安全なドッグフードと手作り食素材の店

サイトマップ

安全なドッグフード/肉や魚などの手作り食素材/おやつ/サプリメント/グッズの販売

トップページ ≫ 愛犬家通信ふりふりテ〜ル バックナンバー ≫ 2008年 8・9月号

『愛犬家通信ふりふりテ〜ル』2008年8・9月号

2008年 7月号 ≪ バックナンバー 一覧 ≫ 2008年10月号
ふりふりテ〜ル2008年8・9月号 あれだけの連続技で話題の中心になっていた猛暑も、その勢いが急速に衰え、予定より少し早く秋の到来を実感する今日この頃です。夏独特の活力が一段落し、ようやく吹いてきた秋の匂いのする風に誰もが束の間癒されていることでしょう。
しかし、私には 静かに部屋を通っていく風が淋しくも感じられるのです。過ぎて行く季節の余韻を惜しむというより、この夏に訪れた愛犬タムとの別れを思い出すからです。
タムは、私がずっと前から飼ってみたかったバセットハウンドで、青森から分けてもらった子でした。アメリカの人気番組「刑事コロンボ」や「頑固爺さん孫三人」などに登場する、なんとも味のある犬で、いつかは愛犬にしてみたいと願っていたのです。胴長短足で ずんぐりとした体格とダンボのように巨大な耳が印象的な犬です。ビーグルを間延びさせて、うんと皮をたるませた犬という感じです。タムは、大人しくて愛嬌があり、誰にも温和な犬でした。残念なことに、何度か故障が起きて手術の憂き目に遭ったのですが、中でも、10才ごろに患った緑内障によって全盲となった時は、私の方がショックでした。もう二度と自分を目で追ってくれないのかと想うだけで泣けてきそうでした。ところが、当のタムは全く苦にせず、平常どおり生活し、自分を不運だとか哀れだとか思っていないように見えました。幸いなことに、彼女はガラパゴス系というか、ゾウガメやイグアナと思えるほど 動きがおっとりとしていて、性格もゆったりと、モノに動じない「オオモノ」でした。飼い主にベタベタとするでもなく、哲学者のような落ち着いた風貌で常に我が道を行くという姿勢が魅力的でした。食い物にだけは反応がすばやく、亡くなる一時間前まで食餌をとるほどの徹底ぶりでした。
そんなタムが無言で私に教えてくれたことはたくさんあります。どんな時も 落ち込んだり 態度を荒げたり、嫉妬したり、億劫がったり、塞ぎこむということがないのです。本当は不安だったのでしょうが、私には「それが何か?」という風に見えたのです。何かにつけ、動揺しがちな小心者の私には真似ができませんでした。そんな彼女は、私にとって、まさしく人生の師というか、無言の説法で導く哲学者でした。独特の貫禄とかわいらしさを振りまいていたあの姿を思い出すと、なんだか涙より、クスリと小さな笑いがこみあげてしまうのです。

