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『愛犬家通信ふりふりテ〜ル』2007年3・4月号

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ふりふりテ〜ル2007年3・4月号 この冬は記録的な暖冬とかで、烏取でも平野部ではスノータイヤの出番がほとんどなかったという状況です。去年の冬は、雪に足をとられながら凍えそうな寒さの中を、老いたベンケを励ましながら歩いたことが思い出されます。ベンケは 若い頃と違って頑固になり、私が進路を決めても従わないことがありました。また、寒さに長い時間当たってはいけないと、さっさと帰路を促すのですが、生涯最後の冬を惜しむかのように、散歩の時間を節約したがる私を無視していました。体温調節を考えて、生まれて初めて服を着せたのですが、それを拒みもせず、静かに歩く姿を思い出します。最後の冬、こたつで共に寝たことも なつかしい思い出です。
今年は、里親募集中の若いゴンコを連れて、近くの川沿いをちょっとした「名物」になっているヌートリア見物を兼ねての散歩が日課です。陽だまりでくつろぐカモたちの姿にも癒されますが、中洲の枯れた草むらに居るヌートリアを見つけることが楽しみになっています。市が仕掛けたという捕獲用の箱には全く騙される気配もなく、一家は悠然と暮らしています。元気な生き物は、見ているだけでこちらも元気になれます。ゴンコは 初代番頭だったベンケのような接客はできませんが、いつかどなたかの目にとまってもらわれていくことを期待しつつ、また、保健所から引き取られた保護犬仲間との保育園ごっこでエネルギーを消費させるためにも、毎日店に連れて来ています。園児は柴系雑種のアンカ(推定5ヶ月)と黒ラブと思しきジーシャ(推定6ヶ月)です。時々やってくる黒ラブのクララ、ゴールデンのパティーには年齢差もあってか、互角に遊ぶことはありません。最近時々登場するボクサーのドイル兄さんにも馴れてきました。ドイルあんちゃんは いかつい風貌に似合わず、友好的で温和です。強引に、執拗に相手を威嚇したり追いかけ回すということもなく、紳士的でなかなか対応が上手です。アンカなど一呑みしそうなでっかい口の割には、小さなラスクなどのおやつを、おちょぼ口でおいしそうに味わって食べてくれます。食器に入れた水も豪快に飲む割には、ちっとも減りません。コワモテと正反対のその三枚目ぶりに何度も笑いを提供してもらっています。図体からは想像できないほどかわいい子です。人も動物も偏見は持つものではありませんね。

手作り食の食材選び

ふりふりテ〜ル2007年3・4月号 手作り食ほど信用できるものはない、というのが私の見解ですが、飼い主さんとのやり取りの中で、時に、「あれ?」と思わされることがあります。手作り食の目的は、愛犬の健康を守るという共通の願いに基づくものと思っていたのですが、その感覚は飼い主さんによってまちまちだということに気づきました。
たとえば、野菜にことかかない農家、あるいは 実家や知人からふんだんに野菜を提供してもらうご家庭のワンちゃんの場合、食材の大半が野菜で占められるという問題があります。勿体ない、あるいは、せっかくのものをせいぜい活用するべきだという道徳的な見地から、肉食動物である愛犬に精進料理となんら変わらない内容の食餌を与えるケースがあります。また、親切なご近所の豆腐屋さんからもらったオカラや、職場から持ち帰った余りものを利用しようとして、来る日も来る日もそれを愛犬に消費させるケース。
これらは、無駄なくあるものを利用するという極めて良識ある方法ではあります。しかし、オカラや野菜の摂り過ぎは、犬にとって必ずしも最善の食餌とはいえません。栄養の偏りだけでなく、消化の問題もあります。過剰な繊維質は下痢や消化不良にもつながりかねません。年をとった子には、特に食べ物の吟味は留意が必要です。無頓着に、身近にあるもの、台所の余材でまかなうというのは感心しません。腹を満たすだけが食事の目的ではありません。手作り食を実行する人は、常に「薬食同源」の四文字を意識していただきたいと思います。また、成長期、活動期、老年期、病気療養中など、それぞれの状況や背景にも考慮した食材、調理法を考えましょう。季節の野菜もオカラもありがたい自然の恵みではありますが、過剰はいけません。そして、彼らが肉食動物であることや、体質にも個体差があるということをふまえて取り組んでください。ご自分の大切な家族の食に、もっと関心を持ち、時間を裂き、熱意を注ぎ、手間をかけていただきたいと思います。彼らはいくら頑張っても十数年しか一緒に居られない短い一生です。その歳月を充実させるためには「健康」という要素が必須条件となります。既製品や安いものを優先し、面倒がっていては、あまりにも思いやりに欠け、手作り食の意味がありませんね。
犬を養うということは、決して安上がりでも簡単でもありません。真面目な気持ちで、ご自分の最善を尽くせば、きっと後悔のない満足な日々を構築できることでしょう。 
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