平成14年3月 用瀬町議会議事録
| 議 長 | 次に岩本浩君。 |
| 岩本議員
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私より通告をしております2点についてお尋ねをいたします。 まず、1点目の今後の同和対策のあり方についてであります。 同和問題は、昭和40年8月の同和対策審議会答申において、最も深刻にして重大な社会問題である。そして、その早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題であると指摘されて以来、昭和44年7月施行の同和対策事業特別措置法から、現在の地域改善対策特定事業にかかる国の財政上の特別措置に関する法律、いわゆる地対財特法まで、部落差別の解消に向けて同和対策事業が取り組まれてきました。 この地対財特法が、14年3月末をもって期限切れを向かえ、国の財政援助がなくなります。30数年にわたった同和対策も一つの区切り、転換期を迎えるわけでありますが、国民的課題として行政の責任において果たしてきた役割については一定の評価はするものであります。 しかし、県民意識調査及び同和地区実態把握等調査の調査結果を見てもわかるように、なお、解決すべき課題を残しているというのもまた一つの事実であろうと考えます。 今後の同和対策のあり方については、県も幅広く意見を求めており、差別をなくすためにはどのような施策が必要なのか検討をしているものと考えます。 本町でも今後のあり方について、審議会で議論をされ、答申をされるものと思いますが、今までの成果を踏まえ廃止されるもの、引き続き実施をされるもの、また残された課題に対して、今後新たに必要となるものなど考えられ、早期に総合計画及び実施計画が求められるものであります。具体的な中身は別にして、今後のあり方についての理念のほどをお伺いをいたします。 また、今後新たな人権問題の柱となる人権教育啓発推進法の活用や、早期具体化も求められるところでありますので、あわせて町長のご所見をお伺いいたします。 |
| 議 長 | 池本町長。 |
| 町 長 | 岩本議員さんの今後の同和対策のあり方についてのご質問でございますが、今後の同和対策については、同和対策事業特別措置法以来、30有余年、お説のとおりでございます、住環境など物的整備と一定の前進をしてまいりましたし、奨学金制度による進学率の向上、行政責務としての位置づけによる行政の民主化等々、有形無形に多くの成果を築き上げ、今年の3月末をもって特別措置法としての失効を迎えることとなります しかし、外観的、表面的な格差の是正に留まった面が強く、ねたみ意識の増大、または教育の啓発が建前的に進められた感もあるのではなかろうか。差別そのものの根拠に深く言及し、明らかにできず、一人一人が自分や自分の周りの関係性を具体的に行動するに至っていなかった結果、当町においては、差別落書きに象徴されるごとく、部落差別の現実が今なお、厳しく問題点を多く存在します。 「差別ある限り対策を」との信念のもと、法の終焉が事業の終わりを意味するものではなく、今後、一般施策の活用により、事業そのものが部落解放、さらには人権確立の視点に立って真に正当かつ、必要かの議論をつくし、町民の方々の理解のもと取り組んでいく所存であります。 また、現在、法終了後の更なる部落差別撤廃、人権擁護に向けて、その指針を明らかにすべく、審議会に諮問しているところですが、同和対策総合計画を3月末に答申いただき、引き続き人権確立に向けて、14年度中にその指針を示していただく予定となっておりますので、ご理解をいただきたいと思っております。 ご指摘のように、本計画は「人権教育・啓発推進法」の理念に基づき、その実効性を確保すべく答申されるものと確信することから、その具体化が図れるものと考えます。 同和問題の解決を通しての人権確立こそが、町づくりにとっての最重要事項との認識に立ち、事業の必要性、正当性等、十分な議論のもとに、積極的な推進に努めたいと思いを込めてお答えをいたします。 |
| 議 長 | 岩本議員。 |
| 岩本議員
