04'北海道編1234567891011121314

7月19日
3時半、アラームを速攻で止めて身を起こす。 うっすらと結露した窓の向こうはだいぶ明るい。 とりあえず着るものだけ着て外に出て単車にまたがる。 真夏とは思えない肌寒い空気の中、摩周湖へ走り出す。

道道52号線を朝靄の中、ひとり駆け上がっていく。 右手に広がる屈斜路湖を一望できる快適なワインディングだ。 程よく湿った路面にためらいつつもスロットルを開ける。 日の出の時間が迫っていたからだ。

第3展望台。 駐車スペースには車が何台か停まっていた。 さすがに単車の姿はない。 展望台に登り、手すりから身を乗り出す。 4度目にしてやっと湖面を拝むことができた。 全身の毛が逆立つのがわかる。

斜里岳の向こうから朝日が顔を出す。 空と湖面が刻々と色を変え、摩周岳の纏う雲が朱に染まる。 振り返ると硫黄山を覆う木々の新緑が鮮やかに伸びていく。 来て良かった。

摩周湖の朝日 初の湖面に感動

コタンの湯 まさに極楽♪
第1展望台に寄る。 さすがにこの時間だとフリーだ。 広い駐車場の片隅に単車を停めて展望台に登る。 ココからだとちょうど朝日が摩周岳にかぶる。カムイッシュもよく見える。 後光が射しているようで何もかもが神々しく見えた。

来た道を引き返し、朝風呂に向う。 木漏れ日の屈斜路湖半を走りながらマップルを確認する。 せっかくの朝風呂、人気は避けたい。 近場の赤湯も池の湯もキャンプ場の脇だ。 少し遠いがキャンプ場から離れたコタンの湯に行く事にしよう。
5時過ぎ、コタンの湯に着いた。 二人いた先客も少し間をおいて湯船を出た。 「ラッキー♪」 軽く湯を浴びて湯船に身を沈める。 目の前は屈斜路湖。静かな湖面に波を立ててカヌーが進む。 さっき湯船にいた人だ。 正面の和琴半島にキャンプしてるって言ってたけどアレで来てたとは・・・カッコイイなぁ。

しばらくして入ってきた地元の人と話していると家族連れがやってきた。 「もう7時だし、頃合かな」 2時間もいたけどあっという間だった。 烏龍茶をあおり、単車にまたがると宿にいたライダーがやってきた。 「温泉、ココであってます?」 振り返り、指差すとさっきの家族がぞろぞろと出てきた。 「ナイスタイミング♪」

硫黄山 卵売りの声が響き渡る

美幌峠 抜けた空に緑が映える
見送られ、湖畔を宿に向かって走る。 キャンプ場からはおいしそうなにおいが流れてくる。火照った体を撫でていく朝の空気が心地いい。 宿に戻ると自分の荷物だけが寂しげにちらかっていた。 手早く荷を積んで川湯温泉をあとにする。 R391→R243と湖畔沿いを走って美幌峠に向おう。 この空模様ならきっと綺麗なはずだ。

途中、硫黄山に寄ってみる。 駐車料金に一瞬引くが、せっかくだし。 摩周第1駐車場と共通らしいけど、行ってきたばかりなのでありがたみはない。 開いたばかりの売店で「ココの水を使っています」というソフトクリームを食べてみたけど、硫黄の匂いで味がさっぱりわからなかった。

R243に出て湖畔をしばらく走ると上り勾配になってきた。 美幌峠を前に、MotionPIXをONにして進む。 しばらく走ると車に引っかかってペースはすぐに落ちた。 けど、ココはカツカツ走るトコじゃないんだろう。 峠の上の方は背の高い木がまばらで見晴らしがすごくいい。
峠の展望台に寄る。 眼下には屈斜路湖と登ってきた道が見える。 「こりゃすげぇ!」 前回モヤの中、走った道はこんなスゴイところだったんだ。 高いトコに立てば360度見渡せる。 絶景だ。

R243を屈斜路湖側に下り、途中で目に付いた道道588号線に入る。 狭くてタイトなコーナーが細かく続く好きなタイプの道だ。

津別峠展望台。 ココで遅い朝飯代わりにうどんを食べた。 水は下から毎日持って上がってきているそうですごくウマイ。 美幌ほどの広がりはないが、景色も良く、人が少ない。 穴場かも。

東藻琴乳酪館 今回はちゃんと回る♪

藻琴山展望台 視界が広い
津別峠を津別市街へ下っていく。 マップルに何のコメントもない道だったけど路面も綺麗で気持ちのいい道だ。

津別のホクレンで給油し、津別広域農道を北に向う。 畑に囲まれた大地をますっぐ走る独特な道だ。 美幌市街の外側を抜け、R334を東へ。 緩やかなアップダウンを繰り返し丘陵地帯を進むと、東藻琴乳酪館が見えてくる。

