04'北海道編1234567891011121314

7月16日

早朝の農道を行く 人影はない
4時。 だらだらと身を起こし静かに荷を外へ。 駐車場には先客がいた。 昨日同じ時間帯にここに着いてた徳島ナンバーの娘だ。 四国からなんてめずらしかったので話してみたかったんだけど、彼女は女性用の部屋からほとんど出てこなかった。 ソロで走ってる女性は社交的なイメージがあったので不思議な感じだ。

手早く荷を積んで吹上温泉に向かう。 この時間帯ならだいぶ早く着けるはずだ。 すでに信号が動いている国道を避けて、よくわからない農道をひたすら南下する。 平野部の直線を抜け、山間部に入るとこの道が道道3864号線だということが判明。 「スゲェな・・・」

少し迷いつつも道道966号線に出た。 まっすぐ十勝岳に向かって進み、白金温泉からワインディングを駆け上がる。 少し肌寒いが、熱い湯船が待っていると思えばなんてことはない。 迷ったせいで予定よりは遅くなったが、6時には吹上の湯に着いた。
湯船にはすでに10人ほど先客がいた。 地元の人以外のほとんどはすぐそばにある白銀荘から歩いてきているらしい。 ホイホイと服を脱いで湯を浴びて湯船へ身を沈める。 「あぁ〜!きたきたぁ!」 あの熱い湯独特のピリピリとした感覚が肌から伝わってくる。 「たまらんなぁ・・・♪」

今日の湯は少し熱めだ。 火照った体を外気に晒し、また湯船に戻る。 水着の夫婦もいたがお構いナシにコレを繰り返す。 この皮膚を撫でていく朝の空気がたまらなく心地良いんだ。 いや、一応隠してますよ・・・見せるのが気持ちいいヒトじゃないので。

7時を回ると人が減ってくる。 宿はそろそろ食事の時間ってコトだろう。 上にいる常連さんと話していたライダーだけになった。 この人も仕事を辞めて来たらしい。 このご時世に良くもまぁ・・・と思う反面、正直うらやましい。 カップルが降りて来て入ろうかどうか迷っているのを見て二人して湯船を空けた。 「ここまで来て入らんのはもったいないですよ」

吹上の湯 今日は下も熱めの湯
展望台からの眺め 噴煙を吐く十勝岳 駐車場でMotionPIXを付けて走り出す。 もう8時を回っている。 朝日を背に来た道を下っていると、ミラー越しに噴煙を上げる十勝岳が見える。 十勝岳展望台へ寄ってみることにした。

駐車場に単車を停めて上へ歩いていく。 周りには年配の夫婦が多い。 逆光にもかかわらず山を背に並んで記念写真を撮っている。 他には腰を据えてバズーカで山頂を狙う人とか。 あれで狙えば噴煙の迫力の伝わる写真が撮れるんだろうな・・・

駐車場に戻るとキタキツネがうろついていた。 ここにも撒き餌をする馬鹿がいるってコトか・・・
山を下り、以前通った共同牧場経由の道を走る。 絡む車もなく快適。 途中、RHが目に付いたので停まってみる。 マップルにも載ってるRHだ。エンジン音が聞こえたのか 「そこに停めていいよ」とオーナーらしき人が出てきた。 宿泊で来たのではない事を伝えると、RHの状態を確認しに来る様なヤツは来るな的コトを言われた。 気持ち良く走っていたのにこの一言で凹んだ。 朝の9時に泊まりに来るヤツがいるかっての!