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「差別の現実を人権の町建設の糧に」という近畿大学人種間題研究所助教授の奥田さんの基調講演記録がございます。その中に、一つの指針になるものがあるのではないかと思いますので紹介をしたいと思います。「対策的行政から、人権の町建設の同和行政へ」という提起がなされています。 この中では部落をどうするとか、部落の人をどうするという対策的な同和行政から、そんな矛盾そのものを生み出す社会の温床を断ち切っていこうという発想であると。 もう一点は、「コミュニティの再生、豊かな人間関係の想像としての人権の町づくり」の提案であります。差別からの解放というのは、お互いがもっと豊かにつながっていく、豊かな人間関係をつくり上げていくという目標であるとしています。このことは用瀬町の町民憲章、人権を重んじ、互いに手を取り合い、幸せな町をつくりますとの理念そのものであると思いますが、どこに力点が置かれるかによって視点が全く変わってくるのではという提起でもあると考えます。人権8分野と言われるように、個別の問題が多く提起される中で、基本的人権の確立という第一義的理念を忘れてはならないというふうに考えます。人権文化の構築こそ差別の解消の早道である、そのことを確認して質問を終わります。 続きまして、2点目の寒冷地手当についてお尋ねをいたします。本論に入る前に、行財政改革の推進と財政の健全化に若干触れておきたいと思います。今、日本の経済はバブルの崩壊以降、幾多の経済対策にも関わらず低迷を続け、デフレ状態に陥っています。そんな中、我が国の経済再生への道は、構造改革を進めることにあるとして、聖域なき構造改革路線を進める小泉内閣は、地方に今、新たな時代を強く求めております。 ご承知のように、地方自立活性化プログラムが掲げられ、個性ある地域の競争の観点から、各種改革の方向が示されたところであります。地方分権の更なる推進は急務とされ、地方の自立に向けた構造改革はより一層進められるでありましょう。 交付税等を減少する中、地方自治体がどう舵取りをしていくのかが問われております。ちなみに2002年度から地方交付税段階補正見直しによる総務省の試算では、人口4,000人規模での自治体で、3年間の削減幅が約5,500万円と試算されております。 このことについては、本件の片山知事は和歌山県の木村知事とともに共同でアピールを発表し、疑問を投げかけており、同感の部分もあります。しかし、一つだけ言えることは、13年度末の、国、地方の借入金残高見込666兆円を目の前にし、国、地方が協力して行財政改革に取り組むなど、国、地方それぞれの歳出全般を見直し、財政の健全化に努力をする必要が当然のこととして誰も疑う余地がないことだと考えます。私たち地方議員もそのことを肝に銘じ、私自身行動したいと考えるところであります。 さて、本論であります職員の手当の一つであります寒冷地手当についてお尋ねをいたします。今、この手当の廃止をめぐって倉吉市が大きく揺れております。この手当については、実は私自身、議員になった当初から強い関心を持っておりました。当時、各町村の過去の議会広報を勉強のために読みふけっておりましたが、当選間もない若い議員諸氏が、一様にしてこの手当の支給に対して異議を唱えている様子が伺え、本町のある管理職の方に尋ねた記憶がございます。 そのときは、法律に基づいての支給であるというようなつれない返事だったと記憶しております。 3月1日の倉吉市の寒冷地手当という新聞記事を読んでみますと、寒冷地手当は、1949年、議員立法の形で国が設けた制度で、民間に比べて給料が低かったといわれる時代背景が考慮された。穏やかな気候の地域に比べ、寒さの厳しい地方に勤務する公務員は暖房費がかさむことなどから、当時は炭やまきなどの燃料代として支給をされた。地方自治体が国の法律に準じ、指定された寒冷地ランクに1から5級に応じて支給。 ちなみに倉吉市は最低ランクの1級で、年1回、一括支給をされております。扶養親族の人数に応じて、3万9,600円から1万4,200円の支給がされ、昨年は職員433人に対して総額1,080万円支給をした。 ちなみに用瀬町では、ランクが1級で、平成10年度、約174万円、11年度が約185万円、12年度が約180万円、13年度に約160万円が支給をされております。 そしてこの記事の中段には、職員の声が幾つか出ておりますのであわせて紹介をいたしますと、個人的には寒冷地手当がなくても生活できる。