いなばにあん 時々嘘つかないTOPへ

いなばろぐ「べんとーさん忘れてもかーさん忘れるな」の,雨と無知との遭遇いなばにあん日記。

2007年6月30日(土)頑張れソニー
 ひとりで騒いでいたハードな1週間が無事終わった。本日締切の提出物は,夜中に車で中央局まで運ぶことになると思っていたので,夕食時のアルコールはなしだねえ,つまみはいいよと話していたのに,ナント19時には発送が完了してしまった。これも,昨晩二次会に行かないでコツコツ取り組んだおかげである。コツコツこっつんお得意さあ。ビールがうまい。
 ビールを飲んでも,24時までにまだ4時間もある。あらくれにほんかいさんから紹介してもらった本日消印有効の短歌大会などにも投稿できるかもと調べたら,ネットからの応募が可能だ。便利な時代である。で,適当にチョイスして送ってもまだ今日は大分残っていた。『007カジノ・ロワイヤル』でも見ることにした。
 さて,昨日のパーツついで。好調なDSに比べ,ブルーレイをつけた高額のPS機の売れ行きが芳しくないらしい。最近は,安いパーツに落としてコストを下げていらっしゃるのだとか。スウィッチに中国製を使った機種と日本製の機種があって,普通に使う分には問題はないけれど,3日も4日も連続して使うと加熱によるトラブルの可能性が高いといなばの電機関係の方がおっしゃっていた。ゲーム機には興味がないが,どの業界もパーツは大事なようである。
 まっ,そんな使い方をする人がいるのかどうか知らないけれど。

2007年6月29日(金)頑張れニッサン
 一番最初に買った車は,ニッサンの車だった。サニー・クーペ。
 かつて,プリンスを吸収し,櫻井眞一郎さんがいらっしゃったころのニッサンが大好きだった。その後,レパードに乗った。スタイルが美しい。が,ボディを強く押さえると,ペコッとへこみそうな柔らかさ。ボディ剛性という点では物足りない感じがした。それでも,天の邪鬼なので,トヨタよりもニッサン派だった。 
 櫻井さんは,人は両足を交互に動かして前に進むので,車も両足を使うのが理にかなっているとか,動物は後ろ足で駆動するのだから後輪駆動(FR)が優れているというようなニュアンスの発言をされていて,ボクは長い間マニュアルのFR派だったのである。今となっては,FFの方が優れている場面が多いような気がするけれど。
 ゴーンさんが就任したときの,「RENAISSANCE」の中にNISSANがあるというCMにセンスの良さを感じたこともあった。「再生」への意気込みが伝わってくるCMだった。
 が,ホンダにも抜かれ,トヨタに大きく差をつけられている。結局,ニッサンはトヨタに対抗できる力をつけることができないのである。なぜか。
 ニッサンに部品を納入している,いなばのH金属の方にお聞きしたことがあるのだが,HさんはイメージとしてM電器さんに勝てないNO.2メーカーらしい。NO.2メーカーの部品を使っているところがニッサンの限界だとおっしゃるのだ。ビールだと,AさんやKさんに勝てない北海道のSさんの状態ということである。トヨタは,NO.1の部品を使って車を作っているのだから悪いわけがないという話なのだ。パーツは大事なのである。
 もちろんパーツがすべてでもないし,車に何を求めるかによって購入する車は違う。スポーティな走りで美しい車を作ってきたニッサンは今でも好きだ。スカイラインやフェアレディに乗ってみたいと思っている。
 ただし,自分でお金を出して購入するのなら,現行の車種ではなくはるか昔のGT−RやZがいいなと思うのが少し悲しかったりするのだった。 

2007年6月28日(木)ブレーカー
 会議を終えて倉吉から帰ろうと思ったら,クーラーのファンがまわらない。窓を開けて走るも,暑い。車のことではいつも頼っているところへ寄り,チェックをお願いした。エンジンを切って車から降り,交代。ナント,彼がエンジンをかけたらファンが回った。なんだよー,人を見るのかー。
 聞けば,負荷がかかった場合,自動的にブレーカーが落ちる車があるらしい。家のブレーカーの場合は,手動でスイッチを入れるのだが,車はオートで回復するのだとか。すいません,知りませんでした。
 さて,元公安調査庁長官と朝鮮総連の不思議な関係のニュースが続いている。
 公安のお仕事というのは,コミュニストのチェックや,ライトやレフトの皆さんのチェック,某国のスパイ探索等が主な業務だと思うのだが,今回の事件は何だかよく分からない。不動産屋さんとか,ブローカーのアルバイトもされているのだろうか。本当にタダの詐欺ですの?
 情報収集がその中心業務である。幅広い情報提供者をどれだけ抱えているかが担当者の実力ということだ。北朝鮮は,日本がいちばん情報の欲しい相手である。お金に困ったら助けてあげるという良好な関係ができていたんだなあ。お金を巻き上げようというだけでなく,貸しを作って情報をコントロールしようとしたんじゃないのかね。
 北朝鮮のことを日本人はよく分からないと思っていたのだが,公安は結構情報をもっているようだ。安心した。とはいえ,公安の体質には過激に爆走することもあるようだ。ブレーカーをつけておいた方が良いのかも知れない。

2007年6月27日(水)お先まっコロッケ
 終わるまでは結構不安だったけれど,時間がくれば業務は粛々と片付いていくのであって,怒濤の上半期最終週も無事半分終了。とりあえず,今日のミッション遂行の自己評価は60点くらいだが,誉めてくれる人も3名ほどいた。ありがとね。
 話した後に,何の感想ももらえないって寂しいものなんだよね。そんなわけで,人の話を聞いたらなるべく感想を述べるのがいいと思うな。
 明日の午後は職場にいないので,金曜と土曜の業務の準備ができない。まだ先は長くて明るさに欠ける。週後半も結構スリルがあって楽しめそうだ。
 そんな日に,つれあいが加入しているCOOPから,ミートホープ社製品使用のお詫びとお知らせがあった。残念なことに,わが家のコロッケはほとんど自家製なので,当該商品を買ったことがない。購入グループの中には結構買っている人もいて,請求額から購入コロッケ分が減額されるらしい。食べたのにお金が返ってくるのか。慰謝料かね。ボクよりも大変な日々を送っていらっしゃる方は多いようだ。
 例によって,メディアの皆さんはたたきまくりである。詐欺と言えば詐欺だが,原料を安くして競争に勝とうとするのは資本主義の原則だ。「牛肉風味」にしておけばこんなことにならなかっただろうにね。そんな厳しい競争の中で利潤を上げようとして,同じような努力?をしている会社はまだあるんじゃないの。
 表示のごまかしに限らず,世の中に怪しげな商品はたくさんある。病気になってから,こんなものを許可した国に責任を取れといっても身体は元に戻らない。少し乱暴だが,自分の身体に入れるものは自己責任ということである。新製品には飛びつかないようにしておこうっと。
 メディアの皆さんは,脳天気な消費者の皆さんのことも少しは怒ってみたらどうだろう。って,大事なお客さんを叱るなんてできるわけないか。お客さんはあまり賢くない方が扱いやすいしね。先は暗い。

2007年6月26日(火)二十一人寄らば大樹の陰
 そんなわけで,気がついたら17時25分だった。いつの間にか勤務時間が終わっていたというのはうれしい。といっても,忙しくなったのは11時頃からなので,楽な勤務だ。
 それよりも,問題は明日。暇な業務のボクにしては珍しくハード。8時からほぼノンストップで勤務を終えて,18時30分から外部で選挙対策会議である。その時間を乗り切るのにやっとで,木曜や金曜の準備はまったくできない。本当にやばい。どうしましょうなのである。ログを見に来てくださる方は,明日はこけているかもというのを楽しみにおいでください。
 そんな日に,山口の母子殺害事件差し戻し審で,被告が1,2審で認めた殺意や乱暴の目的を全面的に否認したという報道があった。弁護団は21名である。主任弁護人は人権派有名弁護士さん。
 主任弁護人の差し戻し審の主張は,犯行の際に水道屋の格好したのはままごと遊びの一環。性行為は被害者の生命を救うための魔術的な儀式で,精子が人間を復活させると信じていた。赤ん坊を床に叩きつけたのはままごと遊びのつもりだった。精神年齢は12歳程度,というようなものだった。ちょっとボクにはわからん世界だ。
 「知ある者,表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは 出過ぎてしまった。私よりかしこい。だが,もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。ヤクザはツラで逃げ,馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ,私は環境のせいにして逃げるのだよ,アケチ君」「犬がある日かわいい犬と出会った。…『そのままやっちゃった』,…これは罪でしょう か」
 被告が以前友人に出した手紙である。今時の12歳というのはこれくらいの手紙は書いてしまうものなのだろうか。それに比べると,ボクはものごとを考えない少年だったな。
 まっ,これも裁判上の何らかの戦略なのかもしれないが,21人も集まっていらっしゃるのに,文殊の知恵とは思えないような主張である。
 検察と弁護人などの物語を聞いて,最後に裁判官が自分が納得できるような物語を書き上げていく。何度かいなばの裁判を傍聴し,裁判はそんなもんだとボクは思いこんでいる。もちろん,理不尽に家族を殺されてしまった人は残った人なりの物語を完成させないと気が済まないはずだ。
 ままごと遊びの裁判はやらないでね。

2007年6月25日(月)Eight Meetings A Week
 今週末は,It's Been A Hard Week's Nightとつぶやいているはずだ。
 通常業務に加え,上司から,珍しく頭を使うミッションというかコマンドを受けてしまい,準備のために時間と心を奪われている。
 会議は,ほぼ毎日ひとつふたつあって,勤務時間内だけでなく,18時30分から始まるものもある。今のところ今週の会議の予定は8本。そのうち,外部の会議が4本。倉吉へ行ったり,選挙の話し合いがあったり,労働者のスポーツ大会の準備や打合せ,役割分担を決定したりである。
 おまけに今月末は準業務上の作品提出締切があって,これもきつい。それぞれ1回ずつのつれあいの飲み会とボクの飲み会もある。ちょっとどうしていいか分からない。ログなんか書くなよ,である。そんなわけで,帰宅後も仕事をしていたら,こんなログになりましたです。
 比べものにならないほど忙しかったと思われるのに,「つらい一日が終わったぜ」と名曲を作ってしまうビートルズは偉大だ。こんな時にしか詠めないこともあるんだろうけどなあ。ボクには無理。

2007年6月24日(日) ECMを見に行こう
 先日のジャズラボで,ユニクロのECMレーベルのTシャツの話題があった。昨年に続き2年目の企画なのだそうだ。ユニクロには季節を問わずお世話になっているのだが,ECMのTシャツについては知らなかった。で,大雨の中を探検。
 雨だからお客さんが少ないだろうと思ったのに,結構混んでいる。誰とも目を合わさないようにして,真っ直ぐECMのTシャツコーナーへ。
 ロゴ中心の渋いTシャツ群だ。意外に種類が少ない。サイズの揃っていないものも多い。店員さんにお聞きしたら,それなりに売れているのだそうだ。人気のないジャズの,さらに好き嫌いが分かれそうなサウンドのECMのTシャツが売れるというのはどういうわけなのだろう。実は,いなばにはジャズ・ファンが多いのか。あるいは,純粋にデザインだけで購入している若者がいるということなのか。
 ECMの録音コンセプトは,「沈黙に次ぐ最も美しい音」である。「裸に次ぐ最も美しい布」なのかね,このTシャツは。
 コリアさんの『カモメ』(RTF)も作られているようだが,いなばのお店にはなかった。サイズのないものは取り寄せてもらえるらしい。せっかく来たのだからということで,キースさんの『PARIS CONCERT』と,チックさんの『A.R.C.』を買った。
 『ケルン・コンサート』を着るのはちょっと恥ずかしいような気もするが,売ってあれば買ってしまいそうである。地味なECMでも買うアホなんだから,ブルーノートのジャズアルバムはもちろん,ヒプノシスの皆さまがお作りなったような,もっとビジュアルなロック・アルバムのTシャツが売られれば次々買ってしまいそうだ。やめてねそんなことは,ユニクロさん。

2007年6月23日(土)崩雲
 つれあいのご親族集合日なので,朝から高速で大阪へ向かった。帰りは,上り線宝塚界隈が立派な渋滞だったが,午前中の中国道はがらがらである。それにしても,ナビがあるというのに大阪は運転しにくい。道を間違えて2回もUターンしてしまいましたよ,国道を。
 さて,そんな大阪だが,帰路の空が美しかった。発生したてで輪郭のはっきりしたうろこ雲が,前方の西の空一面に広がっていた。夏至の翌日の19時過ぎの元気な太陽の光りも美しい。
 どこか路肩にでも停めて撮影しようと思いながら走っていたのだが,後続車の邪魔になりそうでためらっているうち,形がどんどんくずれていった。
 結局,車を停めてシャッターを切った時には,うろこ雲は木から落ちる寸前の熟柿状態だった。人生も美もベリー・ショートなのである。
 そういえば,チャンスの神様の後ろ髪も,ショートなんだったか,ないんだったか。
 相変わらず,とっさの判断力や決断力が弱いようだ。

2007年6月22日(金)住民税の行方
 県民室を見なさいというミッションがあって,1年ぶりくらいに覗いた。
 「県民の声」のページには,「鳥取県職員が囲碁の中国5県のチャンピオンになった。県政だよりで報告するなど、何等かの祝意をお願いしたい。」「昼に東部総合事務所に行ったが、昼休憩にテレビ鑑賞されていた。テレビの電気代、購入費は税金ですか。」「近所の飼い犬の鳴き声がうるさいので注意してほしい。」「県が作成したパンフレットに自社の店舗が掲載されていないことについて、回答をもらいたい。」「職員と思われる複数の女性が、昼休みに第二庁舎のロビーのテーブルを独占して食事をしている。」「職員の募集に4、5回応募しているが、いつも落ちる。ハローワークの用紙には知識、経験が必要とは書いてない。」「病院から薬をもらっていますが、全く効果がありません。」というような声が掲載されている。
 こんな皆さんの声に,県民室の方は丁寧に回答してくださるのである。有難いことだ。というか,殊の外つまらないことに誠意をもって対応するというのは,高ポイントをゲットする効果的な方法である。大事なことに丁寧な対応をするのは普通のことで,つまらないことこそ手を抜かずに仕事をするのがプロなのだ。ごくろうさま。何と税金が有効に使われていることだろう。
 鳥取県の2005年のインターネット人口普及率は46.8%だそうだが,これは携帯電話からのアクセスも含んでいて,PCだけだと9.1%である。投書するのはPC経由が多いだろうから,将来は,現在の10倍くらいの声が集まる可能性があるということだ。毎日が日曜日になる団塊の皆さんもこれから増えていくだろうし,「県民の声」担当の皆さんは忙しくなりそうだ。「県民の声」担当職員の増員が必要である。何しろ貴重なポイントゲッターなのだから,有能な人材を確保した方が良さそうだ。
 ところで,対応される方もお疲れだろうが,県民から細かいことまであれこれいわれるようになると,一般職員の皆さんも,質の良いサービスを提供しようとするより,無難に業務をこなそうと思われるようにならないか心配である。
 組織の皆さんの内からわき上がるモチベーションというのは,追求や責めるばかりでは高まらないのではないか。職員の皆さんのやる気がでるように,役人の皆さんを誉めてあげるとか,若手の意見を聞いてあげるとか,現場にも少しは融通を利かせる裁量権をあげるとかを考えてはどうだろう。
 まっ,お昼のテレビくらい見せてあげたらどうですの,県民の皆さん。

2007年6月21日(木)わたくしぃもミクシィ
 mixiに入れてもらった。今までにもあらくれにほんかいさんをはじめ何名かの方からお誘いをいただいたのだが,「あしあと」機能やら,どこまで広がっていくのかちょっと不安だったりで,スルー状態であった。声をかけてくださった皆さん,ごめんなさい。
 人間関係の広がりは面白いのだろうが,とりあえずこのHPの更新だけでいっぱいいっぱいなのである。これ以上帰宅後の業務が増えるのも,新たなキャラを立ち上げるのも大変そうだと思った次第。人見知りが激しい方なんですん。
 さて,mixiは写真掲載や,日記にコメントをつけることもできる。ブログのように使うことが可能だ。今回は,カナダでの様子を読ませてもらうことをメインに仲間にいれていただいたのであった。
 利用者はもう500万人だとか。世の中には,流行を作る人がいて,すぐにそれをキャッチする人がいて,それに続く多くの人がいて,流行のピークを過ぎた頃にやっとついて行く人がいて,流行が終わる頃に始める人がいて,そんな流行にはまったくとらわれない人や流行を知らない人もいるのである。ボクは,ピークが過ぎた頃にキョロキョロと周りを見て皆さんのマネをするタイプらしい。
 そんなボクとマイミクどうでしょう。

2007年6月20日(水)とりあえずやっぱりビール
 暑い。ボクはクールに仕事をしているのに,仕事部屋に30台以上あるPCの放熱のせいか,座っているだけで背中や脇の下が汗ばむ。しかも,クールビズの時代に逆行するようなネクタイ姿なのだから,呆れる人は呆れることだろう。
 そんなわけで,ジャズラボで飲んだ久しぶりの生ビールは,ほぼ一気に一杯空けてしまいましたぜ。グラスも冷やしてあって,氷が張っているビール・グラスなので,超冷たいのだった。
 「とりあえず」などと軽く扱われがちなビールだが,やっぱり夏はビールだ。普段,「糖質0」というわけの分からない発泡酒しか飲んでいないので,改めてビールはうまいと思ったのだった。
 さて,そんなジャズラボで,今日はトリオ・アコースティックのCDをいただいた。以前から欲しかったのである,『さくら』。なかなか手に入りにくいアルバムだと思うな。ありがとうございました,マスター。ビールもたくさんいただいたし。トリオ・アコースティックって,どんなトリオやねんという方は,どうぞご連絡ください。
 そんな日の朝,カナダへ半年間研修に行ったお友達がいて,空港でお見送りをさせてもらった。カナダのロックやジャズの情報がもらえるとうれしいんだけどな,コバちゃん。

