平成13年12月定例会一般質問(平成13年12月10日)No.6

保育士及び幼稚園教諭の研修について

保育士並びに幼稚園教諭の研修ですが、市町村の保育士の皆さんの研修といえば、自治研修所で行われる公務員の一般研修が中心です。しかし、この一般研修では、保育士の皆さんにとっては保育現場で生かせるようなものはほとんどありません。先ほど申し上げたように、不登校、引きこもり、LDADHDなど、子ども達を取り巻く問題は数々多くありますが、やはり保育士の皆さんは今、研修の場を本当に必要としている時期だと思うのです。
 先ほどあったように、幼稚園と保育所の連携のとれた幼児教育を進めるためにも、平成11年から保育指針も大幅に改定されましたが、保育士の皆さんはその改正された保育指針さえ研修する場がないというのが現実であろうかと思います。そういう意味も含めて、倉吉に保育専門学校がありますから、そこで研修を充実するというのが一番でないかと私は思います。現実的には施設も狭いし、生徒が在学しておりますので、早急なる対応はできないかと思いますが、夏休みの期間を利用してでも、やはり保育士の皆さんが現場で生かせる研修、そういうものを計画したらと思いますけれども、片山知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 また、幼稚園の教諭にしても、小中学校の先生に比べて研修機会が非常に少ないと私は思っています。今後の研修のあり方について、有田教育長の御所見をお伺いしたいと思います。

●知事答弁
 
 保育士の皆さんの研修ですが、私も伊藤議員と同様に、保育士の皆さんの責任も役割も従来に増して増大してきていると思います。また、今日、保育士の皆さんが対応すべき課題、新しい課題もたくさんふえてきていると思います。したがって、保育士の皆さんの研修ということは、これまで以上に重要になると思います。それは量的に足らない、研修の機会が少ないということもですし、質的にも高めなければいけないと思います。  
 そこで、従来の一般研修ではなくて、より専門性の高い役に立つ研修ということで、例えば保育専門学院を使ったらどうかということですが、私も同じ考え方でありまして、ここには講師陣もそろっていますので、保育専門学院を活用して来年度から新しい取り組みができないかということを、今福祉保健部を中心に検討してもらっているところです。
 さらに、高度の研修を受ける機会も必要ではないかということで、そうなると保育専門学院ではいささか不十分ですので、例えば鳥取大学とか大学研究機関などとも連携して、ある程度長期間の専門的な保育士の研修もできないか、これも今関係方面と相談をしているところです。
●有田教育長答弁


 幼稚園教諭の研修についてです。これは保育所も共通しているかと思いますけれども、学校とは違って保育所、幼稚園の場合には、先生方がなかなか出にくい、園から離れることができにくいという厳しい実情、実態もあろうかと思いますが、しかし、何でも集まってもらうことだけが研修ではないと思っていますから、新たな知恵も出しながら、研修の充実には引き続き努力をしたいと思っています。
 特に本年度には新たに私ども子育てに関する研修会、あるいはこれもお話のありましたLDADHD、こういったことも含めた障害のある幼児に関する研修会を開設し始めたところです。
 特に幼稚園教諭の場合、ライフステージといいますか、経験年数に応じた研修が体系化されておりません。これは小学校、中学校、高等学校とは少し違って、今まで不十分な対応であったと反省をしている面でもあります。今日的な新たな教育課題に対応するような研修の充実を現在検討しています。昨年と本年度の2カ年かけて、教育研修センターが中心となって教員の研修体系全体の見直しを行っています。新たな方策も今出つつありますが、その中にも幼稚園教諭の今日的な課題に対応する研修の内容、方法についても新たに位置づけて、充実を図っていきたいと考えています。
 どちらにしても、私どもだけで頭の中で考えてもいけませんから、幼稚園の先生方の実情、実態をよくお聞きしながら、ニーズに対応し、課題を解決するような研修の充実に努めていきたいと考えています。