平成17年9月定例会代表質問(平成17年9月26日)No.9
<限界集落について> |
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●知事答弁 |
この調査についての今後の問題も含めまして企画部長の方から御答弁申し上げます。 |
●上場企画部長答弁 |
平成2年度に行っております山間奥地集落調査、これは当時、私が農政課で担当したものですから、ちょっとその経過をお話をしますと、当時、ガット・ウルグアイ・ラウンドの決着前で、農政の帰趨が大変不安な時期でした。また、水田農業確立対策ということで、大変たくさんの転作が割り当てになっておりました。そういうことで、国府町の町長さんの御紹介で、国府町の雨滝集落で私が出向いて、町の担当者の方と集落の方と意見交換を行いました。そうしたら、圃場はほとんど未整備で、トラクターはもちろん入れませんが、脱穀機を担いでいくというような圃場条件。それから、冬になりますと、お年寄りの方は町に出られて、町で暮らされて、春になると帰っていかれるという状況。小・中学校はいいけれども、高校に通学ができないという悩み、そういうことをお聞きして、はてさて、県内のほかの集落はどうなっているのだろうかという問題意識を持ちました。 そこで市町村や普及所に尋ねましたけれども、1つの谷筋に村が4つ5つありまして、入り口のところにはブドウだったりナシだったり、何かの特産物がありますので普及員も行きますが、一番奥の集落にはだれも出向いていない、だれも様子がわからないということでした。したがいまして、言葉は悪いかもしれませんが、どん詰まり集落と名をつけて、地図に丸をつけ、至急に普及所の方に出向かせたわけです。数えたところ、それが 114ありました。 調査内容は、私が国府町の公民館で聞き取りをした項目をそのまま調査項目にして、県内の実情を調べたわけです。その結果は国の方にもいろいろな要望として伝えたわけですが、当時、余り行われたことのなかった調査でしたので、かなり珍しがって参考にしていただいたような記憶があります。 その後、5年置きに後輩がフォローアップの調査をしておりまして、これらの調査結果は県のうるおいのある村づくり事業ですとか、その後の中山間地域活性化交付金ですとか、施策に反映されたものと思っております。また、国の方でも、中山間地の直接支払いの制度ですとか、いろいろな制度に結びついたのではないかと思っております。 なお、市町村の方にもこの調査結果は伝えておりますけれども、市町村の取り組みはまだら模様であったかと思います。今年度、調査のフォローをすることにしておりますが、現在、予備調査をしておりまして、来年度、鳥取総研TORCと本格的な調査を実施したいと思っております。中身は、市町村との役割分担あるいはNPOの皆さんとの協働の視点、コミュニティービジネスへ民間から新規参入が可能かどうか、そういう自立へ向けた新しいテーマを設定して調査をしてみたいと考えているところです。 |