2007年6月19日(火)集魚灯に誘われて
 ここのところ夕陽がきれいだ。19時過ぎに職場を出てもまだ西の空が赤い。砂丘まで行ってみた。砂丘の沖合に沈む夕陽と下弦の月を眺めた後,福部や馬の背の見える辺りで漁り火を楽しんだ。
 20時ころの馬の背と漁り火はちょっと幻想的である。結構,船は近場にいらっしゃる。さて,今晩の漁はいかばかりであろうか。
 そんなわけで,ここのところイカが安い。ついでにアゴ(飛び魚)も安い。どちらも1ぴきが100円以下である。
 砂丘から帰ったら,わが家の食卓には,イカのフライやアゴの刺身やアゴの山椒味噌焼きが並べられていた。
 子どもの頃から,夏になるとアゴの山椒味噌焼きとアゴ寿司を食べさせてもらっていたのだが,その頃は山椒の香りやお酢の味はまだ楽しめなかった。歳を重ねたおかげか,山椒のきつい香りが好ましいと思えるようになり,今ではアゴ本体の食べ方の中では山椒味噌焼きがいちばん好きである。
 たっぷりぬられた山椒味噌の鼻から抜けるやんちゃな香りが楽しめるようになったら,子ども時代が終わったということなのかも知れないと思ったりしたのだった。

2007年6月18日(月)基調報告
 給料日まであと数日。今月は,代引きで電子辞書などを購入したので,つれあいに15000円の借金がある。今がいちばんきつい時期だ。
 そんな苦しい時期だというのに,今月から住民税が上がる。
 年収100万円超で住民税支払い対象になるパートさんの税額は5%から10%へ増え,所得税支払い対象となる年収103万円以上の方は10%が5%になるという話でほぼトントンなのかと思っていたけれど,景気対策のために実施していた定率減税が経済の回復基調ということで全廃されているらしい。
 日経平均は久々に18000円を超えた。本当に回復基調なんですかね。円安で輸出関連が買われていたり参院選前の相場のような気がするのは,波に乗れなかった者のやっかみだろうか。いずれにせよ,ボクはつれあいに借金15000円生活で,借金基調である。くっそー。
 景気が回復しているのであれば,法人税率を引き上げるとか,所得税の最高税率の引き上げも実施してほしいものである。毎度毎度,金持ちに優しい国であることよ。
 念のために事務のお嬢さまにお聞きしたら,ボクの場合も住民税は従来の2倍くらいになるらしい。先月の給与明細と数年前のものを比べてみた。確かに所得税は減っている。しかし,住民税が倍になったら,減額分以上の支出になるのは間違いない。
 給与明細書をじっくり見ることがあまりなかったけれど,今月は隅々まで眺めてみることにする。ため息が出るだけのような気もするけれど。

2007年6月17日(日)禁断の父のケーキの日
 父の日だ。英語を学ぶ学部へ行って調理師免許だけを取った娘は,いつも食べ物を送ってくれる。ここのところ,何かの記念日には市販のケーキが多い。食べることが好きな娘なので,親に試食させ,感想を聞いてから自分も注文しようという魂胆のようである。
 ケーキの中ではムース系やチーズケーキが好きなことを知っているから,今回は,『禁断のキャラメル生チーズケーキ』というのを送ってくれた。TVで紹介された人気商品なので,父の日に届くのは奇蹟的なことらしい。
 キャラメルとチーズがからみ合った,キャラメル色のまったりはんなりな印象のケーキだ。ベイクドではないから,アイスクリームのように,口に入れたとたんにとろけるチーズケーキだ。美味。今まで食べたことのないチーズケーキである。ちょっとわが家では作ることができそうにない。ありがとね。英語を学びに行ったおかげである。娘は外に出してみるものである。
 ちなみに材料は,クリームチーズ,ゴーダチーズ,生クリーム,サワークリーム,砂糖,小麦粉,卵,水,トレハロース(甘味料)とある。
 この材料でチーズケーキ作りに挑戦してみようという方はどうぞ。完成したら試食させていただけるとうれしい。

2007年6月16日(土)ひっちはち9号線
 今週末も先週末も,国道9号線ジャスコ・レーン近くで,段ボール紙やスケッチブックに「浜坂」とか「香住」といった地名を書いてヒッチハイクを試みている青年がいた。行き先が「京都」では停まってくれる車も少ないだろうから,小刻みに距離を稼ぐ作戦か。もしかすると,距離の延長が期待できるかもしれないし。
 とはいえ,1970年前後のヒッピー全盛期や青年が荒野を目指した時代ならいざ知らず,いまだにヒッチハイカーが結構いるのにちょっと驚く。ヒッチハイク関連の犯罪の多いアメリカでは,高速道路等でのヒッチハイクは禁止されている州が多いはずだ。
 いい出会いもあるからヒッチ・ハイクをお薦めするようなサイトもあるのかもしれないが,人知れず殺されて埋められた人(いるのか?)はもちろん,強盗や暴行などのひどい目に遭った人はサイトに生々しく書くわけもない。
 格差は広がっているし,拳銃も出回っている。「軽ワゴンに女性遺体」とか,「無職女,女児に切りつけ」というのが今日のヤフーの見出しである。どこで降ろされるかも分からないし,ドライブ・テクニックもわからない人に命を預けるって,いい度胸をしているなあ。世の中には怖いモノがあるという学習はしてこなかったのだろうか。
 水も安全もタダではない時代である。「浜坂」まで570円を払ってJRで行った方がいいと思うのは,青年ではなくなったという証拠だろうか。帰りに通ったら,ハイカーの姿はもうなかったけれど。

2007年6月15日(金)Someone To Watch Over Me
 わが家のポストに,「探偵 調査」というA4カラー両面印刷のパンフレットが入っていた。かっこいいな「探偵」。若いころは憧れていたものだ。といっても,パンフにあるような,「浮気調査」とか「素行調査」とか「盗聴・盗撮器発見」をやりたかったわけではない。
 憧れていたのは,フィリップ・マーロウやサム・スペードやリュー・アーチャーである。今はそれほど着たいと思わないトレンチ・コートが欲しくて,アルバイトで貯めたお金で買ったのはもう35年前のことである。
 探偵さんの仕事の大半は,ナイトスクープか,パンフレットにあるようなことが中心らしいと知ってからは,探偵業への思いも褪せた。今日の「ナイトスクープ」の「夫をヘビまみれ」はさておき,人の弱みを探すのが仕事というのも何だかなあと思うのである。
 他人の生活ののぞき見は面白そうだが,誰だって24時間観察されたら,人に知られたくないことの2つや5つは出てくるモノだ。酒を飲んだ帰りに自転車で転んでメガネと歯を壊したとか,鼻クソを丸めて車の窓から飛ばしたとか,ナメクジを爪楊枝で夜な夜な刺し殺しているとか。
 ポストに入っていたパンフには,不倫を思わせるような携帯メールが大きく写っている。「あなたの抱える様々な悩みを解決します」とあって,個人調査中心のフランチャイズの探偵屋さんのようだ。
 いなばのような世間の狭いところで商売として成り立つのだろうか。どこでも調査の値段は高いと聞くし,江戸時代の岡っ引きのように,仕入れたネタをメシの種にされたりすると困るナ。
 ボクがこの探偵社に依頼することはないけれど,こっそりボクを尾行するよう依頼される方もあるのか。それともすでにボクの数々の悪事はどこかへ報告されているのかもしれない。歩行中も人生も,時々うしろを振り返った方がよさそうだ。
 『やさしき伴侶を』ではなく,とりあえず今夜聴いたゴシック・メタルは,Nightwishの『Century Child』である。念のため,参考までに。

2007年6月14日(木)雨時々直球
 ああ,今日はよく働いた,とうことくらいしか書くことが思い浮かばない一日である。
 いつも歳に応じた変化球での身過ぎ世過ぎが多いのだが,今日は肩が壊れるくらいの直球を投げてみた。しっかりとウォーミング・アップに時間とお金をかけて。疲れた。昨日の楽天の田中くんの最終回の投球に影響を受けたのかもしれない。身も心も若く,自分が過信できてバカいというのは,それはそれで素晴らしいな。
 勤務時間終了後の経営者との交渉ごとも速い球を投げたつもりだが,同席の皆さんにはスローボールに見えたかも知れない。何しろ,延長戦で投げているようなものである。オヤジにはきつい。最終回も速球勝負のバカができる田中くんがうらやましい。
 それでも,帰宅後の音楽は今日もゴシック・メタル。ノルウェーのLEAVE'S EYESの『VINLAND SAGA』というヴァイキングをモチーフにしたコンセプト・アルバムを聴いている。
 疲れているのに,高密度のうるささとメロディアスなロックが心地よい。結構若いような気がしてきた。それとも,感覚が老化しているか麻痺でもしているだけだろうか。

2007年6月13日(水)やーれんコーラン
 わけあって,ここ数日『アル=クルアーン(Al Quran)』のCDを流している。つれあいが,「何の音楽?」と聞いてくるのだが,音楽というわけではなく,『コーラン』の読誦である。
 わが家にあるJBLのスピーカーも,こんな無伴奏ソロを奏でることになるとは思っていなかっただろう。
 永平寺の朝の勤行のような重厚なハーモニーを味わうことはできないけれど,朗々とした読誦は,乱雑な埃まみれの部屋を清浄でオリエンタルな空気に変えてくれるような気がした。
 仏教のお経よりメロディアス。声を長く引っぱる読誦はちょっとエキゾチックである。長時間聴いても苦にならない。約13億人いらっしゃるというムスリムの皆さんの敬虔な精神世界がちょっとだけわかるような気がした。
 いい気持ちで聴いていたら,つれあいが,先日の市民音楽祭での男性コーラスの『木蓮の涙』が感動的だったわとうるさい。CDをスタレビに替えた。以前,カラオケのレパートリーにしようとして練習を繰り返したのを思い出した。日本語の歌詞はよくわかっていいのだが,3回聴くとちょっとお耳がいっぱい。
 耳直しはゴシックメタルにした。ピアノとヴァイオリンが入っているノルウェーのSins of Thy Belovedというバンドの『Lake of Sorrow』。『クルアーン』より起伏に富んでいる。緊張感もあるし,美しくヘビーでエロスまじり。気持ちがよい。
 ムスリムになるよりゴシックメタリアンになる方がむいているようだ。

2007年6月12日(火)格差バーガー
 わが家の場合,カルピスを飲むことができた状況が江戸育ちのつれあいと田舎のボクとでは違っていたが,マクドナルドさんがハンバーガーの値段を都市部と地方で変えるらしい。人件費や土地が高いことに原因があるようだ。
 江戸でマックのバイトをしている姪に聞いたら,マックの時給は850円ということだった。いなばでは650円前後である。一日働くと,1000円以上の差だ。いなばのアルバイト代は都市部の8割程度なのである。ハンバーガー価格も,2割くらいの差があってもいいのかもしれない。
 とはいえ,ここ数年,ボクはマックでもモスでもハンバーガーを買ったことがない。メタボ予備軍なのである。
 大人で高カロリーのハンバーガーを毎日食べている人はそう多くないだろうから,支えているのは小遣いの少ない子ども達か。地方の子ども達は安くなったハンバーガーをたくさん食べることができそうだ。田舎に生まれて良かったね。
 というのはもちろん冗談である。安いバイト代で働いている若者が,安いからとマックのハンバーガーを買っているとしたら,ちょっと悲しい光景だな。チープの連鎖である。ハンバーガーでジャングルが減っていくという環境面だけでなく,脂分の取りすぎで成人病の心配もあるし。
 地方の子ども達の健康のためには,マックのハンバーガーは,都市部より値段を高くして子ども達が簡単に買えないくらいにしてもらった方がいいのかもしれない。都会より2割アップでもよさそうだ。

2007年6月11日(月)初恋の味の素
 カルピスが味の素に吸収されるらしい。つれあいは子どもの頃からカルピスが好きだったとかで,残念がっている。ボクの子どもの頃の夏の飲み物は,渡辺のジュースの素だった。カルピスはちょっと高級な飲み物で,そんなにいつもは飲めなかったような記憶がある。ちょっと悔しい。江戸といなばの違いだろうか。
 カルピスが自由に飲めるようになってからは,牛乳で割る飲み方がお気に入りになった。わが家の子ども達も,夏季の飲料として結構お世話になった商品である。子ども達が大きくなってからはほとんど買うことがなくなったけれど,そのせいで売り上げが落ちたのかも知れない。申し訳ないことをした。
 一方の「味の素」は,食べると頭が良くなるという風に喧伝されていたような記憶がある。冷や奴にふったり,ほうれん草のおひたしにかけたり,何にでもふりかける魔法の白い粉だった。
 子どもの頃はこの白い粉を結構体内に取り込んだと思うのだが,結婚してからはつれあいが一切使わなかったので,まったく味の素を摂取していない。頭の成長が途中で止まっているのである。惜しいことをした。
 それにしても,子どもの頃は何とも思わなかったのだが,調味料に「化学」がつくのって,何だか化かされているようだ。「化学」清涼飲料カルピスだったら,きっと飲まなかっただろう。
 カルピスは吸収しても,味の素味にならないようにしていただきたいものである。

2007年6月10日(日)他流歌会
 「塔」という短歌結社の砂丘ほたる歌会が砂丘荘で行われた。塔の会員ではないのだが,あらくれにほんかいさんにお誘いいただき,会場の隅に座らせていただいた。
 京都や神戸や広島などからもお集まりである。ボクはバタバタしていて12時57分に家を出たけれど,何とか13時の開始時間に間に合った。
 松村正直さんや澤村斉美さんや花山周子さんといった,現在短歌界でご活躍の若い皆さんがご参加なので,ほとんど物見遊山気分である。松村さんはクールでかっこいいな。澤村さんも花山さんも聡明である。
 提出されている短歌のレベルも読みのレベルもスタンダードが高い。何しろ「椿象」などという単語が出てくるのである。ボクは読めない。「カメムシ」ですぜ,これで。
 そんなことも多々あろうかと,この会にそなえ,金曜日にアマゾンで電子辞書を注文したのだった。ボクのことだけでなく,「みずたまり」の沽券にもかかわるだろうと思ってのことである。
 元々,辞書機能しかないツールに興味がなかったので,機種を比較検討したことがない。日頃使用している「ザウルス」にだって国語辞書や翻訳機能はついているし。そんなわけで,購入条件は漢和辞典と歴史辞書が含まれているということにした。そう高価なものではないが,軽くて使いやすい。見直したぜ,「パピルス」。
 これで,テキスト・エディタ機能が搭載されていたら,「ザウルス」は捨てて,「パピルス」1台にすると思うな。そんな機能のついている電子辞書はあるのだろうか。なければ,ぜひ作っていただきたい。
 今回の歌会のいちばんの成果は,電子辞書だったのかもしれない。
 何はともあれ,よそ者がお邪魔させてもらい,よい他流試合をさせていただきました。ありがとうございました。

2007年6月9日(土)蛍の光で道は見えない
 雨の後だったけれど,残っている畑の辣韮を掘った。植え付けたひと株に21個もついているものもあって,苗1本にひとつのタマネギより何だか得した気分になる。とはいえ,つぶが小さいので,根切り作業は大変である。目がしょぼついてくるし。
 福部で作業していた女性にお聞きしたところによれば,根っこ側は黄色の芯が残らないように切るのがよいらしい。
 薄皮をはいで貯蔵瓶に入れ,辣韮1キロに対し,米酢300ccとほぼ同量の水と砂糖,大さじ3杯の塩と鷹の爪2本を煮立て,熱いうちに辣韮の中に入れた。とりあえず,来年のための記録である。もっと美味しい作り方があれば,教えていただきたい。
 夜は,ホタルを見に出かけた。土曜夜市かと思うような人の群れである。やまびこ館のOさんによると,今夜は約3000人の人出で,22時までやっているやまびこ館の入館者は約2000人ということだった。
 腕を組んだ若いカップルも多い。暗くて歩きにくいので,夜のデートには最適であろう。中年・熟年もどうぞ。
 ホタルは,楽しむのに十分な数が飛んでいて,美しい。ギャラリーが多いので,風情を楽しむという感じになりにくいのが残念である。小雨のぱらつく少し肌寒い夜だったけれど,カップルには益々都合の良い夜だったかもしれない。

2007年6月8日(金) 上善はミネラルウォーター?
 8000円会費の飲み会だった。きついな。
 そんな日に,つれあいはコンビニで弁当を買って,恒例のちまき作りをお友達と楽しんでいたのだとか。
 ちまき材料は,TVでCMをやっているような会社の熱を加えて作った粉ではないらしい。国産のうるち米60%ともち米40%で作ってあるので,甘みが強い感じ。もっちりとしてとても美味だ。素材は大切。湊屋さんで買ってね。
 それはさておき,弁当を買ったコンビニで抽選をどうぞと言われ大?当たり。当たりの景品は何かと期待したらアメリカ産ミネラルウォーターだったそうな。何だよ,水かよ。
 これって,当たりではなく撒き餌なんじゃないの,いなばでは。
 江戸辺りならありがたいのかもしれないが,ボクは,喉を流れるスピードがいなばの水より遅い感じがするので,お金を出してまで買おうと思わない。老子さんだって,水がお金をとると知ったら,水のように生きろとはおっしゃらなかったのではないか。
 いなばでは,都会のマネをして水にお金を払わなくてもいいと思うのだが,水をタダで飲むのは貧乏人なのだろうか。お米も買った水で炊くんですの?それともご飯は加熱するから大丈夫なのか。わからん。
 まっ,8000円でビール3杯ってのもどうかと思うけれど。

