01'北海道編<1<2<3<4<5<6<7<8<9>10>11>12
7月26日 | |||
![]() 道道35号線。かすかに見えるのは水晶島。のはず(笑) |
4時過ぎ、とりあえず起床。 昨晩遅かったワリにはサクッと目が覚めた。 体を起こすと軽い頭痛。
窓から外を見れば低い雲が広がっている。 「こりゃ日の出は無理だ」再び寝袋にもぐりこむ。 6:00再起床。 みんなが寝静まる中、カメラをタンクバックに詰めて納沙布岬へ向かう。 タイヤの右側の磨耗が激しいので反時計回りに半島を回ろう。 道道35号線、車は通ってないけど手を振る子供がやけに多い。 そういやラジオ体操の時間帯だ・・・懐かしいなぁ。 手を振りつつ集落を抜け海岸線を走る。 根室半島は平坦なので北側に立つ風車まで見通せる。 遮蔽物のない新鮮な光景だ。 |
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岬の手前に建つ平和の塔は時間が早くては入れない。 眺めは良さそうだが仕方ない。
広目の駐車場に単車を停め、岬の方に歩いていくと売店はもう開いていた。 数台の単車の停まった店もあったのでそこは泊まれるのかもしれない。
ココだったら最東端の朝日がすぐ見れたんだろうけどいまさら仕方がない。 灯台の方まで行き標識の指し示す方に目を凝らすと国後の泊岳がうっすらと見える。 写真を撮りながら考える。 あそこは日本領だと主張しても日本人は住んでいない。 行って見たいと思う。 朴訥としていてきっと綺麗なところなんだろう。 そしてあそこが晴れて日本領となった時。それが保たれることはないのだろう。そしてあそこに50年以上も住んでいる人達は生家を追われる。とたんにそこにあった某看板を蹴飛ばしたくなった。 てっぽう汁の看板につられて売店に入る。 聞いてみると開店してるとのコトでホタテ丼を注文して、無料の漬物とてっぽう汁をつつく。 ストーブの上のてっぽう汁はおかわり自由なのだ!「あったまるなぁ」・・・真夏のコメントじゃないよなぁ。 卵とじになったホタテ丼を平らげ一息ついていると、観光バスから投下されたご年配の方々がテーブルを埋め始めた。そそくさと店を出て宿に戻るべく単車に跨った。 |
![]() 7月26日。ちゃんと使用されてました(^▽^;)てっぽう汁がまたうまいんだコレが。 |
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![]() トーサムポロ沼。無粋な電線が無い撮影ポイントも意外に少ないものです。 |
今度は半島の北周り、コッチ側には民家すらほとんどない。 見通せる牧草地帯、向こう側から見たままの風景が広がっている。
風車の下でカメラを構える。 勢い良く回る風車は独特の羽音と回転音を立てている。 宿に戻るとみんな起きて身支度をしていた。 出ている間に話し合ったらしく、これから納沙布岬にツルんで行くんだそうだ。 だいぶ雲が抜けてきていてこれからならいい感じかもしれない。 置いてあったノートには新しい書き込みがあった。 出発準備OKってコトだ。 荷造りをしに単車に行くと写真を撮っていたので混ぜてもらった。 昨日話していたタイヤの様子を見て、みんな笑っていた。 |
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みんなを見送った後、店のおばちゃんに見送られながら釧路を目指し走り出す。
根室駅に寄り、道道310号線→道道142号線と進み、林に囲まれた道を走る。 道なりに走っていくと漁港と集落を通過し、落石岬の方に出た。
行くつもりはなかったどこで曲がっていいかがわからなかった。 この道の先は、海中へ続くかのような途切れた道路だった。 来た道を引き返し、142号線に戻る。 根室本線に絡む林沿いの道だ。 マップルには景色悪しとあったが、メチャ気持ちイイ。 なんたって空が青い! 北海道に上陸してからはじめてみる蒼い空だ。 車体を左に傾けたまま鼻歌交じりに道道142号線を駆けていく。 しばらく走ると線路と離れ海沿いの断崖上を走る。 海の藍と空の蒼に見とれてしまう。 車もほとんど通らないので、ホント快適だ。 内陸部にR44が通っているからだろうが、30分ほどの違いをケチってあっちを走ったらきっと後悔するだろう。 この道沿い、実はもうひとつ個人的な見所がある。 何もない道端にポニーがつないであるのだ。 停まってみれば人馴れした愛いヤツが恐れるそぶりもなく寄ってきてくれる。 どんな理由でココにつないでるのかはわからないがちょっとだけ幸せな気分になれる。 |
