平成17年9月定例会代表質問(平成17年9月26日)No.27

<ヘリコプターテレビシステムについて>

 
 災害や遭難、事件、事故等で現場の状況が瞬時に映し出されるヘリコプターテレビシステムの導入により、現場の把握、現場への指揮がタイムラグなしに行えるようになったわけですが、画像を受信できる施設は県警本部だけで、可搬型受信機が県警本部と智頭署、米子署に各1基の3基しか配備されておりません。中部地区の警察署には可搬型受信機さえ配備されていないのです。中部地区には、遭難事故の多い三徳山、大山、大山滝などがあります。せっかくすばらしいヘリコプターテレビシステムが導入されても、一部の署でしか活用できないようでは導入の意味がありません。最低、県内各所で情報の共有化を含め、現場の状況が把握できるようにすべきではないかと思いますが、本部長の御所見をお伺いします。

●吉村警察本部長答弁
 
 ヘリコプターテレビシステムの活用を考慮した情報の共有化についての御質問です。
 有事の場合の対応を考えた場合には、今、議員から御質問がありました考えと全く自分自身も同感です。ヘリコプターテレビシステムにつきましては、災害とか、あるいは遭難、事件、事故が発生した場合に、リアルタイムに現場の状況を把握するということが可能で、また、対策を立てる上においても非常に有効な手段としてこのシステムが機能してまいりました。当県におきましても、5年前の鳥取県西部地震を初め、智頭町地内の採石場崩落事故、あるいはまた遭難者の捜索など、数多くの事案にこのシステムが機能して対応してまいりました。
 現在、ヘリコプターからの映像の受信につきましては、山上に設置しました固定アンテナ、これにより、警察本部などにおいて受信しております。また、伊藤議員御指摘の可搬式の受信機、アンテナ、これを警察本部と智頭警察署、米子警察署に配備して、事案が発生した場合には、この可搬式アンテナで事案の発生した警察署に映像を送るということもやっております。しかし、御案内のとおり、可搬式の受信機については、やはり場所によっては運ぶのに時間がかかる、さらにはせっかく持っていっても、場所によっては地形、また山等の形により、なかなかうまく受信ができない。さらには、受信したとしても、その映像が他の人に送れないといった点で、いろいろな機能上の問題があります。したがって、警察署と本部とで共有化した情報を持つというにはちょっとほど遠いかなという気がします。本部と関係警察署におきまして、御指摘のとおり、このような事案が起こった場合の情報の共有化というものが本当に必要な対策でして、今後、そういった共有化を図るためにどうすればいいかということについての検討は速やかにやる必要があるという認識を自分自身も持っております。 ただ、警察本部、それからすべての警察署におきまして、同時にこのような情報の共有化を図っていくためには、このような可搬式を整備することよりも、むしろ警察本部が受信した映像、これをいかにしてその署に送るかということを考える方が早いかなと思っておりまして、一部の署でもう既にありますが、光ファイバーとか、あるいはADSL回線を利用した配信といったことも考えた上で、いわゆるネットワークを構築するということの方が方法としてはいいのではないかということもありますので、今後、関係機関とも協議をしながら検討していきたいと考えております。よろしくお願いします。