2007年6月7日(木)NOW'S THE TIME
 短歌の会は64回目。編集やら運営やらいつもお世話さま。この調子だと,100回目の歌会を迎えることも難しいことではなさそうである。通過点だと思うけれど。
 メンバーに,最近結婚された方や,2週間後にカナダへ研修に行く人がいらっしゃるので,歌会は少し早めに切り上げ,お祝いで大いに盛り上がった。ボクの予習は足りなかったようだ。
 新婚も6ヶ月間の洋行も,どちらもボクには縁のないことなので,大変うらやましい。しっかりと今を楽しんでいただきたい。短歌も詠みながら。
 そういえば,先日,大伴家持賞の案内が届いていた。今年の題は「今」だそうだ。難しそうである。チャーリー・パーカーさんの『Now's the time』しか思い浮かばない。
 そんな家持賞の選考委員の皆さんを見たら,短歌部門は例年通りの顔ぶれだ。佐佐木さんが選歌をされるのである。今年はいつもより丁寧に投稿歌を読まれるだろうか。予習は大事である。

2007年6月6日(水)王子とこじい
 王子,王子とうるさい。王子の駅は毎日もっとうるさいだろうが。
 王子の次は,東十条ではなく王である。王政復古をやりたいのかね日本人は。佑ちゃんや遼ちゃんくらいにしといたらどうなんですの。
 可愛い男の子に「王子」という言葉をつけるというのは,誰のためのサービスなのだろう。少なくともボクは興味がないぞ。「ヨンさま」あたりの流れを汲む,パワフルでアヴァンギャルド(?)なおばさま方へのサービスだろうか。それとも,尊皇攘夷派の方々への配慮だろうか。
 いつの時代もスターやパンダは必要である。プロで通用するかどうかなどという野暮なことは言わず,所属する世界で十分通用しているのだから,彼らはスターである。
 彼らを本当に大事に育てるつもりなら,メディアは,王子などという変な愛称をつけたり過激な追っかけはしない方がいいと思うんだけどな。育てるつもりはないだろうけれど。視聴率が取れればいいんだもんね。まっ,クレバーな王子達は,仮にパンダの役割であっても,上手にメディアを利用して楽しんでいるのかもしれない。
 そういえばボクにも昔好きな王子がいた。『星の王子様』である。高校1年生のころは,毎日ベッドの枕元に置いていたものである。いつまでも子どもの心を持っていたいとか,目で見えるモノがすべてではないというフレーズは,今でも身体の一部に刷り込まれていたはずだ。
 と思っていたのに,いつの間にか子どもの頃の美しい心はなくなり,王子嫌いのじいさんになりつつあるようだ。

2007年6月5日(火)楽今日
 辣韮の収穫期である。暖冬や春からの適度な雨量もあって,ことのほかの豊作らしい。農家の皆さんにとっては厳しい価格になるのかもしれないが,その分は量でカバーできることだろう。
 今日は勤務がないのでボクは楽な一日だった。わが家の辣韮も15株ほど抜いてみた。よい玉太りである。
 福部の直売所でお聞きしたら,洗ったモノだと10kg6000円とのこと。といっても,これはSサイズの値段。Mは5500円で,Lは5000円。粒の大きいモノは量が少ないから値段が下がるのである。根付きのモノはさらに500円ほど安くなる。
 砂丘周辺の村を走ると,ガレージ脇や作業小屋などで辣韮の根切り作業が行われている。鉄板に立てた庖丁に辣韮を当て,茎と根を落とす。
 8時から18時まで作業を続け,上手な人は100kgの処理をされるのだとか。スーパーの買い物カゴのような,20kg入りコンテナ5杯分である。辣韮組合の指示があって,茎も根も切り捨てられる部分が多い。ボクがやれば,もっと辣韮の身の部分がたくさん残るはずだ。貧乏性である。
 1kgを処理した対価は60円前後。血液サラサラの辣韮が出荷されるまでには,なかなか細かな汗をかく作業が行われているのだった。ボクも,約1kgの根切りと水洗い皮むきをやった。これで60円。辣韮は楽ではないのである。
 それにしても,辣韮でもうかるし,根切り作業のそばにはラブホも多数。秋になれば梨狩りもある。そしてもちろん砂丘の半分は福部である。
 鳥取市に合併しなくても良かったんじゃないの,福部そん。
 *スーパーなどで安く売られている袋は,2〜3日前の出荷分だと直売所のお姉さんがおっしゃっていました。直売所は当日分の新鮮なモノが売られているそうです。

2007年6月4日(月)継続は脱力なり
 新聞のローカル面に職場界隈の街が取り上げられていて,時々ランチを食べさせてもらうお店のマスターの顔写真があった。滅多にないことなので,妻弁当をやめてお昼を食べさせてもらうことにした。混んでいるかもしれないと思い,1時を過ぎてから寄ったのだが,残念ながら杞憂だった。お店にはお客さんがいないし,1時間以上いたのに,ボクのあとに入ってきたお客さんはひとりだけだった。
 とはいえ,お昼時にはお客さんのサカナにされたり,新聞を見た方から電話が入って励まされたりと,新聞の宣伝効果もまだ捨てたものではないらしい。
 ボクが高校生のころからあった店で,営業は40年目だとか。いなばでは老舗である。先祖代々ではないけれど。
 しかし,いろいろと話をお聞きしていたら,最近は働くモチベーションが薄れてきたとおっしゃる。役所や病院勤務の常連さんがつぎつぎと退職され,馴染み客が減ってきているのが大きな原因のようだ。
 新規顧客開拓のために,10代は料金半額,20代は40%引きなんてのはどうですかねえなどと提案したのだが,若者はご飯をよく食べるでえ,などとノリが悪い。40年間ひとつの仕事を続けるというのは,結構エネルギーを消耗するモノなのかもしれない。30年勤続だって疲れているしなあ。継続は力だと思っていたのに。
 まっ,ボクならこれから10年続くようなお店で十分である。もとい,お店ができるだけで十分です。

2007年6月3日(日)見てはいけない
 怖いモノ見たさで,その筋で噂の『ジャッカス・ナンバー・2』を見てしまった。アメリカで顰蹙をかった,『ジャッカス・ザ・ムービー』の第2作である。
 世の中にこれほど下品で低俗でお馬鹿な映画はないだろうという,超あきれる映画である。それを見ながら笑っている自分が怖い。
 あまりに痛すぎて笑うどころではないネタもあるし,汚かったり気持ち悪かったり。食前食後に見てはいけないのである。絶対。
 アメリカの病気は快調に進んでいるらしい。タフな人間も多いらしいということも分かるけれど。
 ペリーさんによって開国させられ,そのおかげで近代化を果たした国は,これからもアメリカをお手本にし続けるのだろうか。というか,日本のバラエティのくだらなさも,結構アメリカ並みかも。51番目の州候補にも狂気は転移しているのかもしれない。
 ということで,よい子はもちろん,よい大人も見ないようにね。絶対。

2007年6月2日(土)明日のために
 朝方,スーツ姿の若者がわが家にやってきて,ご近所で少しうるさくしますけれどご容赦くださいとのこと。その後,再び買い物袋を持参し,ご近所で日用品を販売しているので,どうぞおいでくださいというお誘いをいただいたようだ。
 残念ながらボクは出勤日だし,つれあいも会場へ行かなかったのだけれど,まだSF(新製品普及会)商法のようなことをやっている若者がいるのである。
 数年前にも,わが家のお隣が会場になったことがあって,つれあいは,ゆで卵を作る器械をもらったらしい。若者グループは巧みな話術だったようだが,輪をかけてあれこれうるさいおばさん達は途中退場を命じられてしまい,残ったお年寄りがターゲットになったのだとか。消えてしまったり,若者から狙われたり,「年金」は大変である。
 久しぶりの円安なので,輸出産業は潤っている。さらに,団塊世代の皆さんの退職が進むから新卒の職探しも楽になりそうだ。とはいえ,入社試験が一発で内定というのは,早くから準備をしていた学生さんだ。 
 今日頑張って,明日いいお金を稼ぐ力をつけるか,今を楽に過ごして,危ないお金の稼ぎ方をするか。政治家の皆さんに期待できない以上,イチローさんや松坂さんのような才能のない人間がそこそこのお金を稼ぐ手っ取り早い方法は,勉強をするしかないんじゃないかな。
 年金をもらい損ねている人もいるようだから,追い打ちかけるような商売はしないようにね。

2007年6月1日(金)毎日軟骨
 所属を同じくする組合関連支部から,メグミルク製品ボイコット運動に協力してほしいというパンフや車などに貼るシールが送られてきた。メグミルクの九州の工場で荷役作業を担当してきた会社の皆さんが解雇に追い込まれたということが発端のようだ。
 わが家の牛乳は,生協の低温殺菌牛乳が中心である。毎週,3パック届く。足りなくなった場合に,スーパーの牛乳を買うこともあって,赤が印象的なパックのメグミルクや「毎日骨太」を買うこともある。
 メグミルクは,あの雪印乳業が牛乳部門などを切り離し,2003年に全農などと統合して発足した会社だ。悪いイメージを払拭して再スタートしようとされたのだろう。あんなことの後だから,製品管理はきちんとされているはずだと思っているので,わが家の規制対象品には入っていない。
 というか,わが家のしばりは,輸入モノが含まれている食品の一部と,細木某がテレビに出てきたらチャンネルを変えるということくらいだ。ストライクゾーンは広いのである。選ぶ範囲は広い方がいい。不買ではない方法で労使交渉をやっていただけないだろうか。
 そんなわけで,時々メグミルクを買うこともあります。ごめんね。

2007年5月31日(木)慚愧の頭をたたいてみれば
 慚愧に堪えないというフレーズを,ここのところ新聞やネットでよく見かける。こんな言葉を,最近何かの場面で使ったことがあっただろうかと振り返ってみるのだが,あまり記憶にない。恥をかくことは多い方だと思うのだけれど。もちろん慚愧という漢字を書いた覚えもない。ボクの身体には馴染まなかった言葉だったようだ。
 わたしの人事のせいで取り返しのつかないことをしてしまいました,ゴメンね。わたしは恥じ入っているんですというニュアンスだったのだろうか。それとも,巷間言われているような誤用だったのか。
 もちろん,そんな些細なことで,一国を代表する方についてどうこういうつもりもない。言葉の誤用も多いボクが他人様のことは言えない。誰にも間違いはある。とりあえず,自分の身体にフィットしていない言葉はあまり使わない方がいいなと,ボクは反省したのだった。
 あの人の問題はそんなことではなくて,ラディカルな部分での憲法観や教育観や歴史観にあるんじゃないのかな。そちらについては,慚愧に堪えらるのだろうか。

2007年5月30日(水)インドのことをボクも考えた
 10日以上前のことだが,インドの21歳の男性が自分より貧しく低い階層の女性と結婚をすると宣言したため,父親や村の聖職者達に監禁されていたというニュースがあった。カーストや階級が一致する者同士の結婚が一般的だという話は聞いていたけれど,現在もインドの闇は深そうである。
 大体,IT産業で活躍するインドの若者が多いというのも,今までになかった職業ならカーストのしばりを受けなくてすむという理由も大きい。3000年以上前のバラモン教以来のシステムだから,憲法が成立しても,宗教観や意識の変革は難しそうだ。
 インドというと,ガンディーさんが有名であるが,この人はカースト制度撤廃などということには関心のなかった人だ。インドの憲法作成者は,アンベードカルさん。カースト外の,アンタッチャブル出身である。独立に力を注ぐか,国民の意識変革に力を注ぐかというのが,ガンディーさんとアンベードカルさんの違いだ。
 個人的には,アンベードカルさんがもう少し有名になってもいいんじゃないかとボクは思っている。 差別に苦しんでいる人自らがまず立ち上がらなくてはいけなかったというのは,いずこの国でも同じだ。美味しい生活をしている人達は,自分達の生活をキープすることが大事で,庶民の生活なんて考えてくれないのである。
 21歳の男性はこれからどんな選択をするのだろう。自分の意志を大事にする選択をしてくれるといいのだけれど。

2007年5月29日(火)いい仕事
 労働組合に優しい金融機関の推進委員会があった。公立病院や大手電機メーカーはもちろん,教育関係や電力,自校など,ほとんどの業界の執行委員の皆さんのお集まりである。
 最初の会はさておき,次の懇親会に遅くまで残ったのは酔っぱらいばかりなのだが,最近の20代新入社員は仕事ができないねえ,というご意見が数社の執行委員の方からあった。
 わが家には若手の入社がそんなに多くないので,それほど不満を感じることがないのだが,タバコ臭くてミスが多いとか,お菓子を食べながら勤務場所に入ってくるとか,具体的な話を聞くと,フーンと驚くことがあった。
 で,どうしてきちんと仕事ができないんでしょうねえなどとおっしゃるのだが,それって先輩の育て方にも問題はないの?管理職が若手のポテンシャルを引き出す工夫をしているの?などと突っ込んでみた。
 あなたが良い仕事を部下にしてもらおうと思うのなら,部下にこの人のためなら頑張ろうと思わせることも大事なんじゃないの。いい仕事って,自分が認めてもらおうというスケベ根性の他に,上司を喜ばせてやろうというモチベーションも必要だと思うのである。
 とはいえ,我が身を振り返っても,そんな上司は少ないし,自分がなれるとは思わないのだけれど。

2007年5月28日(月)明日必要なモノ
 あれこれほしいモノを綴る日々であるが,どうしても必要なモノは何かと考えてみたら,活字と音とPCと写真がどうも外せそうにない。車もあると楽しいけれど,そのうち乗ることができなくなるだろう。
 そんなわけで,これからの出費はそれらのことが中心になると思われるのだが,新しい本を買わなくても積ん読状態の本で当分の暇つぶしはできる。CDも,丁寧に聴けば今あるモノだけでそれなりに楽しめる。メールとHPの更新くらいなら,PCもまだまだ現行機で十分である。デジタルカメラはフィルムを買う必要もない。短歌もほぼタダだし。
 さいわい,子ども達にそれほどお金をかけなくてもよくなってきた。お金のかからない男になっているのである。貯蓄は少ないが,こんな過ごし方ができるようになるためのお金の使い方をしてきたのかもしれない。歩く煩悩だと思っていたのだが,解脱も少しはしているようだ。
 というか,子育ての終わった世代は,どのおうちも似たり寄ったりではないか。どうしても必要なモノは,そうたくさんはないのである。お金に余裕があれば,液晶テレビに買い換えるとか真空管アンプを作るとか旅行にでも行こうかと考えるかも知れないが,なければないで,ボクは音楽が流れる部屋で本を読むことができれば十分である。時々短歌を詠んで。
 人々がどうしても欲しいというモノやサービスを作り出さなければ,日本経済の発展は難しい。欲しいモノの少ないこの国の将来にはあまり期待できそうにない。もちろん,市場は国内だけではないけれど。
 そんな欲しいモノの少ない国だが,ボクの場合は,モノより,病院や施設で受けるお世話の対価支払い額がいちばんになりそうな気がする。この国で最も必要なのは,看護力や介護力なのかもしれない。そんなサービスの対価を稼ぐために働き続けなくてはいけないというのもつらいことである。貯蓄の少ない者のためにも,良質なサービスを安価で提供する社会にしていただきたいものだ。
 外部のサービスを受ける経済力がない場合,つれあいはボクのために力を発揮してくれるだろうか,無料で。他人だからなあ。まっ,明日も生きていればの話である。

2007年5月27日(日)ジャズ楽園
 生活圏が駅の北側なので,駅の南側に買い物に行くことがほとんどない。JR山陰線は,精神的に万里の長城のようなものである。
 今日は,市民球場近くで行われた障害のある方とのふれあい広場の業務があったので,久しぶりに駅南で活動した。もちをついたり,模擬店の店番をやったり。
 そんな活動を終えたあと,球場近くのCDショップに寄った。ほぼ2年ぶりである。市内の老舗レコード屋さんが次々閉店される中,驚異的に営業を続けていらっしゃるお店だ。
 外からは内部の様子が分かりにくい。店内は狭い。ソフトは,ジャズやロックが中心である。中古レコードやブートレッグCDもあるが,ジャズ人口が多いとは思えないいなばのマーケットでは経営が成り立ちそうにない商品が並んでいる。それでも,新品国内版は10%引きで販売されていて,エライなあ。
 アマゾンなどで注文してしまうことが多い昨今だが,地道に頑張っていらっしゃる地域のお店をもっと大事にしないといけないのである。反省した。
 ベーシストTERRY PLUMERIさんの『Blue In Green』が1750円と安い。とりあえず,ガッツ・プロ系や輸入盤を物色し,ジャズアルバムを4枚購入した。これからは時々寄らせていただきます。長城を越えて。
 そんなお店の名前は「トップコーナー」である。