![]() 根室半島には風車がたくさん。見通しがいいので遠くからも良く見える。 |
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![]() 出発直前。彼らはつるんで納沙布岬に向かった。 |
ポニーに見送られしばらく走ると、ムツゴロウ王国までの道路標識が現れる。
マップルを見ると入れるのは売店のみらしい。 特に行きたかったワケでもないし、素通りして霧多布へ向う。 ”小松牛乳”のコーヒー牛乳を求めて、142号線を外れ、霧多布市街地に入ってさまよう。 こぢんまりとして単純な町並みだったがどこにあるのかわからない。 さすがにマップルの尺で店を見つけるのは無謀だった? 牛乳を諦めて道なりに丘を駆け上がり、風車のふもとの岬に降り立つ。 海上に大きな島が浮かんでいる。 あれが初代ムツゴロウ王国のあった瞼募帰島だとするとココはアゼチ岬か。 この時点で11:00。 霧多布は今回パスだなぁ。 |
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霧多布湿原の脇を釧路へ向かって走り出す。 右手には国内第3位の湿原が広がっている。 湿原に立ち入って写真を撮ってる人もいた。 ココ特有の植物でもあるのかもしれない。 単車を傍らに停め、目に付いた花にカメラを向けてみる。 太平洋と霧多布湿原を見渡せるビワセ展望台に寄る。 展望台ってだけあって視界が開けている。 展望用の櫓?に登り、パノラマ状に写真を撮っていく。 さっき湿原で写真撮ってた人もいかつい一眼レフを構えて湿原を撮っていた。 趣味って言うより仕事で撮ってるって感じだ。 良く見てみると女性だった。 あの旅慣れた感じの風貌といい、単車の積載のスマートさといい・・・こんな人もいるんだと妙に感心してしまう。 |
![]() 道道142号線。内陸部にR44が走っているため、すれ違う車はほとんどナシ。気持ちイイ〜♪ |
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![]() 道道142号線。牧場でもなんでもない道端にぽつんと2頭・・・そんな目で見ないで(爆) |
駐車場の脇の柵ばんえい馬が数等放されていた。 こんなトコにいるくらいだからかなり人馴れしていた。 その辺の草をちぎって差し出すとためらいなく顔を寄せる。 「うぉ〜顔デケェ!」 「そんな草食べんよぉ。 こっちのちぎってやらんと〜」 いきなりおっちゃんに声をかけられた。 そういう係りって訳でもなさそうだけどやけに詳しく草のあげ方について教えてくれる・・・何者? 草は手の平に置いてからあげないと、手ごとかぶりつかれることがあるんだと。 ビワセ展望台をあとにし、緩やかなカーブとアップダウンの続く快適な道をひたすら駆けて行く。 あやめが原に少し寄って厚岸市街にあった道の駅でまた一休み。 ここからはR44。 幹線道路だけあって交通量が多くてペースが速い。 道幅があるのでバンバン抜かれる・・・何キロ出してんだ? 次に走る道道142号線をマップルで見るとホクレンはなさそう。 チト早いが手前のホクレンで給油して行く事にしよう。 給油がてら釧路までどのくらいかかるかを聞いてみるとR44で3〜40分、142で1時間弱ってトコらしい。 |
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国道を離れ、道道142号線に入るとセカセカしたあの流れとは程遠い道が現れる。 青い海と空、爽やかな風と緑に消えてゆく長い道。車はおろか単車ともすれ違わない。 眺めの下りでエンジンを切ってもメットを撫でていく風切り音しか聞こえない。 独りで自然を感じることのできる最高の環境だ。 信号のほとんどない道をリーンライトで駆けて行く。 ゆっくり行きたいトコだがタイヤ交換が控えてる。 14:00過ぎ、釧路市街地が見える駐車場に停まり、昨日貰った市内の単車屋の場所を確認する。 タイヤが見つからなかったら帯広まで行くハメになるので効率よく行きたいトコだ。 道なりに市街地へ降りながら目に付いたトコに寄って事情を話してみると、タイヤをストックしてそうな店を教えてもらえた。 ついでに赤旗もGETすることができた。 データと照らし合わせて有りそうと言ってくれたのが3件ほどと、他にはYSPと赤男爵。 市内を探しているとデータの中にあった店が目に付いたので寄って話をしてみる。 結構単車屋さんだったので期待してたけど「このサイズの取り置きはない」そうで、在庫のありそうな近所のお店を教わった。 言われるままに通りの進み、角を3つほど曲がると2階建ての大きなお店が見えてきた。期待できそうな感じだ。 |