タムよ、ありがとう

生後二ヶ月で青森から我が家にやってきたバセットハウンドのタムでしたが、この子を迎える前に、実は、生後三ヶ月目に入ったバセットの子が居たのです。その子は一番愛らしい盛りに、なんと、私自身の運転する車で誤ってひいてしまい、短くも衝撃的な最期を遂げさせてしまったという、おぞましい過去があるのです。あまりのことに、二ヶ月ばかり、私は狂おしく自分を責め、嘆き、耐えがたい後悔と自己嫌悪の日々を送っていました。ベンケの時も、今回のタムの時も経験しなかったペットロスとやらにかかっていたのです。
二年待って、同じ種類のタムを迎え、よくあるパターンですが、死なせた子の分を償うつもりで甘やかして育てました。確かに、タムは能なし、芸なしでしたが、扱い易いというか、飼い主にとって都合のいい犬になってくれました。私が不在でも、雷が鳴っても、一向に精神的ダメージを負うということがなく、表情もとぼけたままで、爬虫類のような心地よい不気味さが、またなんともいえず可愛いのです。バセットは比較的短命といわれていたので、目標は12年と設定していました。が、病弱な身体であるにもかかわらず14才まで頑張ってくれました。大きな耳をひらひらさせて、仏さんに供えてあったどら焼をくわえたまま逃げるさまに、「やられた」と立腹するのも忘れ、家族で大笑いしたのもなつかしい思い出です。
そんなタムが、なんとか夏を越えられると安堵したものの、四肢を投げ出して熟睡するという光景を二日ばかり目にしていなかったのが気になり、三日目に受診したのでした。すると、血液検査の結果、内臓に異常は見られないものの、レントゲン検査では、心臓が肥大して既に胸水が貯留し始めており、圧迫感から横になれないとの診断結果でした。診察台で彼女は危うく絶命しそうでしたが、ニトロでその場は収まりました。もう長くはなさそうだと覚悟はできていたのですが、やはりかと落胆しながら、道中、カーブで揺れる度に後部のタムを気遣いながら走ったのも、最期の思い出となりました。
その後二日間は安定しておりましたが、三日目の朝、大好きなヨーグルトおじやを食べて間もなく 不安げに歩き回るようになり、舌が紫色になったのをみて先生に連絡すると、ありがたや、先生が駆けつけてくれました。まさに緊迫した表情で往診バッグから器具を取り出し、先生が最期の治療を試みようとしたその途端、タムの様子が急変し、あっけなく心肺停止となりました。それが、おどけたような風情で我々を笑わせ、終生ピエロ役で楽しませてくれたタムの臨終でした。息を引き取るまでの間、さぞやしんどかったろうに、タムの顔は とても安らかでした。死後の処置を丁寧に しかし手早く済ませて、先生は残念そうな表情ではありましたが、私に号泣という発作は起きず、穏やかに14年の生涯を振り返る余裕すらありました。
あの独特の姿と表情を生涯忘れません。マーフィーファミリーのスローライフキャラクター、タム、ありがとう。
今は、久々に光を取り戻した目で、珍しそうに天国を歩き回っているに違いありません。

マーフィーファミリー 賑やかに

6月の下旬、店に、犬が欲しいと来られた老紳士がおられました。当店はペットショップではないので、犬を販売はしないけれど、里親募集中のワンちゃんをお世話することならできそうだとご説明すると、嬉しいことに、血統書付でなくてけっこう、むしろ、気の毒な犬を助けられるなら、その方がいいと言って下さったのです。
早速、保健所の里親募集サイトを見ると、おあつらえ向きのチワワが出ていました。老紳士はすぐさま収容施設に面会に出向きましたが、引き取ったのはチワワではなく、その隣りの檻に居た雑種のオスでした。それはそれでよかったと思いました。なんせ、死ななくて済む子が一頭できたのですから。
しかし、チワワも気になるので、せっかくなら共に引き取ってもらうことにして、チワワをマーフィーで一時預かり、時間をかけてでも里親募集をしようということになりました。なんせ、収容施設では期限というものがありますから。
で、老紳士に連れてこられた2頭の犬は、とても大人しくて友好的で、山で捕獲されたという雑種の子は、今も時々、老紳士が経過報告に来て下さり、その生活ぶりを聞くたびに安堵し、満足している私です。本当にありがたいことです。
さて、チワワですが、これが、ずっしりと重く、なんと体重が9kg弱ときたもんです。かかりつけの獣医師によると、これほど重いチワワは初めてだそうで、厳重なる食事管理で減量しなければ命にもかかわるという肥満ぶり。しかも彼は、その小さな足で、恐るべき巨体を支えているというのですから事は深刻です。よっしゃ、減量してまともなチワワにしてから里親を探してやろうと決心しました。このままでは、おそらく病気になりせっかくの一生が台無しになってしまうと憂慮せずにいられません。まずは四日間の断食から始めました。その甲斐あって、一ヵ月半経って体重は6kgになりました。
さて、その後チーバが来て、タムが亡くなって、ほい、それからど〜した!!なんと、想定外の犬もやってきたのです。浜村署に保護された豆柴風の雑種「ハマちゃん」です。体重4.6kg、推定8ヶ月。軽々と抱ける愛らしいメスです。獣医師曰く、こんな可愛い子なら、里親は難なく見つかるでしょうとのこと。そして、その予想通り、ハマちゃんは マーフィーのお客さんに見初められて 9月に引き取られて行くことになりました。里親さんの希望で既に不妊手術も終えて、あとはお嫁入りを待つばかり。本当によかったです。こういう風に、新しい家庭に望まれて引き取られるワンちゃんが一頭でもお世話できると、救出の手をさしのべた甲斐があったと、心から喜びが満喫できるのが生き甲斐というものでしょう。
さてさて、あとは、ココチーと名づけたツチノコ、いや、チワワの番です。良きご縁に出会えることを願いながら、減量作戦を続行中です。