2007年5月26日(土)管球王国
 漁港にお住まいの方を訪問し,自作真空管アンプと自作スピーカーでジャズを聴かせていただいた。漁港なのに,漂ってくる匂いはラッキョウである。福部で掘られたラッキョウを包丁で一粒ずつ切り離す作業は,周辺の村々へ発注されているのである。漁船の上までラッキョウの匂いが届いてくるのだとか。
 何度も通った道だ。一夜干しのスルメを買わせてもらったこともある。そんな漁港にこのようなオーディオ装置がセッティングされていたとは驚きである。
 JBLの1500ALという38cmウーファーに,JBLの巨大ホーンが乗せられている。ウーファーのエンクロージャー容量は110リットルあって,重量は70kgほど。自作の箱は美しいし,カッコいい。さすが,宮大工の血が流れていらっしゃる方のお仕事である。電気に強くて手先が器用というのは,ボクの憧れだ。
 アンプの出力管はKT88使用でマルチ方式。チャンネル・デヴァイダーはdbxの優れものらしい。
 「管球王国」という2800円の雑誌があることにも驚いたが,ワタクシ,そんな高級オーディオの世界はよく知らないんです。こんな装置に比べれば,わが家の音は「LITTLE JAMMER」のようなものだ。
 オーディオ所有税というのがあったら,この装置は総排気量6000cc超相当の税額だと思うな。帰り道にあった中古屋さんには,ウーファー1個と同じ値段のスカイラインが売ってありましたぜ。
 力強いけれど柔らかでクリアな音である。丁寧に輪郭が表現されている。穏やかな音だから,長時間聴いても疲れがこない。自分の店にこんな装置があったら,仕事よりも音楽の方に気がいってしまうことだろう。でも,ほしいなあ。
 30cmダブル・ウーファーで作っていただくというのはどうでしょう,やまねさん。いつかボクも製作をお願いしたいな。

2007年5月25日(金)Oh No税
 5月は固定資産税と軽自動車税と自動車税の納付月である。大した土地や家屋ではないけれど,それでも一度に払わないといけないのはきつい。
 固定資産税には前納報奨金制度があるので,今まで全期分を一度に納めていたのだが,来年度から報奨金制度がなくなるらしい。今年は交付率が前年より下がっていたし。
 前納報奨金制度が残っている市町村は,県内でも全国でも少ないようだ。納税意識高揚等のために戦後に作られた制度で,もう所期の目的を達成したということなのだろうか。あるいは,口座振替の方が多いので,報奨金制度がなくても徴収に自信がおありなのか。金融機関の金利との乖離も関係があるかもしれない。
 できれば,前納報奨金制度バリバリ継続,交付率全国一の3%とかはどうでしょう。他の市町村がやめるからじゃなくてさあ。
 日本中のお役所が前納報奨金制度をやめても,日本唯一前納報奨金のある鳥取市というキャッチフレーズで住民増や税収確保を狙うというわけにはいかないだろうか。いかないだろうな。
 とりあえず,来年からは分割で納めることにする。

2007年5月24日(木)made in Thailand
 デジタル一眼レフの交換レンズで,何ヶ月も人気ナンバー・ワンを続けてきたのは,ニコンのAF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)という長い型番のズームレンズである。人気の秘密は,VR機能である。VRは,Vibration Reduction。手ブレを補正してくれる機能付きのレンズである。ひと頃は1か月以上待ち状態だった。ヤマダ電機さんは,商品カードが置いてあるだけで一度も現物を見たことがない。店員さんに尋ねても,入荷がいつになるか明確なお答えがいただけない。
 そんな事情なので,どうせないだろうと軽い気持ちでキタムラの店員さんに尋ねたら,「現品がありますよ」とのこと。ええー。即納ですの。いかにも欲しそうに尋ねたので,何だか「いやあ冷や菓子が食べたかったもんで」というわけにもいかない。気の弱い小心者である。じゃあ,近所のATMでお金を引き出してきますからお願いします,という思いも寄らぬ買い物になってしまった。恐るべし,キタムラ。
 口は浪費と夫婦げんかの元,うかつなことを言うモノではないのである。まっ,どちらにせよ,いずれ買いたいと思っていたレンズだったので,手に入った時期は意外だったが,うれしいと言えばうれしい。
 デジタルとフィルムでは焦点距離が変わり,デジタルはフィルムの約1.5倍になる。35mmフィルム換算だと,27-300mm相当のレンズである。「F3.5-5.6では暗い」という人じゃなければ,ほとんどこれ1本で撮影はカバーできる。もうこれでカメラ関係にお金を使うことはないだろう。
 ところで,このレンズが入っていた箱にはタイ製とプリントしてある。わが愛機は,これで本体もレンズもタイ製になった。日本光学はどこへいった。そんなわけで,ボクのカメラはタイコン。

2007年5月23日(水)made in China
 よく焼けたねと言われるほど今日は炎天下でよく働いたので,ジャズラボのビールがことのほか美味しい。料理は,パスタと海鮮ジェノベーゼサラダ,豚バラとスズコの甘煮,コシアブラのゴマみそ和えなど。お土産も後日頂戴する予定である。
 オヤジと若い女性計7名のジャムセッションだった。
 ボクの隣に座られた方は,真空管アンプやスピーカーの自作がご趣味の方である。現在わが国で製造されている真空管はほとんどない。出回っているのは,中国産やロシア産が中心ある。キクラゲや野菜等に関しては悪評まみれの中国だが,真空管は信用できるらしい。何しろ,中国産真空管は軍仕様なのだ。人口の多い中国のことだから,そのうちメイド・イン・チャイナの優れたジャズ・アルバムがブレイクすることだろう。恐るべし中国である。
 ということで,週末は真空管アンプとスピーカーの勉強会をすることになった。スピーカー・インピーダンスは低い方がいいらしいなどということを,実際の音を聴きながら学習するのである。1m105円の単線ケーブルでもいい音が出るのだとか。どうも,オーディオは宗教のようなものらしい。
 今日のジャズラボで流れた音楽は,いきなりの下品なTONY CAMPISEさんのサックスだった。バックも今風の元気のよいサポートだ。ボクにぴったり寄り添うサウンドである。とてもよかった。次からのアルバムが何だったかはよく覚えていないけれど,ジョージ・ハリソンさんのシタールの先生であるラビ・シャンカールさんのお嬢さんがノラ・ジョーンズさんだ,というような話で夜は更けていったのだった。
 大西順子さんのライブについての話もでたけれど,事務所からの回答はまだこない。プロモート実績がないと相手にしてもらえないのか。それとも,まだライブをするだけの気力が回復されていないのだろうか。という,久しぶりにジャジーな夜だった。

2007年5月22日(火) 独りごち
 最近,どうもひとりごとを言っているらしい。ひとりごとというか,無意識に言葉を発しているというか。
 今日は,廊下の角を曲がったところで人と出会い,つぶやきを聞かれてしまった。ちょうど,「ああ,だめだあ」の「めだあ」あたりを聞かれたような気がする。
 あいつは何を喋っていたのだろうと,不審がられたかもしれない。そういえば,廊下で「なんでやねん」などとしゃべっていたこともある。若い時はそうでもなかったと思うのだが,どこかネジがゆるんできているのだろうか。
 ちょっと不安になったので,周囲を観察してみた。意外なことに,結構皆さんひとりごとを言いながら仕事をしていらっしゃった。
 聞かれるのを想定しているようなひとりごとをつぶやいている人もいる。返事をしていいのかどうか分からないようなひとりごともあった。鼻歌を歌っている人もいて,これもひとりごとのヴァリエーションのひとつだろう。
 ただのクセなのか,病気なのか。ストレスの溜まり具合とでも関係あるのか。自分だけではなかったので少し安心したけれど,自覚のないまま周囲に迷惑をかけているような気もする。
 考えてみれば,ログを書くというのも迷惑なひとりごとの一種かもしれない。何か,つけるいいクスリがないだろうか。

2007年5月21日(月)It sounds jazz cafe
 兵庫県のR9を走行中,「Sound Cafe」という看板が目に入った。建物も,屋根が鋭角になっていてロフト風に見えなくもない。いい音楽を,マッキントッシュのアンプやJBLのスピーカーで聴かせてくれるお店に違いないと思いこみ,寄ってみることにした。わくわく。
 なにわナンバーのスポーツカーなどが2台駐まっている。期待してドアを開けたら,マスターは液晶テレビを見ていらっしゃる。やっているのはバラエティ番組だ。店内にある5つほどのテーブルには誰もいない。音楽は流れていないし,スピーカーはどこ?と探してみても本格的なスピーカーはどこにもない。
 仕方がないので出されたコーヒーを飲んでいたら,店内にはさらにドアがあり,そこからお客さんが出てきた。「料金は3800円です」という精算の声。ナント,奥はカラオケ・ボックスになっているらしい。サウンドってカラオケ・サウンドのことですの?
 店名の頭にそんなフレーズをつければ,普通カラオケ喫茶とは思わないんじゃないのかな。地元の人はご存じなのだろうが,ボクのようなお間抜けな一見客からの小遣い稼ぎをされるおつもりなのだろうか。賢い。
 あるいは,カフェのように思えるという意味のsoundなのかと思って辞書を調べたら,soundには「健全な」という意味もあった。そういえば,「A sound mind in a sound body」という,不健全なことわざがあったのを思い出した。
 カラオケ・サウンドで健康になりましょうというニュアンスを込めた「健全喫茶」という名前のお店だったのかもしれない。そんな健全なところだったら近づかなかったのに,くっそー。

2007年5月20日(日)コンビニがきた
 わが家の近所にコンビニができて今日で6日目である。帰宅中に通りかかると,駐車場にはいつも車がたくさん駐まっている。今日は自転車もたくさん駐まっていて,小学生や中学生の姿も多かった。何しろ,小学校のすぐ下にあるコンビニなのだ。繁盛しているようで何よりである。経営者の方も一安心だろう。
 元々ブドウ畑だったのが,積雪でハウスが壊れ更地になっていた場所である。ブドウの木を植え直されるよりは,安定収入が見込めるに違いない。
 たくさんのお客さんを見るにつけ,ご近所の皆さんにこれほどコンビニの需要があったのかと少し驚くのだが,いちばん近いスーパーでも1kmほど歩く。車のないお年寄りの方々も待ち望んでいらっしゃったのかもしれない。このお店から1kmほど離れたコンビニの売り上げはかなり落ちているんだろうな。
 さて,そんな便利なお店だが,わが家はまだ一度も利用していない。今日も,そんなコンビニを通り越して,いつものスーパーへ食料調達だった。貧乏性なので,食料品はスーパー,日用品はホームセンターや100均で買いそろえている。
 コンビニを利用したのはいつだったっけと思い出してみたら,2月の歌会で紙コップを買いに自転車を走らせた時しか心当たりがない。基本的にコンビニがなくても生活ができるのである。というか,お店の方が売れ筋だけ置いている中での選択というのに馴染めないでいるのだと思う。頭を使わなくなるような気もするし。ランキング上位のCDだけでなく,ゴミのようなアルバムだって聴きたいのだ。選ぶという行為は大切である。
 とはいえ,歳をとればいつまでも車で買い物ができるわけでもない。品数が少なくても,ちょっと歩けばお店があるというのは大事なことである。今はあまり使わないけれど,応援しているんです。頑張ってね。

2007年5月19日(土)修羅場
 奈良へ行くと,大概,興福寺の国宝館へ寄る。惚れている仏像がある。ありがちなことだが,阿修羅像だ。八部衆は,いつもは4体ほどの展示なのに,お仲間の皆さん勢揃いの特別展示中だった。
 天平時代の作品である。今から1200年以上前だ。そんな昔なのに,今の我々と顔が変わらない。こんな顔の人って今でもいるよね,と思うような顔が並んでいる。
 いずれも乾漆像という細かい表現が可能な技法なので,木造や金銅像と違い,顔の表情がリアルである。
 リアル感や美しさが格別の阿修羅像の中でも,下唇を噛んでいる左側の顔がボクは好きだ。右側の顔も,どこか悲しみを抱えているようにも見えて切ない。モデルになったのは,どんな少年だったのか,あるいは少女だったのか。
 天平時代というのはろくなことのなかった時代だ。伝染病や食糧不足や勢力争いや内戦や。勢力争いを表した,「古い長屋で4人の子ども,モナカどう100円で」というフレーズを覚えた受験生も多いことだろう。良いことの少ない時代なのだから,通常の怖い形相の阿修羅を作ればいいと思うのだが,どうしてこんな優しさや悲しみや苦しみを湛えた表情の像を作ったのか。阿修羅は戦いの神なのに。
 あるいは,争いや凄惨な死の連続だったからこそ,平安を求める気持ちが強く,そんな当時の人達の内面を表した像を作ったのだろうか。
 考えてみれば,今の時代も凄惨なできごとが続く。男女のもつれや親しい者同士がぶつかり合う修羅場も多い。阿修羅像のような美しいモノが日本のあちこちで作り出されているのかもしれない。後世の人が不思議がるような。

2007年5月18日(金)ならでアジアンなら
 今日は,奈良へ行った。毎年場所を変えて同窓会をするつれあいの今年の会場が奈良だったのに同行し,知人のお店の開店5周年のお祝いである。奈良で,高校の教員だった知人女性が,パートナーと一緒に始められたアジアン・テイストのお店だ。おみやげは,打吹団子とふろしきまんじゅうと自家製パン・ド・ショコラ。
 小さなお店なので,金曜の夜は予約で一杯である。ラスト・オーダー10分ほど前に入店させてもらい,ラムの炭火焼きやエビのカレーやマンゴープリンなど,マスターの自信作をお腹いっぱいになるまで食べさせてもらったのだった。
 とりわけ,炭火釜タンドールで焼かれたナンが美味しい。先週,品川のecuteでも某有名店のナンを食べたけれど,断然こちらの方がボクの口に合った。ふくらみ加減も丁度良くて,楽に右手だけでちぎって食べることができる。フィンガー・ボウルだって出してもらえるし。
 夜も更けて,お客さんはボクとつれあいだけになってしまい,すっかりご迷惑をおかけした。ご夫婦おふたりだけの営業なので,ここまでくるのは大変だったようだ。食べ物の種類は違うけれど,ボクの理想形のひとつである。ますます頑張っていただきたい。
 新大宮駅から奈良方向の線路沿いにある小さなお店だ。お店の名前は,「トゥルーチャ」。

2007年5月17日(木)コモリストのパッパラ
 立てこもってもいつか眠くなる。そのうち自分でケリをつけるか,催涙ガスでも撃ち込まれて突入されるというのがオチだと思うのだが,クスリをやれば延々と起きていることができて,タマが尽きるまで立てこもるのだろうか。88時間立てこもりという金嬉老の記録にでも挑戦するのか。発砲にも驚かなくなった自分がちょっと怖い。
 しかし,警官を次々撃つというのはとても元任侠さんの仕事とは思えないな。警官には手を出さず,発砲は任侠同士がやるものだったんじゃないの。この3日間の事件で,もう当分ありきたりの事件では驚かないぞと思ったりするのだが,それでもさらに想像を超えた事件が起きるのだろう。
 ところで,藤原伊織さんがお亡くなりになっていた。以前,癌であることを公表されていたから,たくさんの作品は読めないだろうと思っていたけれど,残念である。合掌。
 わが家にある『テロリストのパラソル』は,縁が少し日に焼けていた。12年前の発行だ。そんな昔の作品なのに,ストーリーをよく覚えている作品のひとつである。事件が始まる新宿公園や,主人公が店をやっていた厚生年金会館近くはよく行った場所だったから,イメージが湧きやすかったのかもしれない。
 アル中の主人公にインテリ・ヤクザがからむ。キザな台詞も多いハードボイルドだ。読む人は,ホットドッグが食べたくなると思うな。全共闘世代のお話なので,若い人には少し分かりにくいかもしれないけれど。
 主人公を助ける元警官のヤクザはクールで知的だ。拳銃は持っているが,むやみやたらに発砲はしないのである。立てこもりの元任侠さんは,藤原伊織さんなんて知らなかったんじゃないかな。お気の毒なことだ。

2007年5月16日(水)素敵はふたりで
 大阪・ミナミのペッパーランチで,食事中の20歳代の女性客を囲っておくつもりだったと拉致した25歳の同店店長などが逮捕されたそうな。夜中の0時過ぎである。信じられませんなあ,ペッパーランチですぜ。昨日の事件といい,この事件といい,ボクの想像力を超えるできごとが連日続く鬱苦しい国である。
 自分のお店の客を監禁するというのは,監禁し続けるか客を亡き者にするしかその犯罪の発覚を抑えることができないということだ。それは,相当リスキーなことである。監禁した後はどうなるかという想像力を持ち合わせていらっしゃらないのだろうか。
 堅気の人間のやりようとは思えないような事件だ。任侠の世界の皆さんもビックリだろう。堅気になめられていますぜ。それとも,ステーキ屋さん勤務は表向きの顔で,某半島とか,東南アジアや中近東の石油成金のところへでも売り飛ばすような特別ルートでもお持ちの方なのか。
 そういえば,業界系回転寿司屋さんもどこやらにあるという噂を聴いたことがある。美味しいお寿司も深夜ひとりだけで食べに行かない方がいいかもしれない。相手のいない方はボクを誘っていただきたい。もちろん,ステーキハウスでもいいです。ペッパーランチはいなばにはないけれど。
 何はともあれ,ひとりで夜遅くに飲食する際は,どこのお店にいるのかを知人にでも連絡しておいた方がよい時代になったのである。ひとりじゃ素敵な夜にはならないかも?

