9月15日 ※離島・・・台風の余波にやられる※ | ||
「朝焼け」の言葉に身を起こす。外に出てみると白んだ空と雲の間から暖かな光が強さを増していく。吹き抜けていく風はまだ強く、波は高い。今日のフェリーを心配する自分をよそにいつものように日は昇る。 写真を撮り、朝食を採るべく中に戻ると「今日の1便は予定通り出港するので早目にターミナルに出発します」・・・少し残念そうに聞こえた。連休の最後ということもあって今日宿に残るのはたった2人。心なしか寂しそうに見えた。 いつものように宿の前で写真を撮ってフェリーターミナルへ向かい、7時過ぎには着いた。とりあえず乗り場の先頭に荷を置くように言われる。券売機から戻ってくると昨日足止めをくらった人達が乗り場に列を作り始めていた。この時期で人数オーバーで乗れないとは考えにくいが、こういう配慮はとてもありがたい。 波止場で利尻を眺めながらSさんと少し話す。宿帳を見て気になっていたのだが、彼女の住所はウチの実家のご近所だったのだ。今回は初日以外はミーティングがなかったので話す機会はなかったのだ。同じ時期に同じ中学に通っていたようだ・・・日本って狭い。 列に戻ると先頭だった自分の前に列ができていた。後ろに並んでいたIさんが係りの人にきちんと列に並ばせるに抗議していた。割り込みの彼らの言い分は「具合が悪い」んだそうだ。まるで動こうとしない。当事者じゃない自分が見ていて恥ずかしくなる。「ナニ言ったって無駄ですよ・・・」Iさんは不服そうだ。そうこうしているうちに稚内からの便が港内にゆっくりと入ってきた。 |
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フェリーの乗客はそれほど多くはない。このタイミングで島に来るのは十中八九リピーターなんだそうだ。隣に並んでいた常連のSさんと「顔見知りが降りてくるんじゃないですか?」なんて話していたら待合室の入り口で降りてくるお客を迎えていた文夫さんが手招きをしている。降りてくる乗客をかきわけていくと・・・Sさんだ!2ヶ月前に礼文を一緒に歩き、一緒に島を出たSさんだ!お互い駆け寄って思わず抱き合う。どっちかが女性だったら運命の出会いだと勘違いしそうだ。傍で見ていた周りの人は何事かと思ったに違いない。 Sさんは今回2日の日程で礼文岳に登りに来たんだと。前回、同じ行動をしているので自分と同じだ。今日は台風一過で空が格別に蒼い・・・凄くうらやましい。一緒に登れないのが非常に残念だ。 乗船が始まり、タラップ上で握手を交わして船内へ。荷を置いて甲板に出ると・・・人で詰まってる。12人もいれば当たり前か。今回もまたウルウルするかと思っていたけど意外な出会いの興奮が上回ってひとことがスラスラと出た。 船が離れ始めると構えていた船員さんがテープを手放すように促してきた。なるほど、コレなら回収するのは宿の人だ。船が岸壁を離れはじめると手を振る人が見えなくなるのはあっと言う間だ。見えなくなるまで手を振る。「行って来ます!」・・・またいつか・・・きっと。 港を出るとスゴイ高波。稚内からはそれほど揺れなかったらしいが波に向かっていくとなるとかなり揺れる。船の前に陣取っていたがココはメチャメチャ揺れるので船尾でひたすら我慢する。トイレが凄い事になっていた。 |
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大阪便は次でも間に合うが、フェリーを降りてすぐのバスに乗る。食欲もあまりないし、とりあえず座りたかった。バスは駅から満員。東京行きの便も大阪行きの便もほぼ満員だった。 関空行き。手続きが遅かったので通路側。景色はよさそうだがこの位置からだとろくに撮れないし、窓際のミニスカートの美人に誤解されそうなのでおとなしくしていた。 関空からのシャトルバスの中。ざらつくTVから流れる阪神戦は同点に追いついたところでOCATに着いた。結果を知らぬまま優勝で湧きかえる大阪を後にした。 |
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