美瑛市街に入り、ホクレンで給油する。 署名が要ったので旗はもらわなかったが感じのいいGSだ。

親子の樹 美瑛の丘を走りまくる

ケンとメリーの樹
寄って見るとかなりデカイ
R237号線を渡り、丘巡りを始める。 4年目にして初めてココに来たが、観光客の数がすごい。 みどころ毎に露店が並び、観光バスが停まっている。 人並みがフレームアウトするのを待つのも一苦労だ。 バスで来てるのはほとんどが台湾や上海の人らしい。 「あっちの方じゃ雪の降る北海道は憧れの場所らしいですよ」 ギャラリーで写真を売っていた売り子さんはそう言いながら慣れた様子で英語で接客していた。

日も高くなり立ち止まると汗が吹き出てくるほどの陽気になってきた。 観光客と撮影ポイントをずらしつつ単車にまたがったままで撮りまくる。 64MBのメディアをあっという間に使いきってしまう。美瑛の丘陵地帯はバスとレンタカーとママチャリがたくさん走っていてマップルにあった"自分だけの丘"は見つけれそうになかった。

東側の丘に移動すべくR237へ出て道沿いのセイコマで一服。 パンをほおばるオフ車のライダーの隣に座り雑談をする。 この後の事を聞いてみるとどうやら今日の宿は同じになりそう。 「またあとで」そう言って彼は走り去って行った。
線路を超え、林を登っていくとすぐに小高い丘の連なりが姿を現した。 こっち側は道はほとんどが未舗装だが、農作業をしている人ぐらいしかいない。 ポイントを求めて砂利道を駆け上がっていく。

見晴らしのいい高台で単車から下りて周囲を見渡す。 こっち側の眺めはは丘の切れ目と森があって画的には向こう側に劣るのかもしれない。 そのかわり、ココにはあっち側とは対照的なゆったりとした空間がある。 人のざわめきのない、自分だけの時間が持てる場所だ。

裏側 人気がなくって良い感じ

裏側 勝手にシングルマザーの樹と命名
地図にない砂利道を方向感覚だけを頼りに走る。 いい場所を見つけてもまた探す事になるだろうけど、それもまた旅の醍醐味なのかもしれない。

時間もいい感じになってきたので国道に戻る方向に走る。 次はオフ車で来たいとこだ。 写真を撮りつつR237に出て中富良野方面へ向かう。 さっきセイコマで電話したふくだメロンは国道沿いだが、暗いとわかりにくいらしい。 国道を流れに乗って淡々と南へ進む。

教わっていた目印を辿っていくと簡単に宿は見つかった。 広場には7〜8台単車が停まっていたがさっきの彼の姿はまだなかった。 手続きを済ませ、お土産用のメロンを買う。 ココは熟すの待つようなものじゃなくて、熟していちばんおいしい状態のものしかおかない主義なんだと。 前回送ったメロンは、熟す前に盆休みに入ってしまい盆の間、土産を贈った本人が食べるという失態を犯してしまったのだがコレなら大丈夫だろう。
さっきコンビニで会ったオフ車のライダーがやってきた。 アレから吹上までいって風呂に入ってきたらしい。 人が多そうなイメージのある時間帯だけどそうでもなかったらしい。

7時を待ってメロンパーティ?が始まった。 15人程いたが連泊組みは食いが鈍い。 今回はひとり頭1.5〜2個分ってトコかな。 時間を区切られていたけど10分程で食べつくされた。 ココでメロンは味わうものではなかった。

解散後、部屋にあった入浴可能な社会福祉センターのコトを聞くと「今日はやってる日」だったので、場所を聞いて風呂に行く事にした。

ふくだメロン 国道からだとこんな感じ

メロン食い放題? 並んでるのをみんなで
中富良野市内へ単車を走らせ、近所の人に道を聞いて社会福祉センターに着いた。 中に入ると表に停まっていたCBの主と入れ違いになった。 浴室は独り占めだったが、閉館も間近という事でさっさと体を洗う。

宿に戻り、酒を片手に話している連中に加わる。 6人程で話していたがそれぞれの話が面白い。 本土から自走して来たチャリダーの話が特に面白かった。厚味のある人生送って大成しそうなタイプだ。

お開きになったのは24時頃。酒も入っていたのもあって日記もそこそこに落ちてしまった。

走行距離 270.7km(1373.7km)
使用金額 コンビニ \400
ガラナ \100
ふくだメロン \500
土産(メロン) \13500
風呂 \200
コンビニ \630
(^_-)v ライダー 8(45)人
チャリダー 1(7)人

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