2007年5月15日(火)自首
 かつて孔先生は,子の親への敬愛を孝とし,それを社会へ拡大することを仁とした。家族の秩序を広げていけば社会にも秩序が与えられるとお考えになったのである。今日のようなできごとは,2500年ほど前の中国春秋時代にはなかったのだろうか。
 今の日本は,家族の秩序も社会の秩序も孔先生の理想からは少し離れてしまっているようだ。韓非などの法家の皆さんは,やっぱり法による秩序がいちばんだぜと,宣伝材料に使うことができたかもしれんな。
 17歳の少年は,母親の心や頭脳だった部分をそばに置き,ネットカフェでBEASTIEBOYSのDVDを視聴していたらしい。BEASTIEBOYSは,サンプリング等で曲を作るヒップ・ホップ系ラップ・グループだ。『TO THE 5 BOROUGHS』というアルバムを聴きながら書き込んでいるのだが,70年代のロック育ちには,メロディが美しいわけでもなく,激しいビートもないラップは,ロックと言うほどでもなくて何となく空虚に聞こえる。でも,彼はとりあえず最後に聴きたい音楽だったんだなあ。
 彼は,当分ラップもロックも聴けない生活だ。自由に音楽を聴くことのできない世界を想定していたのだろうか。『Imagine』や『My Foolish Heart』を聴いたことがあったのだろうか。切ないことである。
 ボクは,音楽を自由に聴けないところでは精神の安定を保てない自信がある。自分の首も締めるようなことも,他人様の首をどうこうすることも,とてもできない。
 *聴いていたのはマリリン・マンソンだったという報道もありました。

2007年5月14日(月)体脂肪
 油そばに限らず,ここのところ食生活が大変不規則で,身体の切れが悪い。食後には,母の日に送られてきたチーズケーキやアイスクリームにつき合わされているのでなおさらである。頭の血管が切れるような瞬間を感じることもあるし,お腹のサイドのたるみが気になる。久しぶりに体脂肪を測定してみることにした。
 かつては,そのことを意識した生活をしていたので,測定器は安物ばかりだが3種類ある。指先だけで測定するものと,手のひらで測定するものと,体重計を兼ねているものである。
 とりあえず,測定器を両手で握るomron製で測定したら,20.5%だった。軽肥満を示している。まずいぜ。慌てて,体重計を兼ねているもので計ったら,15.9%だった。ちょっと安心した。念のため,指だけで測定する機器で計ってみたら,17%である。機種によって,結構差があるものらしい。
 どの数字を信じたらいいのかねえとつれあいに話したら,「いちばん悪い数字を信じないとダメよ」とあっさりと言われた。ボクは15.9%を信じようと思っていたのに。親切心とは思えないような,クールで客観的な判断だ。確かに夫婦は他人である。

2007年5月13日(日)ジョージ・オン・マイ・マインド
 11日のSOMETIMEのピアノ・トリオである。ピアノは大徳俊幸さん。知らないミュージシャンだが,歯切れの良いピアノだ。お店の方にお断りし,コンパクト・カメラでフラッシュ撮影をさせてもらった。
 12日の土曜日はベーシストの鈴木勲さんがご出演だとか。お聴きしたかったな。
 SOMETIMEの入り口にはピアノ・ホールと書いてある。毎日のように,ピアノ・トリオを中心としたライブが繰り広げられているのだろう。うらやましい。ビールだけだと,チャージ込みで2000円ちょっとで楽しめる。安い。さすが吉祥寺である。
 SOMETIMEを出た後,0時過ぎにぶぶかの近くを通ったら,店の前の行列がたった4人だけ。せっかくなので,油そばを食べることにした。こってりまったりした,スープのないラーメンだ。「体調の悪い方は遠慮ください」という張り紙がある。睡眠不足とアルコールで体調は万全ではなかったが,油の絡まった味付け卵入りの縮れ太麺をいただいた。ニチャクチャという食感と穏やかな醤油味が美味しゅうございました。これで650円。何となくジャンクっぽいところが吉祥寺のような気もする。
 そんな,音楽と食べ物のジョージの思い出。

2007年5月12日(土)東京へはもう何度も行きましたのに
 武蔵小金井で義姉夫婦とお茶を飲んだ後,頼んだわけでもないのに,娘ふたりが品川まで出てきて,親子ランチになった。その後,東京駅まで見送りにきてくれた。いつの間にか気配りのできる人間になっていて,父はちょっと喜んでいたのであった。上の娘は東京で暮らして10年である。東京が育ててくれているのだろうか。
 ボクが東京生活を楽しんでいた時には存在のかけらもなかった娘達に,東京駅までつきあってもらうというのは何だか不思議な気分である。ありがとね。
 それにしても,東京は,電車内でも街角でも絵になる面白い光景がたくさんあった。エスカレーターを向かい合って上がるカップルとか,カラフルな原色に身を包み,飾り物だらけの携帯に夢中の女の子とか。
 観光都市京都だとカメラを向けやすいけれど,2年振りだったせいか齢のせいか,駅の順番が分からなくなっているし,歩くだけで気後れするようになっていて,東京ではカメラを向けるどころではない。いい作品が生まれそうなのに,残念である。
 毎年のように子ども連れで里帰りしていたのが,子ども達が東京住まいになって,めっきり東京へ行く回数が減った。武蔵小金井から東京経由で品川へ行ったら,どうして新宿乗り換えで山手線で来ないのかと笑われたり,「新幹線に無事乗れた?」とメールがくる始末である。
 ちょっと田舎のオヤジになってしまったかもしれないと反省した。慣れることも大事である。もう少し足繁く東京へ通った方がいいのかもしれない。

2007年5月11日(金)迷探偵
 学生時代に一緒に遊んだ友人の墓参とか,職場を去った元同僚のおうちとか,いつか行こうと思っている場所が5箇所ほどある。今回は,そのうちのひとつである,人探しに行った。まず塩山。レンタカーのヴィッツでぶどう畑の中をドライブ。どうでもよいけれど,トヨタの車は軽快に走るし室内も広い。売れるわけである。
 40年ほど前の情報なので,その番地に住んでいらっしゃるのかどうか心配だったが,家もあって住んでいらっしゃった。けれど,ボクの知りたい情報はなかった。所沢在住の方を紹介されたので,強風で間引き運転の武蔵野線に乗って西所沢へ。残念,ここでも期待した情報が入らなかった。
 こんどは,町田の人なら知っているかもということになった。たらい回しである。結局,今回は収穫なし。次回につづく。昔の人の探索は,テレビドラマやナイトスクープのように簡単ではないのだった。
 夜は,出版社勤務の大学時代の友人と吉祥寺の街を歩いた。吉祥寺くらいなら臆せず歩けるかと思ったのだが,若者が楽しそうに歩いている若者の街になっていた。自分の中で,東京との距離がどんどん広がっていく感じがする。ディスクユニオンのジャズ売り場にいた8人のうち,オヤジが6人だったのが救いである。
 サムタイムにも寄った。大西順子さんが時々ライブをされているらしい。お店の方に,事務所の連絡先を教えてもらった。そのうち,復活宣言があるかもしれないので,これからの地方巡業は難しいかもとのことである。
 清水秀子さんというボーカルつきのピアノトリオを深夜まで楽しませてもらった。付き合ってくれた村田くん,ありがとね。

2007年5月10日(木)金属疲労
 ジェットコースターに最後に乗ったのはいつのことだったろう。西武園だったか,豊島園だったか,それとも今はなきプレイランドだっただろうか。高所は得意ではないので,積極的に乗りたいという方ではないが,危険と背中合わせの悦楽が嫌いというわけでもない。
 コースターに限らず,スノボでもサーフィンでもリスクは多い。ひきこもりを楽しんでいても隕石が直撃するかもしれないし。何はともあれ,お亡くなりの方に哀悼の意を表したい。
 金属疲労が原因だとか。「風神雷神U」は,15年間部品を代えていないらしい。金属ともあろうものが,わずか15年で疲労するのか。けしからんな。
 金属でできているわが家の車は,どれも10年以上経っている。とりわけ,117クーペは1979年の生産である。28年目だ。外観の治療で1年半以上の入院であるが,シャーシ系の点検もしておいてもらった方がよいかもしれない。自分だけの事故なら仕方がないけれど,事故で他人様を巻き込んでも困るし。
 ところで,ボクは勤務を始めて30年である。117より古い。ここのところ,慢性肩凝り状態である。勤続疲労かもしれない。

2007年5月9日(水)視覚を四角に
 動物を飼ったことがないので動物写真にはあまり興味がないのだが,このGW中,ご近所の猫が数匹わが家にやってきていた。コミュニケーションができるかどうか,カメラを向けてみた。逃げない。シャッター音がするとこちらに顔を向けることもあるが,すぐに横を向く。結構図太い。光や影の具合によっては面白い写真が撮れるかもしれない。
 動物写真というと,エリオット・アーウィット(ELLIOTT ERWITT)さんが思い浮かぶ。ジャズのアルバムにも作品が使われている,写真家集団マグナム・フォトの有名写真家である。車のサイド・ミラーに映っている愛をかわすカップルとか(アーチー・シェップさんの『TRUE BALLADS』やSteve Czarneckiさんの『When I Dream Of You』),美術館に設置してある弓を射ようとしている女性の彫像の向こうを人が歩いている写真(エディ・ヒギンズさんの『HAUNTED HEART』)と言えば,作品が思い浮かぶ方もいらっしゃるだろう。それらの作品は,アーウィットさんのHPで見ることができる。
 そのアーウィットさんの『DOGDOGS』という写真集は,とてもぶ厚い。ユーモラスで,面白い決定的瞬間がたくさんある。同じ場所で何枚もシャッターを切り続けているんだろうなあ。犬好きや動物写真好きに贈ると喜んでもらえる一品だ。犬を何匹も飼っている職場の女性に見せてあげたら,1万円くらいの写真集ですかと言われたが,たった1100円ほどである。500ページ以上あるのに。
 写真の定型は「四角」である。目に見える風景を四角に切り取るという表現だ。インパクトのある作品にしようと思えば,対象を入れ込みすぎないよう,切り捨てることが大切である。省略するアートだ。
 頭ではそう思っているのだが,何でも集めてしまっておくタイプなので,切り捨てることはなかなか難しい。あれ,これって短歌とも通底しているんじゃないの。上達しないわけである。

2007年5月8日(火)我思うために我書く
 大した売り物もないのに店だけは毎日あけているのだが,ホント,何でこんなことをやっているのだろうと時々考えてしまう。このろぐのことである。毎日読んでいると励ましてくださる方がいてありがたいけれど,読まれる方の暇つぶしくらいにはなっているのだろうか。
 平行して,何のために生きているのかという問いが頭を過ぎることも,最近多い。歳のせいだろう。
 誰かに喜んでもらえるとうれしい。時に闘うこともある。愛していると言ってみたり,喧嘩をしたり。たまに誉めてもらったり,落ち込んだり。そんな日々の繰り返しである。
 振り返ってみると,理不尽なことに対して闘ったり,受け容れざるを得なかったりという来し方だったような気もする。いつも闘っているのはストレスフルである。けれど,妥協ばかりの日々も面白くない。ここは踏ん張らないといけないというラインを自分の中に構築しようとしてきたような気がする。フラつく軸の,安定を目指しながら。そしていつまでも安定できずに。時代のパラダイムや生まれた家庭や職場でのポジションといった枠組みの中で,バランスを考えてきたのである。
 とはいえ,書き散らかしてきたことから明らかなように,軟弱である。ぎっくり腰である。チープである。浅い。みずたまり?大体,書くと言うことは無知をさらけ出すことでもある。やめときゃいいのに。
 品格もまるでない。というか,下品は嫌だけれど,上品も自分の目指すところではない。『女性の品格』という本がベストセラーだそうだが,「品格」を本のタイトルに入れるような品格の人の本なんか読まない,という女性とボクはお付き合いがしたい。
 というようなくだらない文章も,書かなければ残らないし,書こうと思わなければボクは深く考えもしなかっただろう。思うために書いているのかもしれない。ということにしておこう,今日のところは。
 こんな文章でも,書き続けることによって歌を詠む体力がつくのではないかと勝手に思いこんでいる節もある。今のところ,ほとんど効果が現れていないのだけれど。

2007年5月7日(月)すいませんけど
 勤務終了後,東部労組産別代表の皆さんがお集まりの会議があった。会場は,駅南某事業団体の理事会室。テーブルはほぼ円形に作ってある。議長は入り口に近い場所にお座りだ。おお,円卓の労働者である。円卓の人達が大切にするのは,自由や意志だ。楽しい会かもしれない。16人参加しているので,キング・アーサーとそのお友達よりは人数が多いけれど。
 協議事項は7項目あって,その中心は,再来週の総会の議案書の点検審議である。24ページ分。2時間18分経っても質問する人がいたり,話を中心からスライドさせたりと,皆さん余裕である。発言の自由はあるけどね。それにしても,早く終わってほしいな。
 出席者はすべて男性で,テーブルにはアルミの灰皿が置いてある。ボクの左側の方はロング・ピースを吸っていて,右側からはキャビンの煙である。
 睡眠不足で目がしょぼついていたのに加え,始まって1時間経つと,目や喉が煙で痛む。何しろ,16名のうち10名が喫煙者である。日本人男性の喫煙率は45%程度だと思うのだが,労働者だけだとそれより高い喫煙率だ。明るい性格で,人の良さそうな皆さんの集まりなのに,どうして発癌性物質がお好きなのだろう。タバコで末端の細胞をマヒさせないといけないくらい,労働者の皆さんは苛酷な業務をやっていらっしゃるのだろうか。
 この過酷な会議を楽に過ごすためには,タバコを吸っていた方が良かったのかもしれない。

2007年5月6日(日)レイトショー
 前夜が,実質GW最後の夜だったので,溜まっているDVDを家族で見ることにした。『手紙』を見たあと,『プライドと偏見』を見て眠ろうと思ったら,娘がもう1本見ようとうるさい。『明日の記憶』をずるずると見てしまった。見終えたのは朝の4時過ぎ。朝までレイトショーである。
 小田さんの『言葉にできない』をBGMに使うのは反則だと思うが,『手紙』での玉山鉄二さんの合掌で,ちょっと涙腺がゆるむ。『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイさんは美しい。高校時代に,『高慢と偏見』と『人形の家』のどちらを感想文に書くか迷ったのを思い出す。
 『明日の記憶』はソフトな切り口だけれど,自分が今そうなったらどうなるんだろうと,見ていた家族それぞれが身につまされたのではないかと思われる。40代で夫が認知症になれば,もっと家族はボロボロになったり,介護する側は残酷さに向き合わなくてはいけないような気はするけれど,それなりのリアリティを感じることはできた。
 病名を告知する医者も,クライアントの励ましの電話も,退職の際の部下との別れも,「必要なのは食い物と酒と女」という窯元の師匠も,それぞれ良かった。問題は,わがつれあいが,樋口さんが演じた妻のように対応してくれるのだろうかということである。
 GW最終日は,つれあいの肩でももんでおいた方がいいかもしれない。

2007年5月5日(土)ラ・ヤンチャの男
 GWのご奉仕完了。月曜の朝いちの飛行機で帰り,そのまま出勤という娘がまだいるけれど。
 車に乗ることが多く,身体をあまり動かしていない。夕方に散歩をし,海の見える丘まで歩いた。海はまたも赤潮だった。
 さて,その丘にある光景である。ここのところ,伯耆で増殖している風車だ。ちょっとしょぼい風車だが,地元大学の乾燥地研究センターのはずれにある。
 あまり知られていないと思うのだけれど,わが家の裏手にある乾燥研の敷地は大変広大である。広いラッキョウ畑が何枚もある。オレンジ色のつなぎを着てハウスで作業をしていた若者に聞いたら,収穫時には市民の皆さんにお分けしているようですよとのことだった。ハウスでは,これから胡麻を栽培されるらしい。
 そんな乾燥研のラッキョウ畑を越え,さらにニセアカシヤ林を越えていくと,風車とソーラーパネルと砂丘と海と住宅街を眺めることができる。もちろん,コウボウムギやコマツヨイグサやアリ地獄等を,誰にも邪魔されずじっくり見ることも可能である。
 砂丘の中心部は今日も大勢の観光客でにぎわったことだろう。人や砂だけを見に行く人は中心部に,砂丘の自然や草原化している様子を見たいという人や,砂丘でふたりの関係を深めたいというような方は,乾燥研の奥地を探検するのも面白いと思うな。もちろん,風車と戦ってみたいというヤンチャな方もどうぞ。

2007年5月4日(金)今どれ
 ほぼ予定通りに休日が消化されていて,今日は居住地の砂丘の片隅から,有名観光地である砂丘の中心部までドライブ。夕方の5時なら空いているだろう。と思ったのだが,さすがGW。片隅には車は少ないのに,砂丘の中心付近は,駐車場へ入ろうとする車で渋滞が続いていた。時間の無駄なので,砂丘観光は中止。東京からやって来た皆さんには,地元のスーパー・マーケット観光に切り替えてもらった。
 慣れ親しんでいるご近所の地元資本スーパーは,イオンに比べるとかわいい店舗だ。それでも,東京の人が見るとかなり大きいらしい。品揃えも,東京下町のスーパー以上だとか。見直したぜ,サンマート。
 東京の皆さんに受けたのは,30cmほどのしまめイカのパックに貼ってある「今どれ」の文字。兵庫県浜坂港で,本日水揚げされたものらしい。当たり前のように見ていた「今どれ」は,都会では結構珍品のようだ。
 しかし,赤茶色をしたよく活きている1パイ298円のしまめイカのパックは,たくさん売れ残っていた。「今どれ」シールが貼ってあったのは,しまめイカだけなのに。
 「今どれ」を買うのも食べるのも,都会ではなかなか得難い贅沢なことのようである。わが家は,今日収穫したタマネギやスナップエンドウなどと一緒に,刺身で食べさせていただいた。安上がり今どれ贅沢晩ご飯だった。

