平成24年2月定例会代表質問(平成24年2月27日)No.17
≪県民への安全・安心対策について≫ |
<広域農道の耐震対策> |
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●知事答弁 |
詳細は県土整備部長からお話したいと思いますが、これについては、防災幹線道路ネットワークの第3次ルートに当たるようなところ、農道について、県としての整備を進めていきたいと思います。さらに、町道化しているところもありますが、そういうところについても、我々として何らかの支援を考えていきたいと思っています。 |
●県土整備部長答弁 |
防災幹線ネットワークのうち、第3次ルートに指定の、議員のほうから指摘があった区間のうち、農道に関するものが大山広域農道と中部広域農道の2路線あります。この2路線で、15m以上の橋梁で耐震補強が必要なものが14橋あり、この14橋のうち県が実施することにしているのが9橋、町のほうで実施するのが5橋となっています。これはもともと市町村のほうに管理移管していますが、平成20年の定例会での議員からの御指摘も踏まえて、市町村の負担を軽減するという観点から、町道として管理しているものは市町村でやっていただきますが、まだ町道として認定されていなくて農道のまま管理されているものについては、県のほうで一定整備するということにしています。ですから、この第3次ルートに指定しています橋梁のうち、県が指定するものについては既に2橋が完成していて、残り7橋についても近々、来年度完成予定です。しかし、5橋についてはまだ市町村の財源の問題もあり、なかなか進んでいないというのが実情で、ただ、こういう防災幹線道路ネットワークというのは災害時にどうしても必要な道路ですので、県としても町のさらなる財政負担を軽減するために、かさ上げ補助などの検討を行い、できるだけ早く耐震化を促進していきたいと思います。 さらに、譲与道路そのものの改修費の負担については、農道事業はそもそもつくる段階で最終的には市町村のほうで管理するということを合意した上で進めているものです。これまで94道路を農道事業で進めていて、そのうち90路線については完成、4路線については現在事業中です。この90路線はすべて市町村のほうに管理移管しているところで、そのうち60については譲与も進んでいるところです。 そういった中で、基本的には橋梁の耐震補強についても、管理者である市町村がやるべきものであると認識していますが、先ほどの例えば防災幹線道路ネットワークとか、こういった広域的な観点、あるいは県の施策上必要なものについては、県のほうでも応分の負担をしながら、そういった耐震補強が促進されるように努めていきたいと思っておるところです。 |
<広域農道の耐震対策>No.2 |
市町村へある程度の助成はしていただいておりますが、市町村が事業主体で広域農道等の耐震工事を施行する場合、社会資本整備総合交付金を活用しての耐震補強工事になるかと思いますが、市町村の負担分が40%必要となります。仮に合併特例債を充当すれば実質の市町村の負担は13.4%と少額ですが、市町村合併した市町村では住民の生活に直結したインフラ整備の標準化、例えば庁舎の建設とか防災行政無線の整備等への合併特例債の活用がまず優先されます。橋の耐震補強に合併特例債が活用される順位は、どうしても低いものになってしまいます。合併特例債の枠がなくて市町村負担分を一般公共債で賄えば、市町村の負担は32%とさらに高額なものになってきます。県が事業主体になって広域農道を整備する場合は地域自主戦略交付金を活用しての整備になるわけですから、これに合併特例債を活用した場合で8.375%、一般公共債を使った場合でも20%と、負担が極めて少なくて済みます。 現実、道路の維持は、市町村も移管されて本当に大変な状況です。通常の維持管理は市町村に任せても、せめて橋梁の耐震補強については県が事業主体で取り組む耐震補強工事並みに助成の推進をしていただいたらと思いますが、知事の所見をお伺いしたいと思います。 |
●知事答弁 |
農道でいえば中部広域農道と大山広域農道があるわけで、ここにかかっている橋をどうするかというのがまずは重要なことですが、これらの橋については、県として自分たちの事業としてやろうということで整理をしたいと思っています。もう一つは、同じネットワークの中に係るところで釛上野線でしたか、町道に今振りかわっているところがありますが、その振りかわっているところについては、町がやらざるを得ないのが現実だと思いますが、議員のほうから今具体的な償還後の最終負担のお話もありました。そのことも参考にさせていただいて、最終的な償還後の負担がどうなるかというレベルで、一定程度防災を進めるという観点で、第三次ネットワークに絡むようなところに限っては一定の方策を検討してみてもいいかと思います。これは具体的には琴浦町が対象団体となるかと思いますので、話し合いをさせていただきたいと思います。 |