03'北海道編12345678910111213

7月12日 ※礼文島上陸※

民宿”なぎさ”の正面。こんなに雲がないのはこの日だけだった。
フェリーが接岸すると宿のお迎えがたくさん来ている。 間をおいてフェリーを降り、上から見えていた”なぎさ”の旗の元へ。 聞くとこのフェリーの客はあと2人いるそうだ。

車で10分ほど走り宿に到着。 「間に合って良かったね」とご主人の文夫さん。 すぐ通された風呂を上がり居間で先客と話していると夕食の時間に。 普通に走っていたら喰わない様なモノが並ぶ。 食べ終わったら片づけを手伝う。 身内の様に使われるが不思議と悪い気はしない。

食後にミーティング。 聞いていたYHのように踊ったりはしないが面白い。 年齢層がバラバラで来る理由も様々。 リピーターが多いのはココならではなんだろう。

7月13日 ※礼文林道から元地灯台へ・・・利尻岳を望む※
早朝、利尻から昇る朝日を見るべく4時過ぎに起きるがすごい風と雲。 寝なおして5時半から朝食。 今日はフェリーの見送りをして歩きに行くコトになっているけど予定は未定。 8時前に車にすし詰めになりながらフェリー乗り場へ向かう。 NETで見た光景がそこにあった。 桃岩THは休業中とのコトで店総出で見送りをしているのはココと星観荘のみ。 紙テープでお見送りするとは思ってなかった。 見送りが終わり、恒例らしいジュージャンでコーヒーをもらう。 宿主である文夫さんの問答無用の割り振りで、Sさんと礼文林道から桃岩コースを回ることになる。

礼文林道入り口まで車で送ってもらう。 Sさんは昨日もほぼ同じコースだったらしい。 同じところに付き合わせるのも少し気が引けたが昨日はすごく視界が悪かったから問題ないって・・・見たまんまのいい人だ。 Sさんは宿にあった植物の本に目を通していたらしく、えらく詳しい。 立ち止まって花の写真を撮っているときちんとコメントが入る。

レブンウスユキソウ群生地。 イメージしていたよりもずっと小さな可憐な花が群生とまでは行かないがあちこちに咲いている。 霧がかっているがこれはこれでイイ感じ。ツアーで来た人も結構いて、人は多かった。 引き返す最中、Sさんの帽子が飛ばされる。 高高度にいるかのように低い雲が流れていくが空も海も見えない。

林道を下り、舗装路へ出る頃に日が差すようになる。 気温は低くても動いているから暑い。 桃岩コースを途中から入って展望台へ向かい高度を上げていく。 結構急な登りが続き、結構しんどい。頂上の広めのスペースに着く。 強く吹き付ける風がメチャメチャ気持ちいい。






だいぶ視界が開けてくる。 光の当たっている海は明らかに青い。 丘の上を雲の影が流れてゆく。 礼文島の観光案内に掲示してある程の花はさすがに咲いていないが、見たことのない草花が目に付く。 カメラを構えると爽やかな風が吹き、ピントの合う写真がなかなか撮れない。

しばらくアップダウンを繰り返し、元地灯台へ。 この灯台、何故かお風呂のようなタイル張り。 建物は小さいが吹き抜ける風の強さが見通しの良さを物語っている。 南に広がる海は北の果てとは思えないほどに青い。 いい時間になってきていたので、出発の時に作ってもらっていたおにぎりをココで食べる。

灯台を後にする。 ココからは知床に向けてほぼまっすぐ下る。 正面には利尻岳。 午後からは裾野が見え始め、タイミングが良ければ雲のかかっていない利尻富士が撮れそう。 見上げれば濃い空色に真っ白な雲が流れ振り返れば遠くに夏らしい雲も見える。 午前中の空模様が信じられない。

29番。 電柱には番号が振ってあるので迷うことはない。 草を掻き分け断崖の方に進んでいく。 切り立った崖からは左側に利尻、右側に元地灯台が見える。 正面には青い海。 日が傾けばきっと素晴らしい景色が広がるのだろう。

海へと下っていく道。 写真を撮るために立ち止まる自分と前後する老夫婦。歩調の早い僕等に気を使って道を譲ってくれる。 寄り添って歩む様を見ると人事ながら幸せな気分になる。 写真的には手をつないで欲しかったけど後ろを歩いていた僕には二人の気持ちのつながりが見えた。
知床に着く。 こぢんまりとした集落。まだ12:30。 ココから”なぎさ”までは徒歩でも15分程なので道が途切れるまで逆へと進んでいく。 道の周りの民家が減り、舗装路が砂利道に変わる。 さらに進むと波止場の跡のようなコンクリートの塊の先で道は途切れていた。 この先の浜に人がいたので声をかけてみると昆布を干すためのスペースを作っているのだと。 瑪瑙を探しているのかと思った。

瑪瑙が落ちていないかと浜辺を下を向いて歩く。 他の浜辺と同じように流れ付いたゴミが散乱する。 違うのはウニの殻がたくさん転がっている事。 野生の鳥がつつくのか密な人達が夜な夜な採っていくのか。 馬糞ウニ、紫ウニ、どちらも数え切れないほど転がっていた。

”なぎさ”に戻る。 だいぶ早い時間だが風呂の催促をされる。 風呂から上がってSさんと話をしていると今日のお客さんが入ってくる。 スペースが減り、時間が空いたのでフェリーターミナルまで歩いてみやげ物を見に行くことにする。 北海道では定番の変り種キャラメル。 ここにはイロモノが選り取りみどり。 昆布とか熊笹とかってどんな味?

18:30の夕食に間に合うように歩いて帰っているとお迎えの車に拾われ”なぎさ”へ戻る。 今の人口密度がやけに高い。 客が多いせいか夕食が30分ほど遅れる。 食後に聞かれる明日の予定。 Sさんと北周りの5:30朝食に決定。 食事が終わると、恒例の片づけが始まる。 Sさんは何故かヘルパーさんのように使われている。 手際がいいんだろうか? 昨日よりも女性陣が減っていたが流れ作業で片付ける。

今夜は宿主の文夫さんと相部屋。 秘密基地のような部屋で出入りに少しわくわくする。 たまっていたここ何日か分の日記を書く。 一通り書き終わり階段を下りると居間にみんな集まって礼文島についての説明を受けていた。 今更加わるスペースもなくばつが悪いので素通りし、玄関から外に出る。 すごい風が吹いている。 明日は大丈夫なんだろうか? 明日の朝日を半ばあきらめつつ目覚ましを3:50にセットし床に就いた。






走行距離 N/A(631.6km)
使用金額 キャラメル×3 \370
(^_-)v N/A

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