2007年5月3日(木)剣法もヘタなので
 GWのことしか頭になかったが,今日のお休みの理由は「憲法記念日」だった。新聞を読んでいて,やけに憲法の記事が多いなあと思って気づくくらいだから,日頃から憲法意識の低い男である。
 こんな日の新聞を読み比べると,各社の偏り加減が良く分かって面白い。すでに明らかな通りであるが。中でも,今日の朝日新聞は,8ページに渡り21本の社説が掲載されていて,ことのほか気合いが入っている。朝から勉強させていただいた。
 若い頃は,戦力の不保持と自衛隊の存在の矛盾に納得できなかったけれど,そのねじれのある憲法や日米安保のおかげで,ボクは脳天気にここまで過ごしてきた。ありがたいことである。今の平和がこれからも続いてほしいものだ。矛盾があってもねじれていても,ニートやフリーターで生きていけるのであるよ,若者も。
 憲法は,現実離れした平和の理想を掲げるくらいが丁度いいのではないかな。「白か黒しかこの世にはないと思っていたよ。..ああ,あの頃のボクより今の方がずっと若いさ」と歌う,真心ブラザーズの『My Back Pages』がボクは好きだ。人の矛盾やねじれを受け容れるほどの歳は取ったようである。
 自衛隊を軍隊として明示しても,核を持たなければ,ツーペアとかスリーカードでポーカー勝負をするようなものだ。どこの国と戦っても最後は負ける。日米安保条約を破棄し後ろ盾をなくせば,日本のアジア外交はさらに難しくなるだろう。
 大体,北朝鮮がミサイルを日本に向けて簡単に発射するわけがない。仮にそんなことをすれば,北朝鮮が日本に落とした数の何倍ものミサイルがアメリカ軍によって半島に投下されるだろう。日米共同防衛が義務づけられているのである。安全保障条約というのは,そういうことだ。北朝鮮がそんな選択をする時というのは,自国が滅んでも良いという選択肢を誰かが選んだ時だけである。
 と思うのだが,憲法意識や外交意識の低い男なのでマイナーな意見なのかも知れない。まっ,拳法も剣法もヘタで,戦力は不保持である。とりあえず今のままでいいんです,ボクは。

2007年5月2日(水)谷間
 「花回廊」へ行くというのが今日の業務である。連休の谷間に相応しい,ライト感覚業務だ。米子東インターを降り,いなばから車で2時間だった。降りて左折後,左のレーンを走らないよう注意,ね。
 一応,平日である。お客さんは少ないだろうと思っていたのだが,小・中・高の遠足やら,若いカップル,親子連れ,老人会の皆さんと,それぞれの世代が万遍なくお集まりである。平日だというのに,レストランは結構な混み具合である。そういえば,昨年は夢の9連休だったのを思い出した。
 花回廊内は,チューリップの花がほぼ終わり,蘭も少し色が薄くなって,紫陽花は一部を除きまだつぼみだ。百合の本格開花までにも間がある。丁度,花も谷間なのかも知れない。
 とりあえず,パンジーなどの寄せ植えの中を歩く小学生を切り取ってみた。元気に楽しそうに歩くね,彼や彼女達は。「疲れを知らない子ども」というフレーズが浮かんだ。
 ライト感覚業務だと思っていたが,4時間運転したらすっかり疲れた。疲れを知らない子どもの身体に戻りたいものである。GW後半でリフレッシュできるだろうか。

2007年5月1日(火)もうけ話
 毛根の弱くなった髪の毛が風とともに飛んでいったのではないかというような,ことのほか風の強い一日だった。髪だけでなく,キュウリの苗も倒されていた。花をつけることもなく。昨日でなく,明後日の植え付けにすればよかった。かわいそうなことをした。風が吹けば,苗屋さんやホームセンターももうかるのである。
 今日は少し早めに帰宅できたので,晩の食材にコシアブラを採りに行った。覚寺の奥にあるクレー射撃場手前の池脇の雑木林に群生している。わが家から車でたった8分。
 以前地元のお年寄りにお聞きしたら,「この辺りは国有林じゃないの?」ということだった。国のモノはボクのモノである。というか,そのおじいさんはコシアブラをご存じなかったし,今日は山菜採りのグループ2組にお会いしたけれど,どちらもワラビ採りでコシアブラはご存じない。そんなマイナーなモノを採ったところでおとがめは受けないだろう。
 時々,花屋さんから通販のカタログが届く。3年モノのコシアブラの苗が1本1500円くらいで売られている。楽天には50cm程度で420円というのもあった。いい商売である。都会の人がお買い求めになるのだろうか。ボクも何本でも対応できる。ご注文をお待ちしています。半額でいいです。
 というようなことをすれば風当たりが強くなりそうだ。送料のみでいいことにする。とりあえず宅急便屋さんのもうけにはなりそうである。

2007年4月30日(月)紅海
 キュウリやナスやトマト苗などの植え付けや,綿の種などを蒔いた後,タケノコ掘りへ行った。毎年のことではあるが,イノシシが掘り散らかしていて,あちこちに深い穴と食べ残しのタケノコが散らばっている。
 それでも,いつもより雪の少ない年だったから,タケノコ以外にも美味しい食べ物があったのだろう。あるいは,イノシシが食べきれないほど次々とタケノコが出たのだろうか。今年は,家族で食べるには十分の本数を掘ることができた。
 そんなタケノコ掘りの帰りに白兎海岸付近を通ったら,海が赤い。大量の赤絵の具を流したように帯状に広がり美しい。波打ち際は白い波だが,その向こうは赤い波がうねっている。夜光虫などのプランクトンが増殖しているのか。お魚さんは困っていることだろう。お魚さんにはもうしわけないが,しばらく赤潮見物をさせてもらった。ドライバーの皆さんが次々に待避場所へやってきて,携帯カメラの撮影会である。 
 そういえば,田後のニシンは漁獲が減ってきたらしい。賀露でお聞きしたら,少し値段が上がってきたのだとか。お店のかたは,いなばの人も結構美味しいことを知っていらっしゃるようですよとおっしゃる。25cm程度だと1匹100円,30cm級は1匹200円見当。脂がのっていて,美味しい。滅多にないことだと思われるので,少しまとめて買っておいた。
 GW後半は,タケノコご飯やコシアブラのテンプラやニシンの塩焼き三昧である。山も海も流転しているのだろうが,何はともあれ今年も美味しい山海の恵みを食べることができる。ありがたいことである。

2007年4月29日(日)春のテンプラ
 情脈知事賞短歌大会で賞状をいただいた。勢いだけで作った10首を評価してくださった方々に,お礼いたします。ありがとうございました。しかし,入賞者20名のうち男性はボクだけである。何だか居心地が悪い。選者の皆さんは,6名とも男性である。どうして,女性の選者がいなばには少ないのだろう。女性歌人はたくさんいらっしゃるのに。構造改革が必要だと思うな。
 そんなわけで,吉例山菜テンプラ・パーティは,食べさせていただくだけという厚かましい参加である。今年も30名を超す老若男女が集まっていらっしゃった。気持ちの良い皆さんである。わが家から3軒向こうにお住まいの若い女性も参加していらっしゃって,ビックリ。さすがいなばは狭い。
 若者による掘りたて自然薯すり下ろしテンプラは,砂の食感つきだったけれど,もっちりとしてとてもおいしゅうございました。ウドもタケノコもタラの芽も。
 食べている時に周囲を見回したら,薮の中にコシアブラの木が見えた。革靴のまま薮に入って10本ほど摘み,そのままテンプラにしていただいた。きつい香りとほっくりした食感は,大人の春の食べ物である。
 帰りは,カブリオを気に入ってくれた子ども達5人を乗せてドライブしたけれど,彼や彼女たちがコシアブラを美味しいと感じるようになるまでには,山菜テンプラ・パーティに10回以上参加しないといけないかもしれない。面白いおじさんがたくさんいたけれど,あんなおじさん達のような大人になりたいと思ってくれるとうれしいな。

2007年4月28日(土)ありがたきこと多き世に
 世間様はGW初日だが,当方は勤務。仕事があることはありがたきことである。これで平日に代休までいただけるのだから,なおさらだ。
 とはいえ,今週は朝7時前に家を出て,帰宅時間の遅い日は9時というような生活だったので,かなり睡眠不足気味である。帰りが遅くなるのはそう痛痒を感じないのだが,朝が苦手なので,7時前に家を出るというのは,身も心もきつい。
 生活に余裕がなくなると,上司の悪口を言ったり,誰かに良いことがあれば人を妬んだりすることがあるものだ。GW後半はどこにも行かず態勢を立て直した方がよさそうである。
 と思っていたら,娘が帰ってくるという連絡が入った。つれあいの妹さんもいらっしゃるようだ。もちろん,誰であれ訪ねてくれる人がいるというのはありがたきことである。何とありがたきことの多いGWであることよ。いやホント,心から。楽しみにしているに決まっている。
 ということで,態勢の立て直しは,GW終了後にすることにした。

2007年4月27日(金)デル・ノート
 DELLのPCが届いた。久しぶりのPCの新規購入である。Vistaにしたけれど,新たな操作方法をまた覚えるのが面倒だなという思いが頭をよぎった。これって,初めての感覚である。今までは,新しいOSの変わった点などを喜んで調べていたのに。この3年ほどの間に,電脳生活能力が低下してきているのかもしれない。
 とりあえずセット・アップを終え,バックライトの壊れたPCに入れていたLANカードをカード・スロットに入れようと思ったら,途中までしか入らない。入り口の大きさは従来のPCと一緒なのに,力を込めてカードを差し込もうとしても何だか深さが足りないようだ。どゆこと。
 取説を読んでみると,従来のPCカード・スロットではなく,Express Card スロットというカード・スロットらしい。今まで使っていたLANカードは使えないようだ。知らない間に,拡張周辺機器も新規格のモノが使われていたのである。何てこったい。ケチらずに無線LAN内蔵にしておけばよかった。AirStationのExpress Card版というのを探さないといけないようだ。安物買いの無駄出費である。
 世の中には,デスノート・パソコンという恐ろしいPCもあるようだが,DELL製なのだろうか。

2007年4月26日(木)バーゲン
 給料日なのに集金にもいらっしゃらないし,「スイング・ジャーナル」などの5月号が届かないと思っていたら,いつも本を届けてくださる書店の方が点滴生活だったらしい。ご同僚の方はぎっくり腰だとか。児童・学生さんの教科書販売などがあるから,春は本屋さんの業務は過酷なのだろう。いたわってあげてね,社長さん。
 そんなわけで,20日前後に発売の雑誌をまとめて数冊持ってきていただいた。
 松村・佐佐木論争が継続している「短歌5月号」には,松村正直さんの,「批評と礼節」に答えるという2ページの文章が掲載されている。抑えた筆致で,クールにロジカルに佐佐木幸綱さんの文章に対応していらっしゃって,どちらが年長者かわからないほどである。失礼ながら,佐佐木先生,もうここはほとぼりが冷めるまでおとなしくされているしかないと思うのだが,まっ凡人の考えることである。大先生は,さらなる反撃をお考えなのだろうか。覚悟を決められて。角川さんは喜ぶんだろうけれど。
 「スイング・ジャーナル5月号」には,プレスティッジとリバーサイドとコンテンポラリーの名盤150枚が1枚1100円で限定発売とある。1年前は1800円で紙ジャケを売って,今度は,これ以上の底値はないだろうという低価格である。輸入盤対策もあるのだと思うが,これからジャズを聴こうという若者等には,解説もついてありがたい廉価版にちがいない。20年前に,1枚3200円でCDを買っていたオヤジにはまったくもって腹の立つことであるが。
 『デビー』も『サキ・コロ』も『バグス』も『ペッパー・ミーツ』も『グルービー』も『ジャンゴ』も買って6600円の大バーゲン。これでジャズ・ファンが増えなかったら,当分ジャズは氷河期である。

2007年4月25日(水)一心同体
 『三銃士』の映画はたくさんあるけれど,きちんと観たのは,チャーリー・シーンさんやキーファー・サザーランドさんがアラミスやアトスを演じた,1993年ものだけである。「All for one, one for all」という合い言葉は,字幕では「一心同体」だった。と思う。「一味同心」じゃないな。まっ,「一心同体」と言われればそうなんだろうが,四字熟語にまとめてほしくないなと思ったりした覚えがある。
 今や,ジャック・バウアーしかできないのではないかと思うほど,キーファーさんは『24』のイメージが強いけれど,『スタンド・バイ・ミー』や『ヤング・ガン』のころから,クセのあるあの顔がボクは好き。性格や行動もクセがありそうだ。何しろ,40歳なのに孫がいるらしい。うらやましいことである。
 出演作品は結構あるけれど,名作とよべそうなものが思い浮かばなくて,結局,『24』と出会うために仕事を続けていたのかも知れない。キーファーさんの笑顔もあまり見たことがない。「All for one, one for all」と言う言葉が似合う人には思えないのだが,どんな仕事でもくさらずにコツコツやっていれば,いつかいい仕事ができることもあるということなのだろう。

2007年4月24日(火)合い言葉は
 BSで『仮面の男』を放映していた.。昨日のことだけれど。『タイタニック』のあとで,ディカプリオさんが二役やった作品だ。10年近く前の作品である。LDで観ていたはずだったのだが,放送をチラチラ見ているうちに,ついつい最後まで見入ってしまっていた。何となくB級系なのだけれど。
 20年ほど前に,NHKがアニメの『三銃士』を放送していて,わが家の子ども達3人がちょうど揃ってTVの前に座っていた時期だったのを思い出した。
 登場人物がきちんと言えないので,何度も名前を言わせて間違いを楽しんでいたのだった。ダルタニャンやポルトスやリシュリューやミレディーや。わが家の子ども達が,おとなのおもちゃだった時代である。
 『仮面の男』は,『三銃士』(というか「ダルタニャン物語」)の後半部分のお話である。みんな歳を取ってしまっているので,アニメしか見ていないわが家の子ども達は,おじさんになったアラミスやダルタニャン達には興味がなさそうだ。
 リアリティに欠ける場面も多いのだが,何度もお約束の「All for one, one for all」というフレーズが出てきて,三銃士とダルタニャンのつながりというか,絆の固さがうらやましくなったりもする。ディカプリオさんがおじさん達に負けている映画なのだった。
 おじさんのための映画だったから,ずるずる引きずり込まれたのかも知れない。

2007年4月23日(月)ただモノ
 急いで提出しないといけない写真があったので,いつもお世話になっている写真屋さんにプリントをお願いした。もちろん,デジタル画像である。5分足らずで仕上げてもらえた。ありがとうございました。
 ご夫婦で営業していらっしゃる,どちらかというと高齢者の多い地域のお店だが,それでもプリントの注文はデジタルが6割を占めているのだとか。
 ちまたでは,ネットに画像をアップすれば,無料で写真をプリントし家までその写真を届けてくれる,Priea(プリア)というサービスが始まっている。プリント画面にCMを入れることによって,プリント代と配達代を無料にしてあげるというわけである。すごいな。ただし,5月からはおひとりさま1か月30枚という枚数限定つきだ。
 お店の売上げに影響があるのかと思ったのだが,Priea(プリア)を知っている人がご近所には少ないらしく,今のところあまり影響はないとおっしゃる。けれど,そんな無料プリント・サービスを皆さんが知るところとなると,小さな写真屋さんはどうなっちゃうんでしょうねえと心配されていた。
 居住形態や世帯年収,趣味嗜好などの個人情報の入力を求められるし,プリントの済んだ画像データがどう扱われるのか不安なのでボクはまだ使ったことがないPriea(プリア)だが,若い人はそんなことにこだわらず利用しているようだ。ただモノは強いのである,こんな時代は。
 そんなわけだから,小さな本屋さんや電気屋さんや写真屋さんなどの生き残りは大変だ。イオンの増床やコジマさんの進出やPriea(プリア)等によって,まだまだパパ・ママ・ストアの苦戦は続いていくのだろう。
 近所の人がプリントを頼みがてら世間話ができたり,無理を言えば数分でプリントにしてくれるお店が生活圏にあるのはありがたい。地域のつながりを維持するためにも,そんなお店は必要である。
 何だか,お店には価格の安さばかり求めてきたような気がするけれど,地域のお店を残す方策も考えた方がよさそうである。ちょっとくらい割高になったっていいんじゃないのかな。