貸切ドッグラン

8月22日にオープンしたマーフィー貸切ドッグランは、夏の間、熱中症防止のため夕刻からの営業にしようとしたのですが、営業開始直後から、日中でも秋風が吹き出し、犬とグランドで遊ぶにも問題がない天候に変わっていました。
ご予約のお客様に二頭の愛犬を連れた方があります。一頭はジャックラッセルテリア、一頭はドゴアルヘンティーノ(アルゼンチンマスティフ)です。ドゴは滅多に目にしない珍しい大型犬ですが、犬種図鑑によると獰猛さが特徴の一つです。しかし、Yさんが連れて来られるドゴは、まだ9ヶ月ということもあってか、メスだからか、とても友好的で明るい子です。攻撃性は微塵もなく、人なつこく、大きめの純白のラブラドールという感じです。しかし、Yさん曰く、不特定多数の犬の集まるところで放し、万が一、予想外の行動に出た時に迷惑をかけるので、貸切ドッグランの存在は助かるとのことでした。悪気がなくとも、大きな犬が嬉しさ余って小型犬にぶつかったりしたら事故にもなりかねません。Yさんは良識ある飼い主さんで、他人への配慮からも、余計な気遣いをしなくていいマーフィードッグランを気に入って下さっているようです。
怖がりの犬、他人や他犬に攻撃的な犬、社会性がない犬などは 訓練のつもりでも、複数の見知らぬ犬や苦手な犬と同じ場所に無防備で放すのは、慣れる前に嫌悪感やトラウマが壁を作ってしまうこともあります。大好きな飼い主さんと一緒に、神経を使う事なく、心配せずに遊べる空間、それがマーフィーファミリードッグランです。
Yさんも、楽しそうにじゃれたり、立ち止まって辺りを見る愛犬の仕草にカメラを向けたりして、ほかに誰も入ってこないグラウンドでのひとときを満喫されているようです。このように、プライベートの特性を上手に活かして精一杯活用していただけたら幸いです。
余談ですが、10年以上前に作ったタムをモデルにした看板を、供養のつもりで貸切ドッグランに飾っています。思い出してやって下さいね。

「骨注意報」 発令!

当店で以前から販売している「和牛ボーン」という商品ですが、お客様が興味津々でこの商品を手にとられるとき、「一生モノですよ。」と言いながら、たやすく減らないから長持ちすることを伝えることにしています。これまでも、大型犬は勿論、コーギー、ビーグル、柴などのワンちゃんにもご利用いただいております。一本買ったら、二個目を買う必要など、まずありません。
ところが、いつもマーフィーのおやつを好んでくれているMさんのクララ(ラブ)に問題が起きました。なんと、クララが和牛ボーンを気に入り過ぎたのが災いしたようで、彼女の臼歯は、噛み過ぎて神経が剥き出しになるほど磨耗してしまったそうです。そういう例は、十年近く、この手のものを扱ってきて初めてのことで驚いてしまいました。クララはまだ6才なのに、気の毒にも、今後硬いものは口にできなくなってしまいました。不運な事例ができてしまい、残念です。
皆さんも この例をふまえて商品を選んで下さいね。噛みすぎにはご注意を
2008年 7月号 ≪ バックナンバー 一覧 ≫ 2008年 10月号
星このページの一番上に戻る↑