![]() 霧多布のアゼチ岬。時間があれば霧多布岬の方にも行けたのに・・・ |
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![]() 再び道道142号線。潮風がなんとも心地いい。 |
綺麗な店内に入り事情を話してみると、ココには在庫があった。 ダンロップD207・・・ハイグリップタイヤの高いやつだなぁ。 贅沢言ってる場合じゃないのでソレを着けてもらうことにして、作業の間に銀行にお金を下ろしにテクテクと歩いていく。 作業中、ココの奥さんと雑談しながら後の予定を考える。 明日中に札幌って事を考えると今日のウチに帯広くらいまでは行きたいトコだが時間が微妙だ。 作業が終わったのが16:00過ぎ・・・「国道を走れば2時間もかからない」と言う言葉を信じ、帯広に向けて出発。 とりあえずはR38を探し、市内を迷走する。 |
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R38は片側2車線の大きな道。 市街地なのに結構なペースで流れている。 市街地を抜け、長い直線に差し掛かったトコで見覚えのある単車に抜かれた。
道道142号線で微妙に絡んでいた川崎ナンバーのスパーダだ。 手を振って行ったので覚えてたんだろう・・・この後姿はインパクトあるハズだし。 地図を見ると釧路国道はずっとこんなまっすぐが続くようだ。 面白味が全然ないので白糠町からR391に逸れ、タイヤの皮むきがてらに山道を走ろう。 R391に折れてしばらくは旧線と絡み合う緩やかなワインディングで楽しい道だ。 皮の剥けきってない今の方がしっかり食いついてくれてる感じがする。 日がだいぶ山陰に入るようになってきてたので、山中の駐車場でカッパを着込んで更にペースを上げる。 釧勝峠を越えて下っていくと本別の街並みが眼下に現れてくる。 展望台のような駐車場で残りの進路を確認し、本別市街からR242に入り南下するルートを進む。 日が落ちそうだがこの辺に泊まれそうなトコはマップルに載ってない。 日の落ちた帯広市内を探して回ることになりそうだが仕方ない。 R242からR38に合流し、いくつかの畑に囲まれた直線を走ると徐々に市街地へと風景が変化して来た。 |
![]() 見事な台形タイヤ。右に偏磨耗していたためこの日はひたすらリーンライトで走ってました(笑) |
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![]() ヤドカリの宿。止まっている単車の多くは長期滞在者のモノ。ある意味うらやましい。 |
とりあえずマップルの拡大図にあった”ヤドカリの家”に行って見よう。 19:00頃、あっさり発見したので手続きを済ませて荷を降ろす。 今までのトコとはなんだか雰囲気も違う。 すっ転がってたおっちゃんに話し掛けると色々と教えてくれた。 ホントに”宿借り”感覚のトコらしい・・・おっちゃん炊飯器持ってるし。 先客で強面(でもイイ人)のZZR1100乗り、後着のVT250名古屋人と風呂と飯に一緒に行く事になった。 薦められた店で豚丼を食って銭湯へ。 ココの湯はホンマモンの温泉なんだと。 宿に戻るとBMWが1台増えていた。 結構年配の人だ。 上陸していきなり引っ掛けられてご機嫌斜めらしい。 他人事じゃない身の締まる話だ。 宿は小汚かったけどライダーがこじんまりと固まって話せていい感じだった。 |
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走行距離 | 397.6km(2264.4km) | |
使用金額 | いくら丼 | \1000 |
ソフトクリーム | \270 | |
タイヤ交換 | \39265 | |
やどかり | \600 | |
銭湯 | \360 | |
食料 | \860 | |
みやげ | \200 | |
ピースサイン | ライダー | 19人 |
ランナー | 2人 | |
子供 | 7人 | |
チャリダー | 3人 |