2007年4月22日(日)きょうはアース・デイ
 昨日は,63回目の短歌会だった。準備・運営お世話さま。ありがとうございました。20代こそいないけれど,10代の高校生にも参加していただき,歌会としては各年代のバランスのとれた稀有な集まりではないかと思われる。歌の中には鬱金香やブラック・サバスも登場する。参加しないともったいない集まりだと思うな。ということで,これからもよろしくお願いいたします。
 今日は,アース・デイだそうだ。環境大学で上映された,アル・ゴアさんの『不都合な真実』を観てきた。地球温暖化などの環境問題にもっと真面目に取り組もうね,という地味なドキュメンタリー映画である。500人収容の講義室はかなり席が埋まっていて,いなばの皆さんの環境問題に対する関心の高さに,ちょっとビックリ。
 ハイブリッドではない車に乗っているし,クーラー設定温度も28度では我慢できない。「チームマイナス6%」生活ができない我が身なので,ちょっと反省した。
 アル・ゴアさんの,スライドを使ったプレゼンはスマートでわかりやすい。とはいえ,政治家が主役の映画である。背景にあるものを意識しながら観ないといけないと思うのだが,政敵批判もあり,最後のエンドロールでは,地球温暖化防止に関心を持っている人に投票しましょうみたいな言葉も流れてきて,何だかちょっと鼻白む。そりゃあ,ブッシュさんより良いのかも知れないけれど。
 ということで,車をやめて徒歩で通勤し,電気は早く消して休み,エアコンをつけずに「熱い」仕事をすればよいかというと,ことはそう単純でもないようだ。名古屋大の武田邦彦さんの著書によると,温暖化が悪いわけではなく,そのスピードが問題だとある。「京都議定書は無意味」とも。いちばん良いのは,国民が貧乏になることらしい。今の快適な生活を失うのかと思うと,つらいな。
 夕方,イノシシのせいでタケノコが採れていないかも知れないとご心配いただいたのだろう。新鮮なタケノコを6本もいただいた。とりあえず,今年もタケノコの煮付けを食べることができるという環境に感謝いたします。ありがとうございました。

2007年4月21日(土)招聘費用
 大西順子さんのプロモート費用記載について,ご意見をいただいた。ろぐにお金のことを書くというのは,品格を疑われることなのだろう。すいませんねえ。普段の書き込みと筋があっていないとお考えの方もいらっしゃるようだ。もちろん,お金の余っているわが家ではないので,それなりにちょっとした大金なのです。
 しかし,われわれはプロモート費用を全額かぶることになるとは思っていないのである。ですよね,Mさん。金額は,あくまでも先行投資分の話だ。利益が出るとは思っていないけれど,それでも投資した70%や80%くらいは皆さんからの協賛がいただけるのではないかと思っているのである。甘いだろうか。
 最終的には,2〜3か月の小遣い程度の負担になることを願っている。最悪,全額費用を負担しなくてはいけないことになったとしても,誰も計画していなかった大西順子さんのいなばでの復活ライブが実現できたら,ボクらの余生はそのことだけで結構豊かな物語になるのではないだろうか。それくらい,大西さんはボクには特別なミュージシャンなのである。
 ライブの中で,ぜひとも『WOW』の中の,『THE JUNGULAR』を演奏していただきたい。ボクはそれだけで相当の幸福を感じることができるはすだ。
 というのは,今のところあくまでも夢の夢の話である。さて,実現するのか。

2007年4月20日(金)チャカに鉄砲
 「探偵!ナイトスクープ」の終わった深夜の0時を過ぎても,町田の立てこもりは続いていた。長崎の発砲事件から3日後の拳銃乱射である。32人殺害というアメリカとは比べるべくもないけれど。
 「警察白書」によると,2006年度の許可を受けた銃砲数は388,856丁で,70%ほどは散弾銃だ。2億丁以上あるというアメリカにははるかに及ばないのだろうが,わが国にもアンダーグラウンドな拳銃が大量に出回っているのだろう。いなばでもほうきでも発砲事件はあったし,長崎も町田も行ったことのある街だ。拳銃が随分身近になってきたものである。
 ところで,銃による32人の殺人と言うニュースを聞いて,津山30人殺しが思い浮かんだ。以前,自分が育った村が載っている1/25000の地図を見ていた時,中国山地の向こう側にその事件の起こった村の名前を発見して驚いたことがある。ボクの育ったすごく近くで30人殺しが起こっていたのである。
 昭和13年のことで,夜這いのような風習やルーズな性習慣も事件に何らかの関係があったらしい。ボクが生まれる前は,いなばもそんな風習が残っていたのかもしれないなあと思ったりしたのだった。
 横溝正史さんや松本清張さんや島田荘司さん,西村望さんなどがこの事件をモチーフにされた作品を書いていらっしゃるし,山岸涼子さんのマンガにもなっている。
 10年以上前,この村に行ったことがある。どこにでもあるのどかな農村地帯だった。村はずれの道端にあったタラの芽をたくさん摘んだのを思い出す。
 今なら,さしずめニートと呼ばれそうな22歳の若者が起こした事件だ。多くの女性を含む村人への嫌悪感やら疎外感があったらしい。他者に受け容れてもらえないと,ライフルや散弾銃が友になってしまうことがあるのかもしれない,日本でもアメリカでも。

2007年4月19日(木)依頼文書
 昨日も今日も弥生町に出ていて,帰宅はほぼ日付の変わる時。ということで,今日は手抜きの「探偵!ナイトスクープ」提出予定原稿である。訂正した方が良いという箇所があれば,ご連絡をいただけますと幸甚です。
 「探偵!ナイトスクープ」秘書岡部まりさま
 こんにちは。毎週見ることにしている番組は,「探偵!ナイトスクープ」と「新婚さんいらっしゃい」と「水曜どうでしょう」です。これでほぼ日本の現在がわかります。少し,偏った日本のような気もしますが。
 さて,当方音楽好きです。家で聴くだけでなく,月に一度,市内のお店に集まり,6〜7名の仲間とCDでジャズを聴いたりしています。
 そんな先月の会(ジャズ・ラボといいます)で,かつて華々しいご活躍をされていて,当地においても何度もライブを行われていた「大西順子」さんの話題が出ました。彼女は,当地のライブハウスやお寺でもピアノの演奏をされていらっしゃいました。ボクは,1m50cmくらいの近距離で,電話帳をお尻に敷かれて力強い演奏をされていた大西さんを見たこともあります。
 一時消息ご不明だったのが,復帰されて九州や名古屋などでピアノを弾いていらっしゃるとのことですが,この数ヶ月のジャズ雑誌を調べてもライブ演奏のご予定などがわかりません。
 当地で演奏してもらえるるようでしたら私財を投げ打ってでもお呼びしたいですねえ,などと盛り上がり,ボクが50万円,もうひとりの友人が50万円負担するというところまで,話が進みました。一時の酒の勢い,気の迷いかと思いましたが,次の月にも再びこの話が出て,皆の気持ちに変わりがないのを確認しました。と言っても,新しくお金を負担してやろうという人は現れませんでしたけれど。
 ということで,経費や人集めや準備,運営など,素人のオヤジ達の手作りで,大西順子さんの復活を鳥取でもお祝いしたいと思うのです。もちろん営利目的ではありません。ギャラやら航空機チケット代やホテル代などで相当の赤字になるのを覚悟で,もう一度大西順子さんのライブを見てみたいと思うのです。どうか,いなかのオヤジ達の酒の席の夢を叶えてやってください。
 というような文章でどうでしょう。

2007年4月18日(水)単位不足
 新年度になって,業務を結構真面目にやっているせいか,疲れているらしい。ピアノ・トリオを聴いても,アルト・サックスを聴いても,何だか気分が晴れないので,ここのところ聴く音楽はロックである。ロックを卒業してジャズに入学したのに,どうも卒業単位がまだ足りないようだ。ロックは卒業するものだと思っていたのだが,留年続きというケースもあるのだった。
 とりわけ気持ちいいのが,女性メタルだ。エヴァネッセンスはさておき,Within TemptationやNightwishやTristaniaやThe Sins Of The BelovedやDraconianといった,大仰でヘビーなロックをバックに女性がヴォーカルをとっている作品ばかり聴いている。退行現象かも知れぬ。
 そんなわけで,今日はジャズの勉強に出かけた。いつもはオヤジの集まりなのに,今日は若い女性がカウンターにお座りになっていて,これが怖ろしいほどマニアック。酒井俊さんや五十嵐一生さんや東原力也さんがお好きだとか。菊池ひみこさんのゴスペル指導を受けていらっしゃるのだった。参りました。ジャズの単位も不足していたようだ。いつの間にか,いなばにも熱心なジャズ好きが誕生していたのである。
 もちろん,大西順子さんもご存じだった。ライブ体験はないのだそうだが。大西順子さんのライブが実現したおりには,チケットを5枚売ってもらうことになった。おかげで,今日は少しジャズにシフトすることができた。お店で流れた曲の印象は薄かったのだけれど。

2007年4月17日(火)葉桜のころ
 四半世紀も前に初めて父親にしてもらった日である。といっても,出産に立ち会うわけでもなく,ボクが勤務していた時間に娘はやって来たのだった。わけあって,病室には2人の医師と5人の看護婦さんがいて,つれあいはとても嫌だったらしい。
 痛みが波のように押し寄せて来て大変だったのよ,と懐かしそうに話す。上が道をつけてくれたおかげで,二番目の子は楽に通過するのよね。だから,顔も一番目は小さめの顔で,二人目は少し大きくなるんだわなどと,自分の思い込みを主張したり。ホンマかいな。
 親になる技術を学んだわけではないから,親をやるのはまったく素人の男女である。素人が育てたので,あちこち瑕疵があったかも知れないが,それなりに注ぐモノは注いだつもりだ。悪く思わないように。
 親は,子どもが早く独り立ちできる大人になってほしいと思ったり,いつまでも子どものままでいてほしいと思ったりするものである。残念なことに,歳を重ねれば親を必要としなくなることが多いのだけれど。子育てのつらいところだ。
 たくさんのミスも犯したので学んだことも多い。これから親をやり直せば,反省を生かしてセミプロくらいの親ができそうな気もするのだが,もう手遅れだ。何はともあれ,我々は親を十分楽しませてもらった。あとは,この世界へやって来たことを本人が喜んでくれることを期待するばかりである。

2007年4月16日(月)財政再建生活
 夕張市長選の告示があり,7名が立候補されていた。道外の方も4人。羽柴秀吉さんという有名な方はさておき,夕張の元市議である千代川則男さんという苗字に親しみを感じた。もちろん,「せんだいがわ」さんではなく,「ちよかわ」さんなのだと思うが,ちょっと珍しい苗字である。山陰線の亀岡の手前に千代川という駅があるし,下妻にも千代川という村があったとか。いなばご出身ではなく,亀岡や下妻関係のご先祖なのかも知れない。
 票がばらけて再選挙になれば,また余計な出費だ。一回で決まるよう皆さん頑張ってね。
 いなばの市長は,毎月100万円もらい,退職金も一期で1600万円以上である。夕張市長の給料は約26万円。出張費も交際費もなしだ。年間300万円ほどの収入である。東京へ行くのも自費ということになると,1回の往復航空券と宿泊費で10万円くらいはすぐにポケットから逃げていく。東京まで歩いていくという候補者もいらっしゃるようだが,本当かあ?メディアが取り上げてくれるかも知れないから,それはそれで実践すると面白そうだけれど。いずれにせよ,経済的にはほとんど良いことがない。他人様のためにそこまでする余裕のないボクは,市長にしてやると言われても,ご辞退である。北海道から東京まで歩くのも無理だし。
 出馬の供託金は100万円。知名度を上げるためなら安いという人もいるのだろうか。まっ,今回立候補された皆さんは,夕張のために私財も身も心も提供するという,財政再建が好きな善意の固まりの皆さまなのだろう。そんな人が7名もいるんだから,日本も捨てたものではないぞ。どうだ,ビルさん。
 ところで,財政再建の必要な市は夕張に限らない。夕張の財政再建を頑張ろうと立候補された皆さんは,落選されたら,別の市長選などに立候補していただきたいものである。いなばはいかがでしょう。東京までは歩いて3週間ほどだと思うけれど。

2007年4月15日(日)採集生活
 バックライトの壊れたノート・PCを使っていたつれあいが,見にくくて疲れるとクレーム。PCを購入することにした。メールとワープロくらいしか使わないので,DELLのいちばん安価なノートで十分である。Celeronの1.73GHz。注文のフォームに適当に従っていたら,法人用の値段だとか。とりあえず,将来独立した際に使う会社名を書いて注文完了。OSはVistaである。また,ビルさんに献金してしまった。ビルさんとボクの経済格差が拡大したのである。
 今日は,出産のご祝儀もお届けした。つれあいが,出費多端につき,晩ご飯は買い物をせずに家にあるもので済ますと言う。昨日も今日も買い物に行かないで,どんなメニューになるんですの。不安。
 じゃあ,テンプラ用にタラの芽でも採集しようということになって,ご祝儀お届け終了後,オープン・アマンダで山道を走ってみた。いつもお世話になる場所は,すでに一番芽がきれいに折られている。皆さん,奥深いところまで採集活動をされているのである。
 仕方がないので,わが家の近くの砂丘の脇で採集してきた。まだ木が小さく,ボリューム感に欠けるものが多い。一部は和え物になった。縄文時代のような採集経済である。ビルさんには縁がない生活だろうな。

2007年4月14日(土)格差生活
 昨日は,職場の近所の総合病院へ行った。眼科の付き添いである。前日,朝8時15分に来るように言われていたので,30分前に眼科と皮膚科の総合受付に到着。すでに,ひとりのおばあさんが待合いのソファに座っていらっしゃった。8時15分が近づくと患者の皆さんが次々集まって来る。その数15名ほど。
 営業開始時間と同時に窓口のシャッターが上がったのだが,後からやって来た皆さんが次々診察カードを提出される。我々は早くから来ていたのを皆さんご存じなので,2番目の受付だったのだが,いちばん早くから来ていたおばあさんは,足が悪いらしい。ソファから立つのに時間がかかり,5mほどの窓口へ行くのも腰を曲げて杖をついての歩行だ。結局,多くの皆さんに追い越されてしまっていた。
 眼科へは,そこから20mほど歩き,診察券を箱へ入れることになっている。カードを箱に入れ,眼科前のソファに座っていたら,件のおばあさんが,さらに皆さんに追い越されながら,ゆっくりゆっくり眼科の受付まで歩いている。第4コーナーをまわり,直線コースのゴール前で,壮年の男性に腕の差で診察券を入れられてしまった。最下位のゴールである。
 おばあさんの手を取って一緒に来てあげれば良かったと思ったけれど,何しろ自分達も急いでいたのであとの祭りである。我々が診察を終えて帰る頃,おばあさんは散瞳剤を点眼され,瞳孔が開くのを待っていらっしゃった。
 それにしても,番号札を発行するとか,シャッターの前に診察券を入れる箱を置いておくとかをされてはいかがだろう。病院という弱者が集まる場所にも,厳しい格差があるのだった。今まで当たり前にやって来ていたことなのかも知れないが,いつでも業務やシステムの見直しは必要である。優しい病院になろうね。

2007年4月13日(金)満開の花見
 氷ノ山でお泊まり会だった。標高800m付近は,雪が宿泊施設の日当たりの悪い場所に少しあって,そんなところにはまだ固いふきのとうが結構あった。摘もうと思えば,つくしもたくさん出ている。つくしははかまを取るのが大変なので,とりあえず,知り合いの施設の女性にお断りし,ふきのとうを20個ほど摘ませてもらった。香りがとても強い。テンプラで,今年ほぼ最後の早春を食べさせてもらった。ありがとうございました。
 氷ノ山のキャンプ場につながる道端の傾斜面には,みつまたがたくさん咲いていた。沈丁花の仲間なので香りはちょっとうるさいけれど,黄色と白が,沈丁花より柔らかい雰囲気を作っている。低地では,色が赤くなったり褪せてしまうころだと思うが,さすがに氷ノ山である。薄暗い山の斜面でみつまたの花見をたっぷり楽しませてもらった。満開は桜だけではないのだった。
 いつまた見ることができるかわからないので,挿し木用に枝を折ろうと思うのだけれど,何しろ表皮が紙幣の原料にもなったというくらい強い繊維だ。折ることはできても枝を切り離すのは大変である。つまった。もとい,困ったのだった。

2007年4月12日(木)ニシン来たかと賀露で聞けば
 いなばで「にしん」が獲れたと聞いたので,つれあいに賀露まで買いに行ってもらったのだが,いつもお世話になるお店は夕方には閉店終了で,賀露市にはなかったらしい。どこで売っているのだろう。岩美方面へ行かないとダメだろうか。
 昔,本場で食べたニシンがとても美味しくて,以来ニシン・ファンなのだが,地元では一度も美味しいと思って食べたことがない。冷凍や干物では,美味しさがこぼれているのかもしれない。
 地元で獲れた新鮮なものなら,今までの汚名を返上するようなニシンに出合うのではないかと思ったのだけれど。週末は,ニシン探しである。
 それにしても,北の魚がどうしていなば界隈の海を泳いでいるのだろう。ニシンも,日々進化を続けているのだろうか。日進月歩?

