障害者も旅の楽しみを 《1、2の3で旅に出てみませんか》 60代 女性


◆発病以来旅などは無縁と諦めていましたが、平成5年に10間の気ままな車の旅を切っ掛け
に、平成6年鳥取空港〜羽田空港〜千歳空港と乗り継いで札幌で開催された全国大会参加
は初めての経験でした。


出掛ける前の不安は想像を絶するものがあり、その頃不幸にして高血圧の発症による心の
不安定さは主治医も心配するほどで随分迷いましたが、行く先々での新しい出逢いと、外景の
美しさは臆病な私の不安性を消し飛ばしてくれました。

◆11年余り入退院の繰り返しと自宅療養は絶望のどん底で、先の見えないトンネルに入り込み
光を見つけ出すことが出来ませんでしたが、最初の旅は私の人生に一筋の明かりを灯してくれ
たと言っても過言ではありません。
                      
 
車の旅は
    ※各サービスエリアに清潔な障害者用トイレが設置してあり出発前の不安はたちまち快適
な旅へと変わっていきました。
何よりも時間に左右されず、ゆったりと助手席で無理のない体勢で旅を満喫出来るのも車ならで
はのことです。

 飛行機は

    ※障害者の場合、車椅子で一番先に機内に乗せて頂き、降りる時は一番最後に車椅子で
タクシー乗り場迄誘導して下さいます。現在友の会の行事で、年2回ほど利用しますが速やかに
目的地に行ける利点があります。
                             
◆9月4日、身内の不幸により交通手段は汽車以外に無く、急遽車椅子で乗車せざるを得ない
状況でした。
 皆さんご存じのように鳥取駅ホームまではかなりの段数があり、長年汽車の旅は無理と
思い込んでいただけに、今回の旅は様々な体験を通して考えさせられる事の多い旅に
なりました。
 
 汽車の場合は

    ※職員の誘導により荷物の上げ降ろし専用のエレベーターを利用してホームに上げて
頂けます。
ただ、車内に車椅子を置く場合通路に邪魔になる事が難点で、最近開発された(操作に優れた
マルチ型介護用車椅子)等が便利だと感じました。



◆寝台車出雲は朝方東京駅に着き、乗り換えのため長い長い洞窟のような所、昔の赤瓦造りの
東京駅です、と誘導して下さる駅員の説明を聞きながらエレベーターで発着ホームに到着・・・
この間感じたことは東京駅でさえも自由に乗り換えの出来るエレベーターの設置が無いことに
驚きを感じると同時に、日本列島はまだまだ障害者が1人で旅に出るには不可能な状況である
ことを認めざるを得ませんでした。
                                              

特急に乗り換え目的地長野に到着、駅構内の設備は目を見張るばかりに隅々まで
行き届いていました。
冬期オリンッピクに世界中から参加された人々を出迎えるに相応しく、テレビに釘づけで観戦
したあの熱狂的な感動の渦の中に居るような衝動にかられました。


◆後に開催されたパラリンピックの選手の皆様も存分に競技に眺めたものと拍手を贈りたい
気持ちで一杯です。



◆行く先は義父との別れの儀式が待っている旅でしたが、各駅毎に連絡を受けた駅員が出迎え
て次の乗り場に誘導して下さいます。

◆人工関節置換手術を受けたり、リウマチ患者以外でも体に障害のある方は体調を案じ、病気の
悪化を恐れて家に龍もりがちですが、《1,2の3で川を跳ぶように旅に出て見ませんか》
それには、家族やボランチィアの協力がなければ無理ですが、目の前が開けるような気分転換
になります。