平成24年2月定例会代表質問(平成24年2月27日)No.20

≪産業の直面する課題について≫
<鳥取和牛のブランド化>
 ことしは長崎で和牛全共が行われます。この長崎での和牛全共は、5年前の鳥取全共で努力してきたことが結果として評価される全共であると思っています。つまり、鳥取全共を終え、総括する中で和牛ビジョンも作成され、最終目標は平成30年というものの、今後の鳥取和牛のあり方を左右する大会であると思いますので、大会に向けての取り組み状況について知事にお伺いします。
 また、鳥取和牛オレイン55もそうですが、ある程度のブランドとなれば、市場からの要望にこたえるためロットが必要です。しかし、現状ではその要望にこたえられるだけの量が確保できない。つまり、県内での肥育頭数をふやさなければブランドとして確固たる地位を確立することができないのではないかと思いますが、その対策についてお伺いします。
●知事答弁

 
 長崎全共ではぜひ鳥取全共以上の成績を上げるべく全力を尽くしていきたいと思いますし、もちろん県としてもしっかり協力をして、農業者の皆さんとやっていきたいと思います。
 いろいろと和牛農家の皆さんなどと意見交換をやってきておりますが、非常に燃えておられます。特に若手の方々です。7区、8区、9区のあたりが肉牛の関係になってくるわけですが、こうしたところでは、私どもの勝安波の関係とか、いろいろと種牛の問題もこれまで向上させてきたこともありますが、そういう中からさらに受精卵を活用して候補牛をつくり上げてきています。その候補牛の中からさらに今後選抜してくることになりますが、東部、中部、西部それぞれの若手の和牛農家の皆さんが非常に張り切っておられて、前回以上の成績をぜひ期待したいと思います。
 1区は種牛の勝安波のところですし、2区、3区のあたり、雌牛のあたりですが、これはこれから競りで導入してくることになってこようかと思いますが、これも従来以上に対策を強めてきております。4区のところは鳥取の誇るべき系統を出すということで、しば系のものでいこうと。これについては、伯耆町の木嶋さんとか、それから、同じしば系で、前回は一人ですべてやるということになったので、それをいろんなところでやっていこうと。それで、小谷議員も既に調教のむちを持ってやっておられると承っていますし、さらに農業大学校も2頭導入しました。1頭はちょっと小さ目でどうかなという話も若干あるのですが、それでも上位入賞を目指してやっていこうということになろうかと思います。また、5区の雌牛の登録群だとか、6区の高等登録群は、前回は3席の優等賞を河本さんがとられたところで、今回も期待が持てるところかなと思いますし、5区も有望だと言われています。そういうように、いずれの区においても、前回をぜひ上回るような成績を上げようと皆さんが一致団結して努力されておられますし、それを応援していこうと思います。
 また、和牛対策ですが、肥育頭数をふやそうということで、3,600頭レベルとかと言っていたのが4,000頭レベルを超えてきました。その背景には、オレイン55が結構きいていると思います。ここ1年間で鳥取和牛を取り扱う認定店が30店から90店に3倍増していますし、そのうちの半分はオレイン55を扱うということです。先般「料理通信」などでも取り扱われていましたが、全国の料理雑誌などでもオレイン55が取り上げられるようになってきています。
 実は、オレイン55と同じことを大分県が同じ日に始めたのですが、今鳥取県のオレイン55のほうが非常にクローズアップされていて、大変な引き合いがあると。その発生率と言いますが、オレイン55になる牛の割合も16%ぐらいだったものが23%ぐらいまで上がってきています。いろんな工夫をしてきた結果だと思います。さらに、認定の頭数をふやそうとして、いなばのほうは伊藤夏日さんとか谷口さんとかその辺の牛は神戸のほうに持っていっているわけですが、神戸のほうでも名和と同じようにオレイン55の認定をしてもらおうということで今進めてきていまて、そうなると鳥取和牛のオレイン55の頭数がもっとふえてくると、非常に流通してくるということになろうかと思います。ぜひブランドの確立を目指してやっていきたいと思います。