平成24年2月定例会代表質問(平成24年2月27日)No.5

≪平井県政とマニフェストについて≫
<スポーツツーリズムの推進>


 県では、鳥取県の観光対策の一つとしてスポーツツーリズム振興策が取り組まれています。昨年度は、全日本トライアスロン皆生大会、皆生大山シーツーサミット、ツール・ド・大山、SUN−IN未来ウオークに1,050万円の予算で取り組まれてきたところです。これらは韓国からの誘客をターゲットとしたもので、広がりが余り感じられません。ようやく24年度からは仁川空港のハブ機能を活用して、全日本トライアスロン皆生大会の誘客活動が予定されています。考え方を変えれば、成田空港より大きなハブ機能を持つ仁川空港に米子便は乗り入れているわけですから、そのメリットを大いに生かせば、アジア諸国を初めヨーロッパ諸国からの誘客も可能であり、鳥取県で国際大会などを開催すれば、米子鬼太郎空港は参加者にとって大変便利な空港となります。
 空港近くには温泉つきの宿泊施設も多くあり、ある程度の体育施設やコンベンション施設もあるわけですから、初めから大きな国際大会を誘致するのは無理にしても、メジャーとなっていないスポーツや小さな国際大会であれば開催も可能であり、参加する外国人の皆さんにとっても参加しやすい立地であり、環境であると思います。
 アシアナ航空を引き続いて存続させ、鳥取県への誘客をふやすためには、県として仁川空港のハブ機能をもっと活用した旅行商品の開発やスポーツツーリズムの取り組みを進めることが必要ではないかと思いますが、知事の所見をお伺いします。
 

●知事答弁
 
 これはまさにそうだと思います。特に韓国はスポーツツーリズム、ニューツーリズムに対する興味が急速に高まってきています。登山もそうですし、サイクリング、自転車ということもそうです。そうしたニーズにこたえていくべきではないかと思います。DBSクルーズフェリーに乗って、自転車を担いでやってこられる旅行客もいて、これを韓国のハナツアーで売っていますが、既に100人ほどツアーとして売れてきているわけです。こういう新しいタイプのいろんな旅の形を提案していかなければいけないと、民間の方と一緒に今わいわいやっているところです。
 例えば最近評判がいいのは、中部であれば「アテナ」を題材にした新しいツーリズムですが、これを始めて以来バスツアーが2,000人というレベルまで来ています。もちろん日本人のお客さんもおられるのですが、半分以上は韓国人です。また、外国人オンリーで、東部ではタクシーで案内をするというツアーを始めましたが、これも毎月100人規模で利用があるというようなヒット商品になってきています。このようないろんなツアーを考えていく中で、スポーツツーリズムというのも重要なファクターかなと思います。
 ウオーキングなども中部が盛んで、倉吉未来ウオークが行われてきました。保健師さんの方とかいろんなボランティアの方も入られて運営し、高校生なども応援したりして、NPO法人の「未来」の方などで展開をされていますが、回を重ねるごとに充実し、国際化が進んできています。韓国からもやってくるようになってきていて、さらに新しい話も出てきているわけです。
 実は週末の金曜日に東京に上京して、ソフトバンクの本社を訪ねました。孫社長とお会いしてコマーシャルのお礼をしようということとか、メガソーラーの関係でお伺いしたのですが、飛び入りでトリンドル玲奈さんも来られていました。緑の制服を来て出てくるタダちゃんという子ですが、笑顔で最近はタダと呼ばれますとおっしゃっていました。非常に正直で利発そうな方で、私が鳥取にはお見えになったことがあるのですかと言ったら、即座に行ったことはありませんとおっしゃって、ぜひ来てもらわないといけないなと思っていました。鳥取のふるさと大使になっていただいてもいいのではないかと提案させていただいたら、即座に構いませんけれどもというお話もありましたが、いろいろと事務的な調整といいますか、この世界の調整は難しくて、これからまた調整があろうかと思いますが、もしかするとそういうことでいろいろ御協力いただけるかもしれません。
 鳥取は「羽合だで」で有名になったわけですが、その羽合を中心とした東郷池がありますが、東郷池の周りというのはウオーキングのコースとして屈指のものだそうです。実は羽合産のシジミを持って行ったら、ハワイでシジミがとれるのかと言って孫社長が絶句されていましたが、日本の羽合ですからとれるわけで、あそこは周りを歩いていただくとわかると思いますが、倭文神社のあたりとかアップヒルのところもあるわけです。そういうところもあれば、フラットにずっと池を眺めながら歩くと。しかも、池の周りというのは360度ですから、見ている風景が順番に変わってくるわけです。さっきまで燕趙園が向こう側のほうに対岸に見えていたと思っていたのが今度は逆になってくるというようなことがあったり、また、周りには足湯の施設があったり、もちろん温泉もあちこちでわいているというようなところで、世界的に見ても、ウオーキングのコースとして非常におもしろいところだと。そんな意味で、グランドスラムの日韓ウオーキング大会をやろうではないかと。要は4つのすばらしいコースを歩こうという大会をやろうと。その一つとして鳥取を使おうということが今出てきております。当然、韓国の方々も参加されるということになろうかと思います。ツール・ド・大山であるとかシーツーサミット、トライアスロン、こうしたところも国際化をぜひ進めていって、海外からの誘客につなげていきたいと思います。
 ソウルをハブにして、そのほかの国からもということも考えられるのですが、いろいろ旅行業者とやってみますと、やはりダイレクトに飛んでいきたいという要請のほうが強くて、まずは韓国からのスポーツツーリズムの拡大を図り、さらにすそ野を広げていくことでどうかと考えています。