3年ぶりに乳酪館に寄ってみると駐車場はガラガラだった。 祝日の昼間にこんなんで大丈夫なんか? ココのチーズソフト、絶品なのに。
道道102号線を南下し、再び屈斜路湖方面へ。 牧草地帯を緩やかに上っていく気持ちのいい道だ。 単車を停めて振り返ればオホーツクから知床連山まで見える。

藻琴山展望台に着いた。 駐車場は結構混んでいて、観光バスまで停まっていた。 よく見ると昨日神の子池に来ていたあのバスだ! ココは屈斜路湖の外輪山にあり、硫黄山、摩周岳、斜里岳などを見渡せる絶景ポイントだ。 確かに写真好きを集めたバスツアーってのもいいだろう。 でもあのテの人ってファインダーの外側にほとんど気を使わない。 それが集団でいるんだからタチが悪い。 いい年こいたおっちゃんなのに・・・ああはなるまい。

摩周岳 

牧舎の行者定食 餃子がメチャうま
道道102号線を下り、東へ。 R391に出て、昨日来た道を逆に走る。 ペースの遅い車をパスしつつ走り、また神の子池に寄る。 今日は昨日よりも日が高く明るい。 昨日よりもいい画が撮れるはずだ。

神の子池は昨日より人が少なかった。 観光客目当てか、馬を引いてる人がいた。 その人の飼い犬は神の子池を涼しげに泳いでいた。

裏摩周にも寄った。 ちょっと雲が出てきていたけど、湖面は見ることができた。 急斜面のせいで小ぢんまりとして見えるが、あれでも湖面から頂上まではおよそ500mある。 デカイんだな・・・
清里峠を下ると周りの風景が原生林から牧草地へと変わる。 霞む地平線の向こうまで続く牧草地を眺めながら走り、からまつの湯へ向う。 舗装路が途切れ、ダートに入る手前に停まっていた風呂上りっぽいカブのおっちゃんに温泉のことを確認して先に進む。

からまつの湯は小さな小川の脇に作られた小さな露天風呂だ。 常に暖かいせいか、デカイ青大将がいたけど、地元のとっつあん方はまったく気にしてない。 アブが多くて落ち着いて入れなかったのが残念だ。

来た道を引き返し、道道150号線から開陽台へ向う。 途中にあった牧舎で遅い昼飯。 牧舎を出て20分ほどで開陽台の展望台に着いた。 さすがにたくさん単車が停まっていたけど、普通の観光客も多かった。 展望台からの眺めはいいんだけど何もなかった頃を知るライダーにとっては人工的なものすべてが邪魔なんだろうな。 晴れてればテント張って星空を待っても良かったんだけど、羅臼のRHに確認を取って先に進むことにする。

北19号線 定番中の定番

R335 国後がくっきりと見える
北19号線でお約束の写真もばっちり撮って、標津のホクレンへ向う。 最初来た時に聞いてた旗をGETするためだ。 が、見つけたホクレンはやってなかった・・・祝日だもんな。 GASは羅臼まではもちそうだし、先に進もう。

R335に出て海岸線を北上する。 前回時化って見えなかった海に国後が見える。 開陽台からもうっすら見えてたけど、こんなに近いとは思ってなかった。 羅臼手前のホクレンで給油して、羅臼市街に入ってもまだ見えてる。 知床峠に向って少し走ると今日泊まる"ライダーの宿白樺"が見つかった。
手続きを済ませ、荷を置く。 チャンチャン焼きで有名なRHなんだけど、さっきの行者定食が残ってて食えそうもない。 今回はパスすることにし、ひかりこけを見に海岸線へと向う。

洞窟は市街地を通過し、少しするとすぐに見つかった。 人気がなく、中に入っても光ってるのかどうか良くわからない。 他に見に来た人も似たようなリアクションだった。

コンビニに寄り、RHに戻るとチャンチャン焼きの準備が始まっていた。 あの輪にまざれないのは結構寂しい。 部屋に戻り寝床で日記を書く。 最初は歩いて熊の湯に行こうと思っていたんだけど2キロ程あると言うのでやめた。 北海道を走っていると距離感が麻痺するけど歩くと30分弱かかる距離だ。

ここは30畳はあろうかという大広間で布団も自由に使える。 裏を返せばそんだけ寒いってコトだろう。 熊が入ってきたこともあるらしい。 壁には泊まっていった人の写真が並ぶ。 女性優先のようで見覚えのある顔もあった。 今頃何してるんだろうな・・・

ひかりゴケ洞窟 ホントにあるん?

走行距離 402.7km(2291.8km)
使用金額 コンビニ \200
硫黄ソフト? \250
駐車料 \100
チーズソフト \250
白樺ソフト \300
うどん \450
行者ランチ \800
飲むヨーグルト \300
コンビニ \320
(^_-)v ライダー 34(110)人
チャリダー 2(13)人
蝦夷鹿 3頭

04'北海道編1234567891011121314