平成12年9月定例会代表質問(平成12年9月22日)No.10

<県内産品の県内消費について>

 片山知事は就任以来、地元でとれる新鮮な農産物を地元で消費する、いわゆる地産地消を提唱されてまいりました。そして、機会あるごとに地元でとれた新鮮な農産物、特産品が少しずつではあるが活用されるようになってきました。特に今年度からは、農林水産部では農林水産物を中心に消費拡大に向けてのシステムづくり、商工労働部では特産品の販路拡大を初め、PRが積極的に取り組まれております。
 地産地消、私はすばらしい響きのある言葉だと思います。これまで多くの人が余りにも当たり前過ぎた言葉であるため、だれもが余り真剣に考えることなく、政策として積極的に立案できなかった言葉であろうと思います。県内の景気が低迷する中、足元からお互いが支えていこうということで、積極的に推進していただきたいと思います。特に県内の特産品の製造業者は中小零細業者が多い上、十分な販路を持っていないため、県民の皆さんにもなじみが薄く、活用されていないのが実態です。独占禁止法の問題もありましょうが、例えば県の表彰状を和紙でつくるなど、公的機関で県内特産品等を率先して活用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、県内企業製品の愛用運動等は推進できないものか、片山知事の御所見をお伺いします

●知事答弁

 特産品の愛用促進、地産地消運動ですが、地産地消は県の地場産業を振興するということが1つの大きな課題、そのための地産地消でもありますし、県内にいろんないいものがあることを県民の皆さんがもっともっと認識をするということも必要だろうと思います。そういう精神面での働きかけも、両方含んでいると思います。
 表彰状の紙の話をされましたが、県みずからもいろんな局面で県内特産品の愛用、地産地消を実践したいと思いますし、県庁外にも広く進めたいと思います。これを愛用運動と呼べばそうなるのでしょうけれども、私も今も事あるごとにいろんな皆さんに働きかけをしているところです。これからも実践したいと思います。
 ポイントが幾つかあると思うのですが、1つは、やはりそうは言っても、消費者の皆さんの選択というもの、嗜好というものが一番大事で、無理やりに嫌なものを買えと言っても、これは長続きはしないと思います。やはり消費者の皆さんの地産地消の運動に対する理解、この意識改革が必要だろうと思います。消費者の皆さんには、県内の地場のよい面を積極的に評価をして愛用しようとする意識をぜひ持っていただきたいと思います。その働きかけをしたいと思います。
 もう1つは、生産される側が、やはり地産地消運動に甘えることなく、よりよい物をつくろうという努力、創意工夫を常に怠ってはいけないと思います。怠ると見放されてしまいますし、しかし、うまく努力をして、いいものがよりよくなれば、これは地産地消にとどまらず、地産他消といいますか、よそでも消費していただいてブランド化するということがありますから、生産者の皆さんにもぜひ努力をお願いしたいと思います。