G.フォーレ 歌曲「投げ捨てられた花」の歌詞
OP39−2
 1884

投げ捨てられた花
                              

わたしの狂おしさを、運び去ってくれないか   
    風のまにまに
歌うたう花は、摘みとられ
そして投げ捨てられる、まどろみのうちに。
  わたしの狂おしさを、運び去ってくれないか、
      風のまにまに!
     
薙ぎ倒された花のように
  愛は終わる
あなたが触れた手は、
わたしの手を逃れ、ふたたび戻りはしない、
  薙ぎ倒された花のように
      愛は終わる! 
 
あなたにすげない、何という風、
  おお、かわいそうな花
先ほどまで、あんなにも爽やかであったのに
明日にはもう色褪せてしまう!
  あなたにすげない、何という風。
   わたしの心にもすげない! 
 
                 アルマン・シルベストル

 

はじめはこの曲は、出だしはシューベルト風、激しさはベートーベン風、終わりのところはR・シュトラウス風と思っていましたが、それは音符を読み違っていたからでした。^^;
  フォーレの曲は半音ずれるとずいぶん違う曲想になります。でもこの曲についてはR・シュトラウス風の方が良かったような気もします。

  この曲フォーレには似合わない、激しさがあるでしょうか?
そうかもしれません。しかし晩年の曲にはしばしば「聖なる怒りのテーマ」とよばれる激しいフレーズがよく出てきます。この曲の激しさもそれにつながるものがあると思うのはあたらずとも遠からずか!。
  この曲をパソコンで演奏していると、目の前にピアノが無いにもかかわらず、腕が前に伸びて、少しのけぞり気味にピアノを弾いているような錯覚を憶えました。聴かれてそんなイメージ浮かんできませんか?
  パソコンをさわりながら肉体感覚で、音楽のリズムを感じられるようになったのか?そういうことであればやった甲斐もあったというもの・・・・。
  フォーレにはリズミカルでダイナミツクな面がないかというと、そんなことはないと思います。



 MIDIヘ