40代女性。ジレンマはあるが、民間の経済状況を考えると仕方がない。30代男性。今の時代、炭代のような感覚もないし、廃止されても差し支えない。20代女性。同手当が廃止されることにあまりこだわってないようだと記事は書いております。 私は本町の職労の方と膝を詰めて話をしたことはございませんが、少なからずこういった感覚の方もあるのではと想像をいたします。 そして、この記事は最後を次のように結んでおります。「官民の給与格差の是正を求める声がある中、鳥取県の片山知事は県職員の給与カットを打ち出し、県職労との粘り強い交渉の末、新年度から3年間、特別職も含め、職員の給与を4〜7%カットすることが決まった。民間に比べ給料が低かった時代ではなくなっているだけに、手当のあり方も問われそうだ。」というふうに結んでおります。 公務員の手当の内容はあまり知られていないのが実情で、このたびの倉吉市の廃止議論で同手当を初めて知った町民の方も多いと思います。 以上のような議論も踏まえた上で、寒冷地手当の支給の是非について、町長のご所見をお伺いいたします。 |
| 議 長 | 池本町長。 |
| 町 長 | 岩本議員さんの寒冷地手当のことでございますが、寒冷地手当は、先ほどの本人のご勉強で説明なさったとおりでございまして、寒冷積雪の厳しい地域に勤務する職員に対して、燃料費、除雪費、医療費、衣料の購入費等の諸経費について一時的に増大する生計費を補てんすることを目的として支給される生活補給的な形態であることはご案内のとおりでございます。 現行の寒冷地手当制度は、昭和24年に議員立法により制定され「国家公務員に対する寒冷地手当及び石炭手当の支給に関する法律」として制定されました。その後、昭和39年に人事院勧告に基づく法改正として、従来の「寒冷地、石炭、薪炭」の三種類の手当を、寒冷地手当に統合一本化され、現在の支給方法に改正されたことはご案内のとおりでございます。 この支給地域の区分域は、1級地から5級地と定められておりまして、用瀬町は1級地として国家公務員寒冷地手当支給規則に定められております。これに基づき、用瀬町は職員の給与に関する条例並びに寒冷地手当の支給に関する規則を昭和44年3月に制定されております。 また、県内においては、県市町村振興課に確認いたしましたところ、平成13年度は県下全市町村、支給しているとのことでございます。 今後の考え方としましては、地方公共団体の職員の給与は、国の職員の給与と均衡の取れたものでなければならないとする原則から、人事院勧告を尊重して、国の寒冷地手当に準じて措置することが私は適当であると。不適当なものについては是正していかなければならないと思っておりますが、いろいろ、ご所見のあるように、いろんな社会の変動の激しい今日、十分考えるべきは考えておかなければいけないと思っております。 決定をみておりませんので、説明は省略いたします。 |
| 議 長 | 岩本議員。 |
| 岩本議員
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2002年の2月号の町報に、町職員の給与の公表という欄がございます。過日この中の主な職員手当の状況という欄を見られた町民の方から私に問い合わせがございました。「用瀬町には寒冷地手当がないのか。出ているのならどれぐらい。」といった内容のものでありましたが、やはり関心のある方は、倉吉市の廃止議論を関心を持って見ておられるのだなと実感したところでありました。 今後倉吉市がどうなるのかはわかりせんが、日本海新聞が行った最新の市長選世論調査の中では、8割の市民が廃止を望んでいるという調査結果もでております。私は影でこそこそ言うのは嫌いであります。職労の方とでも正々堂々と議論をするというような意味で、とり方によっては非常にきらわれるのを承知で一般質問で取り上げました。町民が行政に向ける目は、改革という意味で大事なことであります。 地方公務員法第14条に、情勢適応の原則が明記されておりますし、また、平成11年9月21日、自治給34、地方公務員の給与改定に関する取り扱いについてなど、私が申し上げるまでもなくご承知と思いますので差し控えますが、議論の余地はあるのではないかと考えます。鋭意ご検討をお願いして私の質問を終わります。 |