昨年の山口国体1週間前、私がかかわりを持っている競技団体の最後の調整合宿に激励に行きました。ところが、成年男子の選手として入賞が期待されている学校の先生の姿が見えないので尋ねると、体調を崩し昨日入院しましたとのことでした。この選手は高校の部活の顧問であり、少年の部で国体優勝さえねらえる選手も育てていました。結果的には、みずから国体に参加できないばかりか、みずから育てた選手の試合すら見届けることもできませんでした。
入院の原因は、8月、9月、10月は担任生徒の大学への推薦時期で、もろもろの業務が重なるとともに、連日深夜まで業務が及んだことによる過労であるとわかりました。このことを踏まえ、高等学校の運営についてお伺いします。 県内の出生数の減少に伴い、県教育委員会では県内高等学校の学科編成や募集定員の見直しが年次的に行われています。ところが、教育現場においては大変な状況下にあることを紹介したいと思います。
ある県立高校の普通科ですが、これまで1学年5学級で学校運営されていましたが、募集が1学級減少され、3年後には学校全体で15学級から12学級になりました。子どもの数が減少していく中、一定の理解をしますが、学級数の減少に伴い、先生の配置数が44人から34人と10人の先生が減少されました。したがって、校務の分担が大きく変わり、複数の校務を1人の先生が担わなければならないことになり、担任や部活を担当している先生は、連日深夜まで学校で業務をすることがごく普通の実態となっています。
総合学科等がある高等学校では先生の配置数も多く、学級数が減少されてもすぐ混乱が起きることはないわけですが、普通科だけの学校ではその影響が大きく、このたびのような結果につながったものと思います。 学校ごとに一般試験をサポートする体制を必要とする学校、習熟度に応じたサポートを必要とする学校、推薦により個別の生徒の願いをかなえるためのサポートを必要とする学校等いろいろな特徴があります。学校ごとの特徴をより生かしながら、しっかりと学校運営ができる体制を改めて検討すべきではないかと思いますが、教育長の所見をお伺いします。
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