平成17年9月定例会代表質問(平成17年9月26日)No.16
<ニート対策について> |
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●知事答弁 |
ニートの問題ですか、私はこのニートの問題は余り大騒ぎすべきではないのではないかと実は思っているのです。というのは、これは日本だけではなくて、豊かな国の共通の現象なのです。アメリカでも既にニートというのは起こっておりますし、韓国でも今、出てきているそうです。余り大騒ぎすべきではないのではないかという気がするのです。1つは、例えば仕事をしたくても仕事が見つからないので、いわゆるニート化しているという、そういう方々もおられると思いますけれども、これはニートというよりはむしろ失業者ということで、ハローワークなどで引き続き職業紹介、あっせんをするという対象だろうと思うのです。それ以外のニートというのは、どちらかというと自分で選択をしてニート化しているわけで、しかもそのニート化を親その他の周囲が環境を整えているわけで、これをどうするのかというのは非常に難しい問題だと思うのです。そこに行って、いや、ニートはいけないから、さあ働けとか、さあ勉強しろといって行政が、役所が口出しをするのが本当にいいのかどうかというのは、よくよく考える必要があるのだろうと私は思っているのです。そういう意味で、余り大騒ぎすべき問題ではないのではないかと申し上げたのです。 ただ、社会全体としてこれが健全かどうかというと、それはいろいろな価値観があるとは思いますけれども、余り健全ではないので、これをどうするかということは1つの政策課題になるだろうと思います。それは例えば、小さいころからの教育課程を通じて労働観とか社会に対して貢献する喜びとか、そういうものをちゃんと身につけてきたのかどうか、そういう教育になっているのかどうかという点検は必要だろうと思いますし、家庭において親子の間でどういう関係が築かれてきたのかという、こんなことでもあるのだろうと思います。ですから、例えば教育の問題とか家庭の問題とか、そういう問題から入っていかないといけない問題なのではないかと思っています。 ニートの問題について、当面、県としてどういうことができるのかということにつきましては、企画部長の方から御答弁申し上げます。 |
●上場企画部長答弁 |
従来から商工労働部で若者の雇用の場の確保、そういう施策を実施しているところですけれども、現在、企画部で県内の実態調査に着手をしたところです。私どもの企画部の職員が学校の就職の指導担当者、あるいは県の出先の現場、またNPOの関係者の皆さん等に直接お会いして、若者の実情について聞き取り調査をしたいと思っております。定量的・定性的な考察ができたらいいと思いますけれども、いずれにしても大変難しい課題だと思います。また、多くの部局にまたがる課題だと思いますので、当面、企画部の方で腰を落ちつけて検討していきたいと思っております。 |