<鳥取県民歌と大山賛歌について> |
11月2日、船上山少年自然の家で開所40周年記念式典があり、県議会から稲田議長、興治議員、長谷川議員と私の4人が出席しましたが、式典の中で久しぶりに県民歌を歌うことができ、感激しました。鳥取県民歌「わきあがる力」は、明治改元100年記念事業の一つとして昭和43年に制定されたもので、とても明るく軽やかで元気が出る歌です。県議会議員の皆さんの中でも確実に歌える人は、内田博長議員さん、西川憲雄議員さんを初め数人だと思います。内田県議も西川県議も私も、青年団活動の中で、少年自然の家や青年の家での研修のたびに、また県の社会教育活動の中で随分歌ったことを思い出します。県庁でも仕事始めや県議会のケーブルテレビ中継の合間に流されていますが、作曲されたのは、有名な作曲家の團伊玖磨さんです。
現状だけの利用なら、この県民歌はもったいないと思いますが、県民歌について、平井知事の認識についてお伺いします。
あわせて、教育委員会として、この県民歌への認識並びに活用について、山本教育長にお伺いします。
現在、来年の大山開山1300年祭に向け、準備が進められているところです。大山にまつわる歌として、昭和47年、大山で開催された冬季スキー国体に合わせて「大山賛歌 わがこころの山」が作成され、デューク・エイセスの皆さんが歌唱されています。これもとてもいい歌で、毎年、大山山開きのときには合唱コンクール等が行われ、まさに欠かせない歌となっていますが、このときだけの歌のように今は思います。
一昨年、大山町合併10周年記念式典でこの「大山賛歌」が町民歌に制定されたようですが、来年開催の大山開山1300年祭の中でもこの「大山賛歌」を大いに活用すべきと思いますが、平井知事の所見をお伺いします。
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●知事答弁 |
県民歌は團伊玖磨さん、また「大山賛歌」は川口真さんの作曲で、そういう意味でメロディーも非常に美しいですし、詩のほうも、県民歌はいわば委員会で制定させていただいたわけですが、「大山賛歌」はもともと中学生の詩をもとにして、それに手を加えて「大山賛歌」にしているというもので、どちらもポイントをついたわかりやすいものだと思います。議員からも御指摘いただきましたので、こうしたせっかくの歌がありますので、ぜひそれぞれ活用をさせていただければと思います。
團伊玖磨さんの思いが我々のほうにも当時伝えられたわけですが、團伊玖磨さんのこの歌は、豊かな自然の中で育まれてきた鳥取の人の心、これを歌い上げる、そういうイメージで作曲されたということです。ですから非常にポジティブで前向きな曲想、曲調があり、何か心の中に湧き上がる、そういうものを感じさせる中、歌詞のほうも大山だとか砂丘だとか梨畑、そういうものを想起させるもので、鳥取県のシンボルと言っていいようなものではないかと思います。
長野県は「信濃の国」という県民歌がありまして、これは誰でも歌えるものですが、鳥取県では2人の議員しか歌えないというお話が先ほどありました。(発言する者あり)3人ですか。鳥取県では、実は県庁では多用しており、常に歌う機会があるものですから、県庁職員はなぜか歌える人が多いと思います。ただ、県民の中で歌えるのは県庁職員ぐらいかもしれません。そういう意味で、まだまだ知られていない部分がございますので、さまざまな機会でこうした県民歌に親しむ、そういうことをしてもいいのかなと思います。来年は県民歌の制定50周年に当たります。そういう節目の年でもありますので、そうした何らかイベント的なこともあってもいいのかなと思います。
「大山賛歌」ですが、これはデューク・エイセスが歌われて、非常にポピュラーになりました。特に西部のほうではよく歌われますし、よく聞かれるものです。これはもう住民の皆さんを含めて、そらでも歌えるものだろうと思います。この親しまれた歌、実は私どももいろんな機会で今も使っています。 例えば、植樹祭が開かれました。その植樹祭の伝達式で山口県に行きましたとき、阿知須の丘で私のほうからプレゼンテーションをするとき、この「大山賛歌」をバックに大山の雄大な写真を交えながら皆様に来場を呼びかけたわけですし、本番の植樹祭でも、御記憶と思いますが、「大山賛歌」は一つのモチーフとして、市民オーケストラですが、演奏も交えて活用されていました。当然ながら来年は山の日ですし、全国大会があります。こういう機会ですとか、それから大山1300年祭の機会に、関係者ともよくこれから話し合いをさせていただき、ぜひ活用の機会を持たせていただいて、来られるお客様方にも、あのすばらしいメロディーとともに、大山の美しさ、豊かさが伝わるようにさせていただきたいと思います。