2007年4月11日(水)ごっどぱぱまま
 小・中学校や高校・大学の入学式もほとんど終わって,今日は幼稚園系の入園式だった。かつて,アウトドアで遊んでいただいたお友達の園長さんがお辞めになったというような噂が流れてきたけれど,本当だろうか。定年まではまだ大分あるはずなのに。
 そんな今日の入園式に配られた園児名簿がなぜかあった。眺めていたら,見慣れない名前が結構ある。名簿はすべてひらがなだ。漢字だとどう表記されているのか分からないが,「りお」とか「うい」とか「きよら」とか「しうん」とか「つきな」とか。いつか,その名がバラードの名曲になる日がくるのだろうか。
 総じて,女の子の名前が以前と変わっている。「子」の付く名前は,48名中ひとりだけである。わが家の娘には二人とも「子」をつけてしまったが,そのうち希少な名前になり古くさがられるのかもしれんな。すまぬ。その当時は,一生懸命考えたのだよ。ごっどとうちゃんかあちゃんは。
 男の子には「かいと」くんがいた。海渡だろうか,海人だろうか,カイトサーフィンがご趣味のお父さんやお母さんなのかも知れない。幼稚園児達が大人になるころは,格差がさらに拡大した社会になっていることだろう。カイトだから高く上がるようにということなのだろうが,テスト結果が下位人だったりすると甲斐がなかとよ。がんばれ,かいとくん。

2007年4月10日(火)退院は,まんだ先
 何の写真かというと,117である。入院が長すぎて,ジュリアだったかジョアンナだったか,もう名前も忘れてしまいそうだ。
 花見までには完了予定という話だったが,助手席側ドア下が赤錆だらけである。桜の花見も今週末くらいだ。そんなわけで来年の花見までということだったのかも知れない。
 まだ当分帰って来れそうにないので,カブリオに名前をつけて可愛がってやった方がいいようである。洋楽には,どんな女性名があったっけ。
 「ダイアナ」や「キャロル」は別にして,中学生のころ一番最初にレコードで出会った洋楽女性名は,スコット・ウォーカーさんの「ジョアンナ」だ。その次が,ディープ・パープルの「エマレッタ」と「ラレーニャ」(原作はドノバン)。次に,ピンク・フロイドの「エミリー」や「ジュリア」。ジェフ・ベックさんの「ジョディ」も良く聴いた。「レイラ」はさておき,ストーンズの「アンジー」やスターシップの「セーラ」,ボストンの「アマンダ」など,タイトルに女性名が付けられた曲は,バラードの名曲が多い。
 タイトルが女性名ばかりのロック・コンピ盤というのを作ってみるのも面白そうである。ということで,カブリオは,わが家ではとりあえずアマンダと言うことにしておく。あっ,まんだ?って,117の方がいいかも。

2007年4月9日(月)にこにこん
 すっかり忘れていた火を噴くかもというニコンD70のバッテリー交換をお願いした。ネットにあるフォームに従って入力すると,申し込みの2日後に宅急便屋さんが新しいバッテリーを持ってきてくださるらしい。
 ということで,今日届いた。びぃっーぐな梱包である。お詫びに,ニコンさんがD80のボディでも送ってくれたのかと思いましたよ。もしかしたら,レンズをサービスしてくれたのかもとか。VR18−200mmだったらうれしいな。何しろ,バッテリーだけなら40個くらいは入りそうな大きさなのである。25cm×14cm×16cm。
 まっ,もちろん入っていたのはグレーのバッテリー1個である。2個ならニコンだったのに。それ以外は,エア・クッションなどの大量の緩衝材と,古いバッテリーを送り返す際の梱包用のテープとお詫びの文書。残念。
 送られてきたのは1400mAhのEN−EL3の改良版かと思ったら,1500mAhにパワーアップされた大容量スタミナバッテリーだった。D200でも使えるバッテリーである。純正の場合は定価8925円。いやあ,ありがとうございます。2年近く使い回したのに,無料で撮影可能時間が長くなった新品バッテリーになってしまった。これからもニコン派を貫くことを誓います。
 ここのところ,新聞社会面の下段は各社のお詫び広告の連続だった。たまには,生命の危険のなさそうなこんなミスがあるとありがたいな。企業は,往復の宅急便代だけでも大変そうだけれど。

2007年4月8日(日)ナンタラカンタラの芽
 つれあいの車のタイヤ交換をさせていただくなど,今日は終日よく働いた。家事労働の空き時間に,桜土手をカブリオで走ってみた。花びらが車の中に入ってくるのを期待したのだが,フロントガラスにはりつくばかり。残念。おまけに,花粉のせいだか黄砂なのか,目がかゆくなった。
 午後も,7時過ぎまでつれあいにお付き合い。8時前に選挙を済ませ帰宅してテレビをつけたら,日本テレビが投票終了のカウントダウンをしていた。で,丁度8時になったら,東京都知事は石原さんが当確というアナウンス。出口調査だけの選挙結果発表である。すごいね。8時過ぎから開票作業にあたられる皆さんは,敗戦処理のピッチャーのようなモノだ。お気の毒なことである。
 それにしても,都庁への出勤は週2〜3回とか,四男の公費海外出張などとマイナス面があれほど報道されても当選されるのだから,東京はよくわからない街だ。住んでいらっしゃる皆さんはエードーなのだろうか。
 そんな選挙のあった日の庭のタラの芽。1週間早く,昨年と同じ大きさになっている。まだ幹が細いので,美味しそうには見えないけれど。
 選挙が終わってから,タラ・レバ・もしもなどと言っても詮無いことであるな。落選の皆さんもお疲れさま。

2007年4月7日(土)短歌のススメ
 近年,雑誌の売れ行きは悪い。「出版月報」によれば,10年ほど減少傾向が続いており,最近の月刊誌の発行部数は18億冊台である。各雑誌は話題作りが必要なのだ。たとえば,スイング・ジャーナルは,過激発言の寺島靖国さんのコメントを利用して,読者や評論家を巻き込んだジャズ論争を展開された。売り上げが増えたのだろうか。音楽の聴き方はそれぞれなので,まっ,真面目に論じても不毛のような気がするけれど。
 ジャズのような歴史の浅い業界と違い,1000年以上の歴史を持つ短歌業界が,最近きな臭い。火付け元は角川書店である。
 松村正直さんと佐佐木幸綱さんが,「短歌」誌上で活字による論争をしていらっしゃる。知らない人は,おふたりともどうでもいい人だろうが,短歌業界ではそれなりに有名人である。佐佐木さんは俵万智さんの師匠で,松村さんは「やさしい鮫」という第二歌集を刊行していらっしゃる若手歌人である。ボクは,あらくれにほんかいさんに教えていただいた。
 最初に,松村さんが佐佐木さんの「歌の読み」について3月号にご意見を書かれ,それを読んだ佐佐木さんが,激昂ぷっつんブチ切れの4月号だ。4月号の佐佐木さんの文章を読むと,佐佐木さんは松村さんをご存じないのだそうだ。近藤芳美さんを女性と思っていたようなボクでも松村正直さんのお名前を知っているし,その歌集を持っているんですぜ。新聞歌壇の選者をされているようなお方が,ご存じないんですの。そんな不勉強の方が選者をやっている新聞歌壇でいいのかなあ。反論中に,「嘘も楽しめばよい」と書いていらっしゃるから,ウソかもしれぬ。ボクもウソつきなので,他人は責められんな。
 ところで,佐佐木さんの文章に出てくる松村さんの呼び方には礼節の欠片もない。「松村という人の」「こんな男に」「松村という男は」「この男は」「こいつに」「この男は」「松村が」「この男の」「松村は」再び「松村という男は」もう一度「松村という男は」「不勉強男だから」「こいつの」「この男には」四たび「松村という男も」五度目の「松村という男は」「松村正直は」「三十代半ば過ぎの中年男」「お前なのだ」。
 どうです。すごいでしょう。「短歌」4月号買ってみたくなりませんか,短歌に興味のない方々。4月号を読むと3月号も読みたくなりますよねえ。大成功である。ああ,売れればいいのか角川書店。編集者には未必の故意を適用してもいいな。それとも,こうなることを読んだ上での確信犯か。タチが悪い。
 この感情丸出しの佐佐木さんの反論のタイトルは,「批評と礼節」である。笑える。若い人には礼節を求めるのに,年長者は若い人に礼節をもって対応しなくていいんですの。礼節は若者だけのものらしい。尊属殺人罪もなくなっているのに。
 ちなみに,取り上げられた歌は次の二首。花山多佳子さんの歌である。
 @エレベーターとまちがへわが家の呼びリンを押す人が年に二,三度
 A一車輛に乗り合はせたる運命の扉がひらきわれが降りゆく
 さて,皆さんはどのようなイメージが思い浮かんだだろう。歌の読みは,それぞれである。とはいえ,深く読み取ろうとするか,軽く流してしまうかで違ってくる。月刊誌中のお二人の文章を読むと,ボクは松村さんの読みの方に共感を覚える。失礼だが,俵さんを育てられた佐佐木さんは,ちょっとゆるゆる生活に浸かってしまっていらっしゃるのではないか。昨年の「大伴家持大賞」の読みにもずれたものがあったような気がするし。まっ,松村さんより超不勉強男の戯言なので,気にされませんよう。
 この論争をきっかけに,他人の歌を批評する時には,歌人の皆さんは今まで以上に真面目に取り組まれることだろう。エエ加減な読みを文章にすると火傷しますぜ。論争の成果はきっと活かされると思うな。 
 いなばで開催される「大伴家持大賞」の選者のおひとりは佐佐木幸綱さんである。関係者の皆さんは,今年も選者として要請されるのだろうか。「短歌」4月号を読んで,一度検討された方がいいかもしれない。雑誌の売り上げにもつながるし。
 ところで,情脈知事賞短歌の賞のひとつに拾っていただいていた。ありがとうございます。ボクの歌はそれなりに読んでいただけたのだろうか。

2007年4月6日(金)脱力系
 今週は毎日睡眠時間が少ない。2日の夜中にボロ負けで帰り,HPの更新がアップできなくて4時まで起きていたのを皮切りに,3日の夜はいつもの習慣で1時頃までログを書き,結局5時間弱の睡眠。4日の夜は早く眠れるだろうと思ったら,つれあいから頼まれたCDのコピーをしているうちに,これも日付が変わり,昨夜は,今日話さなくてはいけない原稿を考えていたら,これも日が変わってしまった。
 今週は,1日平均4時間ほどの睡眠時間である。ナポレオンは睡眠時間が3時間だったという話もあるが,実は昼寝をしていたのだとか。馬の上でも寝ていたらしい。居眠り運転常習者である。
 昼寝もせず,何のクスリもやっていないのに,何故か眠気が襲ってこない。夕食後にコーヒーを飲んでいるからだろうか。今日は日付が変わってもうじき2時である。
 「食いぢから」も低下しているけれど,「寝ぢから」も落ちているようである。歳とともに,身体から各種の「力」が抜けているらしい。
 そういえば,今日は日が変わっても4人でゲームをしていたのだが,また負けた。返り討ちである。「勝負ぢから」も落ちているようだ。というか,元々そんな力はなかったのかも知れない。早く寝たほうがよさそうである。

2007年4月5日(木)ハンドメイド
 mixiやプロフなどのSNSの時代に,まだたくましく活動を続けているメーリングリストがある。117クーペ好きの皆さんが続けているメーリングリストは今年10周年だそうだ。おめでとうございます。
 ハード面などのコアな発言が毎日のようにあるのだが,機械のことはよくわからなくて人任せのボクは,もっぱらROM状態。
 そんな117フリークの方から,ヤフオクでハンドメイドの117クーペが出品されているというメールがあった。
 1971年式で,走行距離は1万km。20年以上エンジンをかけていないので,部品取りにどうぞという車である。
 出品者の方は,30万円くらいで売れれば上出来と思っていらっしゃったようだ。最初の価格は2万円。それが,最終日の朝は85万円台になり,終了時間の夜9時過ぎには145万円を超えていた。
 オークション参加者は19名。36年前製造の,部品取り車ですぜ。世間は広いのである。ゴミと宝は紙一重まぶた。量産角目117だとそんなことにはならないと思うのだが,おそるべしハンドメイド。団塊マネーだろうか。
 いずれにせよ,いい仕事をしている職人さんの手作り作品は貴重なのだ。捨ててはいけないのである。とはいえ,そんな値段で買ってはいけないような気もするけれど。

2007年4月4日(水)歯の話
 7年ぶりに歯医者さんへ行った。以前大変お世話になった衛生士さんがまだいらっしゃって,懐かしんでいただけたようだ。何しろ,自転車で転び,ブリッジを入れてもらうという長期治療患者だったのである。治療のあるのを忘れ,前日のラーメンに大盛りのおろしにんにくをかけて食べたこともあったし。すごく臭かったらしい。あとで聞いた話だけれど。
 以来,1日3回の歯磨きを徹底してきた。と言っても面倒くさがりである。1回40秒くらいの歯磨き時間だ。痛むところはないけれど,歯を食いしばることの多い1年になりそうなので,念のための点検。
 歯石の沈着と歯肉が弱っていると言われた。詰めたところも弱っているので詰め直しましょうとも。1日だけで済まそうと思ったのに,何度か通うことになってしまった。
 今日は歯石除去と歯磨きのあとのブラッシングの練習である。というか,衛生士さんによる,これが歯磨きのあとの歯肉用歯磨きだというレッスンを受けた。歯と歯の隙間にブラシが入ったまま軽く振られるので,大変気持ちが良い。出血はあるが,肩もみ等と同じように歯磨きにも極上の悦楽があることがわかった。パートナーが歯科医師さんや歯科衛生士さんの場合は,こんな歯磨きごっこもされるのだろうか。うらやましい。
 それしても,普通の歯磨きをした後,歯肉のために上下で合計20分間の歯磨きって,ボクには毎日はとてもムリ。ごめんなさいである。歯なしにはなりたくないけれど。

2007年4月3日(火)接続死
 4月2日の「ろぐ」をアップしようとしたら,転送画面でエラーメッセージが現れ,転送できない。ネットはつながるのに。カウンターも止まったままである。焦った。
 そういえば,先日プロバイダからサーバメンテナンスのお知らせがあったのを思い出した。プロバイダからのメールを確認したら,4月3日(火)午前0時〜午前1時のうち,最大30分間,プロバイダに登録してあるHPの閲覧と更新ができなくなるとあった。そっかー,工事中なんだ。とはいえ,午前3時を過ぎているんだけどな。工事が難航しているのだろうか。まっ,アップがなくて困る人がいるわけでもなし,あきらめて眠ることにした。ああ,世の中には午前4時という時間があるのだった。
 さて,起床後に再度挑戦。しかし,相変わらず転送できない。結局アップできないまま出勤。まっ,困る人がいるわけでなし。
 と思ったが,ゴミもたまさか必要である。ゴミ処理の仕事もあるわけだし。ゴミはゴミで役に立つこともあるではないかと気を取り直し,帰宅後,プロバイダにヘルプの電話。受付の女性にはつながるが,担当の方は電話対応にお忙しいそうで,なかなかお話しができない。メンテの副作用がそこここに出ていて電話が多いのか。電話の向こうの女性にお聞きしたら,営業に出ていて人員が少ないからとおっしゃっていたけれど。
 そんなこんなで,電話をかけ続けて35分,やっと相手をしていただけた。が,最初の方のご助言では復旧できず,二人目の方まで引っぱり出しての復旧作業である。
 色々な指示に従っているうちに,つながった。ありがとうございました。原因はよく分からなかったけれど,つながるということはうれしいのだということがよく分かった。

2007年4月2日(月)開幕戦
 新年度である。黒っぽい服装のフレッシュマンを多数見かけた。新しい人間関係に入っていくのは,それなりに緊張感があるものだ。緊張した一日を送った若者も多いことだろう。若者が,楽しく意欲的に働ける職場作りを先輩は考えるようにね。あまり暗い話をしないで。先輩は夢を語ることも大事な仕事だと思うな。
 わが職場も,会議や座席移動などで忙しい一日だったのだが,明日はとりあえず会議がひとつだけ。大リーグの開幕に合わせ,名人戦の開幕戦をやろうということになった。仕事を早く片付け,名人戦にエントリーしているメンバーがリバーサイドの雀のお宿へ向かった。
 「ツモを憎んで人を恨まず」とか,「キジも鳴かずば撃たれまい」とか,「凧と一緒であがってナンボ」などと言ったかどうか覚えていないが,人生の何の役にも立たないような戯言を飛び交わせながら,遊んでもらった。言葉は人生の役に立たなくても,遊んでくれるお友達がいるのはありがたいことである。
 ボクは4回戦だけのつもりだったのだが,例によって若者はお元気である。結局2時過ぎまで6回戦を行った。6回やってボクのトップは1回だけ。ボロ負けである。スッカラカン。今シーズンも最下位スタート。
 それなりに忙しいメンバーなので,次に一緒に遊べるのは3か月後か4か月後であろうと思われるが,意外に近いうちに再び返り討ちにあっているかもしれない。
 新人の皆さんともいい関係を作りたいモノだ。参加してくださる方がいらっしゃればいいのだが。もちろん,授業料はいただくけれど。って,大口をたたいていいのか?

2007年4月1日(日)五里砂中
 カミナリの次は黄砂である。車のボンネットがまだらに汚れているし,近くに見える山の景色もいつもと違う。せっかく中国から飛んできているのだからと思い,砂丘近くのゴルフ場へ行き砂丘を見下ろしてみた。いやあ,見通しが悪い。馬の背の向こうに広がっているはずの海の辺りも白くて,空と区別がつかない。
 まっ,いつも先のことを考えていないでたまには身近な今日を見つめた方がいいよとか,海だ空だとボーダーを作ったりカテゴライズしないことも大事かもしれんぞという中国からのアドバイスと思うことにする。今日は,明後日はもちろんのこと,明日のことも考えないで刹那に生きる一日にしようと思った。
 が,ジャスコ北店脇のホームセンターへ行ったら,ハナミズキや柿の苗が300円で投げ売られていた。ハナミズキは,つれあいが好きなので柿と一緒に購入。狭い庭を掘り返して,植え付けてやった。花や実が楽しみである。ああ,今日の一日は明日の二日。
 ところで,黄砂とはいえ,中国のことである。失礼だが,砂以外にどんな成分が混ざっていることやら。何しろ,今夜は何だか目がかゆかったりしている。家の外をブラブラしていた時間が長すぎたかもしれない。ホント,怖いモノ見たさはほどほどにして,危機管理をしっかりしろよな。


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