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●教育長答弁 |
11月2日に行われた船上山少年自然の家の開所40周年においては、大変お忙しい中、伊藤議員には、稲田議長、長谷川議員、興治議員とともに、また地元の山下町長を初め町議会議員様など多くの関係の皆様とともにお祝いに駆けつけていただきましたこと、改めてお礼を申し上げたいと思います。
その式典の中で一緒に県民歌の斉唱をしたわけですが、この県立船上山少年自然の家においては、ふだん学校が利用するときに入所式、退所式というのをやるのですが、1校が利用すると、その学校の校歌を歌って旗を上げるということが多いわけです。それが複数の学校が来たときに、それぞれの校歌を歌わずにこの県民歌を一緒に歌うということも提案しながら、この県民歌を子ども達に歌ってもらうということもやっていますし、周年行事等では、この少年自然の家では歌うようにしているところです。
この県民歌は「わきあがる力」というのがこの歌の名前で、名前のとおり、歌いながら、本当に未来に向かってやっていこうというような思いになる、そうした歌だなと私自身思っております。鳥取県民としての誇りだとか将来の発展への意欲というものが歌詞の中には入っていますし、大山だとか砂丘だとか、そうした鳥取県の誇るべき自然、そうしたものも歌に盛り込まれており、郷土愛を育てていくにはすごくいいツールの一つだなと思っています。そうした意味でも、いろんな場面でこの歌を活用していくということは大事ではないかなと思っています。
今、限られた形での利用ということですが、どんな工夫ができるのか、例えば全県的な教育行事の中で歌うようにするといったことも含めて、活用について少し検討をしていきたいと考えています。
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<鳥取県民歌と大山賛歌について>bQ |
私は基本的には、国家行事は国歌を、県の行事には県民歌を、市町村行事には市町村で制定している市町村歌を主体的に活用すれば、県民を初め子ども達にとっても、自分のふるさとの歌として校歌と同じように口ずさむようになるかなと思っています。そうした観点から、私は県のあらゆる行事の中でぜひとも活用してほしいと思いますし、県人会などを開催したときに、やはり県民歌を歌ってみたいと思えるような県民歌にしてほしいと。例えば鳥取県から大阪とか東京へ出られたときに、ああ、県民歌が懐かしいなと思えるぐらいの県民歌にしてほしいというのが私の思いです。今は、県人会の皆さんが余り歌えないのです。やはりまだそれだけ浸透されていないというか、そういうことがありますので、ぜひともそれを知事にお願いしたいと思いますが、知事の感想をお伺いします。 |
●知事答弁 |
まず県民歌ですが、これは團伊玖磨さんが作曲され、團伊玖磨さんも例えば両陛下の御結婚のときの「祝典行進曲」を作曲をされたり、いろいろと実績のある方で、非常になじみやすい歌をつくられる、みんなで歌えるような歌、耳になじみやすい。実は県民の皆様もこのことは非常に気にはされていて、県人会でも、東京なり大阪なりでこの県民歌を歌われるようになってきています。これは最近のことですが、そういうふうに皆さんも意識はあるのだろうと思います。
多分、長野県の例などを見てもそうですし、実はよその県でも意外に県の歌というのは歌える県民が少ないです。やはり学校で教えないことが一つあるのだと思うのです。さっき教育長がおっしゃいましたが、学校でもいろいろと触れる機会があれば、またこれに影響してくるのかなと思います。
本県の場合は、そうした県人会なりなんなりいろんな行事でも思うのですが、事実上、岡野貞一さんの「ふるさと」が県民歌になっているのかなとも思います。あれは非常に心に響く内容でもありますし、あの歌を歌いながら結構涙される、そういう方々もいらっしゃる。長野県は作詞をした県ですが、長野県に行くと、ある行事で「ふるさと」をみんなで演奏して歌うのです。でも、長野県の人は意外に歌えないのです。私は歌える。鳥取の者のほうが実は「ふるさと」は自分のところの県の歌だと思っておられる節があって、こういう「ふるさと」みたいなものも、事実上、県民歌として活用していくというのもあるのかもしれません。
ただ、いずれにせよ、ナショナリティーみたいなもので、おっしゃるように県の行事のときはみんなで歌える歌を歌って、それで心が一つになる瞬間というのをつくるべきだというのは、まさにおっしゃるとおりで、こういう県民歌等の活用、それを今後とも呼びかけていきたいと思います。
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